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井伏と太宰、読了

2010-02-28 | 読書【読了】

加藤典洋「井伏と太宰 ふたつの戦後」(講談社)を読了。

井伏鱒二と太宰治の関係は、師弟関係というところであるが、

色々と込み入った事情があるのは有名な話です。

まあ、その関係にちょっと違った角度から光を当て、

自論を重ねるように展開したのがこの一冊の評論である。


と言えば、聞こえがいいですが、ある程度の事実に基いた推論であり、

どこまでこの通りであるかは、あまり問題ではないのかもしれない。


とはいえ、私としては、

太宰治「人間失格」と三島由紀夫「仮面の告白」の関連性や

井伏鱒二「薬屋の雛女房」と太宰治「姥捨」の同時性など、

何だか、知らない情報に対して興味津々です。


この本に準ずるものとしては、言及されている、

猪瀬直樹「ピカレスク 太宰治伝」(文春文庫)の他に、

井伏鱒二「太宰治」(筑摩書房)、

津島美知子「回想の太宰治」(講談社文芸文庫)、

太田治子「明るい方へ 父・太宰治と母・太田静子」(朝日新聞出版)、

などを読んでみないと、とは思っているのですが、中々進まず。

太宰ブームも3月の映画でピークを迎えるのかと思うと、

一年が早くて、泣きそうです。








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