ホテルなどのバイキングでの料理の摂り方と、日々の生活でのゴミの捨て方で、その人の育ちとか教養、人格が判る、と誰かがテレビ(?)で言っていた。確かにそんな気がする。
有馬温泉から湯漕谷、番匠屋畑尾根を極楽茶屋跡まで登り、紅葉谷を下降、百間谷に横断して白石谷を登り返し、一軒茶屋でビール一本飲んで魚屋道を有馬温泉へ戻る、これが10年ほど前のからの、トレーニングコース。 ほぼ毎週、つい最近まで通っていた。
それは大きな山に登るための、トータル標高差:1000mのトレーニング。
その内ついでにゴミ拾いも度々行うようになり、火バサミ片手に、毎回スーパーのレジ袋2~3袋を回収。
裏六甲のハイキングコースには色んなもが捨てられていた。
飴や菓子の小包み、ペットボトル、空き缶、ピンは当然のこと、ポット、毛布(!)なんてモノもあった。
草木の隙間から出ているビニールの端を引っ張ると、土の中から弁当のパックなんかが沢山出てきて、一緒に埋められていた空き缶は見覚えある懐かしい絵柄。
そんなものを拾いながら、高度成長して、何でも手軽に入る便利 ( コンビニエンス ) な現代になって、その間のニホンジンの育ち、教養、人格がよく判る様な気がした。
神戸市は6年前からゴミの分別回収を強化した。 捨てるほど製品、商品作るから、ゴミはドンドン増え続け、分別して処理しないと大変。
燃やすモノはキチンと燃やす、燃やせないモノはキチンと埋め立てる、リサイクル出来るモノはキチンとリサイクルする、それは当然。 ワタクシは大賛成、もっと早くから実施すべきだったかも。
ルールブックが配られ、それに従って、プラスチック類のトレーや包装材を燃えないゴミに出して、新聞、段ボール、包装紙、DMのパンフや布類は地域資源回収に出す。 缶・ペットボトル・発泡スチロールのトレーは店頭回収に出す。 ボンベやスプレー缶もバラすと鉄缶、店頭回収へ。
すると、所謂生ごみ、燃えるゴミはほとんどなくなる。 容量にして数リッター、レジ袋 (スーパーではなくコンビニの) にいれて出すのに充分の量。
そもそも、スーパーではレジ袋もらっていない。 しかし、小さなレジ袋は何故か途絶えない。 ゴミ出しに使わないと燃えないゴミになるだけ。
皆さん、どうしてあんな大きな袋になるンだろう。
育ち盛りの子供が何人かいると、あの量になるのだろうか。
賞味期限が過ぎたら食べれるモノでも直ぐ、捨てているからなのだろうか。
しかし、コンテナに放り込む時、チラっと観察すると、どうも皆さん、 燃えないゴミに分別すべき、プラスチックの包装材も一緒に捨てておられる様である。 それらもグシャっと潰すと小さくなるのに。
「 捨てるモノもキチンとたたみなさい 」 と学生時代、アルバイト先の社長に言われた。その社長も奉公先の親方にそう教育されたらしい。
確かにそうすればゴミ袋は小さくなる。 しかし、現代人はなんでもかんでも、ボソっとゴミ袋につっこむ。
忙しいのよッ、時間ないのよッ、捨てるモノまでに、気ィ留められンのよッ、 とおっしゃるンでしょうナ。 育ち、教養、人格が良く判ります。 まぁイイけど。
とにかく、そうやって神戸市のルール通り分別して出していたら、2年前から指定袋で出すルールが追加された。
ほとんどの人はあの大きなゴミ袋の代わりに、その指定袋を使えば良いが、そもそもそんな大きな袋使わないワタクシはどうすればいいの?そんなワタクシにも指定袋買わせて、数リッターしかないゴミ、出せと言うの? これは要するに有料化?
と、言う事で神戸市環境局にTELして訊いてみた。
ワタクシは環境局から言われる通り、キチンと分別しているので燃えるゴミは非常に少なく、レジ袋で済んでいる。 指定袋制導入は有料化ではないか ⇒ 「 ゴミが少ない時は15リッターのを使って下さい、指定袋制導入は分別意識を上げて頂くためで決して有料化ではありません 」
ワタクシの様に一人暮らしでキチンと分別している人は、15リッターでも大きい、どうしても指定袋に入れろ、と言うなら、もっと小さい5リッター程度のものを準備して欲しい ⇒ 「 エエッ!そんなに少ないンですか ・ ・ ・ 、 確かにお年寄りは小さいレジ袋で済ませていて、指定袋は有料化だと言う批判はありますが ・ ・ ・ 」
とにかく、どうしてもと言うのなら5リッターの指定袋を作ってくれ、それが出来るまで今まで通り小さいレジ袋で出すから、それでいいネッ!
少し強引にワタクシは一旦ハナシを締めた。
ところで、ワタクシの別の家は新神戸の上にあって、ゴミ収集は週1回。 分別はどうすればいいのか ⇒ 「 そう言う地区は所謂ゴミ収集車ではなく、小型のトラックで収集してます。 処理場で分けて処理しています。 なので、何のゴミか判る様にしてもらわないとダメ、絶対に指定袋にいれて下さい」
なるほど、それなら判る。 だから布引谷の家ではゴミが少なくても指定袋へ入れて出していた。
ある日のゴミ出しの時、隣の茶店のオバサンに会ったので、この話をしたら、「 いや違うよぅ、ここのゴミは分けて出してもポーアイで全部一緒に焼いてしまうンよぅ、私、案内されて見てきたモン。 分けても意味ないンよぅ。」
環境局のハナシとエライ違う。しかしそんなに驚かなかった。
行政が決めたルール通り、ゴミを分けて指定袋に入れて出した市民の労役を、行政が裏切っている。 まぁそんな事は、他にも多々あるのだろう。
しかし、そんなウラの真実を、選りによっておしゃべりな茶店のオバサンにまで言わなくても良いのに。 ホンマ、あほッちゃうぅ~。
震災の後、神戸市の冷たい対応に幻滅して引っ越しした人が沢山いたらしい。
ワタクシ、これらのゴミ捨てに関するゴタゴタ、別に幻滅はしていない。
ただ、神戸市のゴミの捨て方の、育ち、教養、人格が良く判っただけ。 まぁイイけど。