アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

災害対策は「コンクリートから土へ」

2010年07月21日 | Weblog
 ゲリラ豪雨…先祖代々住んでいた土地…つまり、災害が皆無に近い土地だったと思う。そのようなところで、氾濫した川が、大型トラックを発泡トレイのように流してしまう。人の命も…。コンクリートで固めた町は、水の出口がなくこれまた乗用車の屋根まで冠水。

 災害の時、お約束のように出現するのが、「被害状況を見に行って被害に遭う人」。
 「避難勧告」が出され、さらに「避難指示」が出る。「勧告」と「指示」…もちろん、拘束力は、「避難指示」の方が強い。私のような小心者は、「勧告」と聞くと、「は、ははーっ!恐れ入りましたー。自主的に川の水の状況を見に行ったりしませーん!」。ところが、拘束力が強い「指示」の語感は、勧告より軽いイメージ。「指示だあ?偉そうなこと言うな!さてっと…氾濫の状況見てこようかな」という感じですね。
 このあたり、言葉を変えた方が野次馬庶民にわかりやすい。どう変えるかって?「避難勧告」の次に拘束力が強いのを、「避難命令」にすべきです。「避難命令」はすでに使われているだろうって?確かによく耳にしますが、正式な言葉ではありません。正式には、「退去命令」です。「避難命令と退去命令の混同」があるということです。
 だったら、避難勧告の次に退去命令でいいじゃないかって?「避難」と「退去」…避難は、危険区域内のどこか(頑丈と思われる建物等)にのがれていることがあります。「避難すればよい」わけですから。退去は、危険区域内からの退去で、区域内に誰もいないことになります。自主的に被害状況を視察に出かける爺さまがいなくなるわけで…。

「命令」という言葉が付くと、従わなければ罰則があります。警戒区域が設定され、「立ち入り禁止」となったとき…「オラの家があるのに立ち入り禁止とはなんだ!」と、居残って命令を無視すると、退去命令違反で、「逮捕」のこともあります。

 避難勧告は、災害対策基本法の規定のみです。避難指示のほうは、「災害対策基本法」「水防法」「地すべり等防止法」「警察官職務執行法」「自衛隊法」が絡んでくる。
では、誰が「勧告、指示、命令を出すか」ですが…これは災害に関するどの法律を適用するかにもよります。まず、首長、知事です。ところが、「今、まさに土石流が村落を襲おうとしている」さあ、村長さんに退去命令を出してもらおう。「え?村長さんは、ニューヨーク出張?ほんじゃあ、国際電話で!なぬ!電話が通じない?だば、飛脚だ飛脚!」こんなことをしていては、村は壊滅してしまいます。そのため、緊急を要する場合は、警察官や消防士が発令できます。その他に、警戒にあたっている公務員が発令できる場合があります。

 東京都(北区)の冠水から思い出しました。前総理が、「コンクリートから人へ」と、言っていました。災害対策は、「コンクリートから土へ」でしょうか…。政権争いをしている場合じゃないです。徹底した防災対策で国民を守っていただかなければ。

北朝鮮は素晴らしい…誰がそう言う?WHO!?

2010年07月20日 | Weblog
 金賢姫さんが、初来日…10cmでもいいから拉致問題解決へ向けて前進できればいいなあと思います。菅総理が尊敬する人物は、市川房枝さん。市川さんは、北朝鮮による日本人拉致事件について、「北朝鮮が、そんなことをするはずがありません」と、キッパリおっしゃった。そういう人を尊敬している菅さん…若い頃、在日韓国人政治犯釈放の要望書に署名しました。今は、「フセインやスターリンの銅像が倒れた歴史の中で、北朝鮮のあの大きな銅像も倒れる日が来ると確信している」と、発言したそうですがね。風向きを見て発言をかえるあたり…さすがと言おうか、ずるいと言おうか…。

 今、「北朝鮮は、素晴らしい国だ」と言ったら、世界中を敵に回すことになると思うのですが…。

マーガレットが時の人になっております。どこのマーガレットかって?WHO(世界保健機関)事務局長のマーガレット・チャン(陳馮富珍)です。
 マーガレットは、4月末に3日間ほど北朝鮮を視察したのですが…「(北朝鮮の)公衆衛生システムは、大部分の発展途上国がうらやむほどの高いレベル」と。一度ならず、二度三度と北朝鮮礼讃を繰り返している。
 どんな人物か?カナダで医学博士、シンガポールで公共衛生修士号を取得…お勉強は人並み以上にできるらしい。香港政府の役人をしていた。鳥インフルエンザの時は辣腕を奮って評価を高めたが、SARSの時は認識が甘かったとされている。

 このマーガレットが、なぜ北朝鮮を擁護するのか?そもそもマーガレットが北朝鮮へ行ったのは、北朝鮮からの招待。一部の都市と農村で、病院などの医療施設を見学した。その結果、「衛生システムはかなり完備している。多くの発展途上国にある医師や看護師不足の問題は存在しない。ワクチンでは、接種率90%のすばらしい実績だ」と、高く評価した。

 子供を含む国民の栄養状態の悪化など、厳しい食糧・経済状況を反映して北朝鮮の国民生活の質は保健分野でも悪化が続いている。そんな中の異例の突出発言。
 マーガレット発言は、「北朝鮮を追い込みたくない中国の思惑がからんでいる」とか、「人道支援重視の国連事務総長 潘基文さんの意向」だとかいわれている。しかし、私は全く違うと思います。

 マーガレットは、医学博士であり公共衛生修士であり、文学士でもある。生家も大金持ち。北朝鮮を擁護する変な女との評価が今や一般的ですが、実際は、おっとりした性格で、人を疑うことを知らない。
 「自慢」と題された、北朝鮮が外国向けに流しているテレビ番組があります。女子大生が家庭生活を紹介しています。豪華な邸宅に住み、ピカピカの電気製品に囲まれている。家族は、家の中でもセミフォーマルの服装(これが滑稽)。豪華な夕食のあとは一家団欒で、テレビを観る(これも滑稽)。「こんな素晴らしい国で暮らせて幸せです」と締めくくられていた。

 マーガレットに、この「自慢」を見せたら、「北朝鮮の民間人は…非常に高い文化的な暮らしをしている」と、言うでしょう。間違いなく言います!一般人なら、「お人柄がよろしい方」と、人気が高まるでしょうが、WHOの事務局長が北朝鮮の術中にはまってはいけません。北朝鮮視察の際も、「映画のセットのように、表面だけを良くした施設設備」を見せられ、ウソの説明を信用してしまった。板門店の近くに、北朝鮮が大きなビルを建てています。もちろん、ベニヤ板で作ったもので、韓国側から見るとビルに見えます。巨大ビルの厚さは10cm。裏は、梁を組んで支えている。そういう国なんですよ。

 WHOは新型インフルエンザの時、「一連の対応が過剰だった」と各国の対応を批判しました。私は、この一件でWHOを鵜呑みにはできないなと警戒しはじめました。WHOともあろうものが、結果を見て、「過剰だったぞオマエラ!」…これはない!
 マーガレット発言の後、アムネスティ・インターナショナルが、元北朝鮮住民らの聞き取り調査から、悲惨な医療事情をあぶり出し報告書を出しました。WHOは、「報告書への対応策」として、「(アムネスティの)報告書は、断片情報の寄せ集めで科学的ではない」と、説明することに躍起になっています。新型インフルエンザで、態度を疑われ、北朝鮮擁護で信頼を失った。WHOの危機ですよ。

 WHOは、アムネスティ・インターナショナルを批判することを止めて、マーガレットを更迭しなければ事態は収拾されません。更迭の理由ですか?「チャンが、ちゃんとしなかったから」…これで十分でしょう。

ゴリラに劣る奴が駅員に暴行する

2010年07月19日 | Weblog
 駅員さんが毎日客に暴行されている。平成21年の数字で、1日約2.5人が暴行されている。状況としては、「いきなり暴行される」というのが最も多い。その中で、「おや?」と思ったのは、「ケンカの仲裁に杯って暴行された」…こ、こ、これは…。駅構内でケンカがあっても、駅員はケンカの勝敗が決定するまで静観しているのが安全。
 山極寿一さんの書かれたものを読んだばかりでしたので、「とうとう、人はゴリラに負けたな」と思いました。
山極寿一さんは、京都大学の教授。1970年代後半から30年近くにわたって、中央アフリカ熱帯雨林における自然と人間に関する調査研究にかかわってきた。とりわけ、ルワンダとコンゴに分布する野生ゴリラに詳しい。

 ゴリラは、ケンカをしても仲裁者を攻撃することはないという。ケンカは、二者間で行われ、二者間で終結する。但し、必ずといっていいほど、ケンカが起こると誰かが仲裁に入るという。仲裁者がどちらかに加勢することはない。中立で、ケンカを止めようとする。巨大なオス同士の戦いであっても、メスゴリラやこどもゴリラが割って入るんだと!ケンカ中の巨大オスゴリラが、「メスはスッコンデロ!」とか、「ガキは小便して寝ろ」とか言って、殴る蹴るの暴行を加えることはない。仲裁は成功するという。これだけでも、「ゴリラは凄い」と感心させられるのに、まだ続きがある。

 ゴリラは勝者を作らない社会を作っているのだと!集団生活をするサルの場合、「勝者を認めることによって、平和を保っている」。周囲が勝者を認めればケンカは簡単に終わる。ゴリラはそういう状況を潔しとしないらしい。ケンカを早く終わらせることよりも、「ケンカを始めた双方のメンツを失わさせないことの方が重要」。と、いうことは…ケンカを始める前に、仲裁に入る誰かがいることを確認する必要がある。冷静ですねえ!冷静ならケンカしないだろうって?それは人間の話です。ゴリラは、冷静に仲裁人じゃなくて仲裁ゴリラの存在を確認してからケンカする。

 おそらく些細なことでケンカを始めた電車の乗客。仲裁に入る人がいるかいないかなど関係ない。キレているというより狂っている。そして駅員さんが仲裁に入ってきたので暴行を加える。仲裁者が一般乗客なら、「ナンダテメエー!」とか言うであろうが、すぐには手出しはしない。狂っていても、「一般乗客=攻撃されるかも知れない」「駅員さん=攻撃してこない人」という判断が出来る。攻撃される心配がない人を攻撃するのが人間の心理。学校の先生が保護者に攻撃される。愚かな生徒が先生に暴行する。これらは、「攻撃してこない人を攻撃する」例の顕著なものです。

 今日も、2.5人の駅員さんが客から暴行を受ける。ゴリラを見習う日は…当分どころか永遠に来ないでしょう。

子供たちからトロッコの良平が消えている  

2010年07月18日 | Weblog
 小・中・高校生とは、ここ2年半話をしたことがない。しかし、子供達に係わる情報量は多い。どこで情報を得るか?プールの更衣室です。毎日確実に、「小・中・高校生の本音」が耳に入ってくる。プールへ行く楽しみのひとつになっています。盗み聞きだろうって?聞こえてくるんだからしょうがないでしょう!
 放課後にプールへ来る子たち(高校生は、水泳部の練習)ですから、思考・行動が高いレベルにあると思える。しかし、何かが足りない…ラーメンから「ナルト」が姿を消して物足りなくなったような…。

 物足りないのは…デジタル仕様になっている。アナログのしっとりとした感情が乾いているなあと思います。「思いやり」「受容」「感謝」「我慢」…これらが欠乏している子が増えてきている。良いとか悪いとかはではなく、本音トークから私が感じ取ったことです。

 着替えた子供たちは、帰宅すべくロビーで親が車で迎えに来るのを待っている…。トロッコの良平は、暗い道を涙をこらえて家へ走ったんだよなあ。プールの子たちは、車で送迎。時代が違う…子供の心が変わるのは当然。しかし、できれば「思いやり」「受容」「感謝」「我慢」は薄めてほしくない。

 私は「トロッコ」を読んだとき、自身と重ね合わせ衝撃を受けたものでした。その感覚は半世紀経った今も残っています。車で送迎してもらう子供達、トロッコを読んで感動するかなあ?
 芥川龍之介…読めないだろうなあ。「茶川(ちゃがわ)」と読んだりなんかして…おっと、「三丁目の夕日」のパクリでした。

 「この野郎!誰に断ってトロに触った!」と、土工に怒鳴られ、逃げた良平でしたが、十日余りたってから、また工事場へ行った。・・・プールの中学生には、「(良平は)バカだ、こいつ」と、言われそう。その前に、トロッコの説明が大変。今も線路敷設工事現場ではトロッコを使っているが、すでに手押しではない。

 トロッコを押している若い男たちが、親しみ易いような気がした。「この人たちならば叱られない」「おじさん。押してやろうか?」・・・仕事中に、8歳の子が出しゃばることがおかしい。あり得ない話だ。こう言われちゃあ龍之介も形無しだね。

 良平は二人の間にはいると、力一杯押し始めた。
「われはなかなか力があるな」 他の一人も、こう良平を褒めてくれた。
 ・・・褒めて8歳の子を労働力として使うとは、狡猾な大人たちだ。「褒めりゃいい」と、思っているところが甘い。こう言うだろうなあ。

 トロッコは上り下りを繰り返し遠くまでやって来た。西日の光が消えかかっていた。良平は、「もう日が暮れる」と思った。その時二人の土工は…
 「われはもう帰んな。おれたちは今日は向う泊りだから」
 「あんまり帰りが遅くなるとわれの家でも心配するずら」
 ・・・この場面、今でも切なくなります。暗い道を一人で引き返さなければならない。泣いたところでだれも助けてくれない。プールの子供達には、「ほら見ろ、よけいなことをするからそういう目に遭うんだ」と冷たく突き放されるだろうなあ。

 「彼の家の門口へ駈けこんだ時、良平はとうとう大声に、わっと泣き出さずにはいられなかった。その泣き声は彼の周囲へ、一時に父や母を集まらせた。殊(こと)に母は何とか云いながら、良平の体を抱えるようにした。が、良平は手足をもがきながら、啜(すす)り上げ啜り上げ泣き続けた」。
 ・・・闇の中、トロッコの線路を必死で走って帰ってきた。推測するに、8~10km。良平は、「家へ帰りたい。家族の元へ帰りたい」ただその一心で、走り続けた。懐の菓子を捨て、草履を捨て、羽織を捨て…。そうです。メロスと同じ。
 良平には、全てを受け入れてくれる温かい家庭があった。
 半密室である更衣室の子供達…文字通り裸のつきあいということか、親にも先生にも聞かれないという安心感からか本音が語られる。8割方、先生と親への不満・悪口。大声の本音トークに、監視員の宮家(ミヤケ)さんが、「早く帰れよー」と声をかけた。子供達は、「ハーイ!」と明るく返事した。宮家さんが去ると、「るっせんだよ、クソジジイ」と…。これじゃあ、良平については「単なるアホなガキ」ってことになるんだろうなあ。年配の女性指導員に注意された小学生も、少し離れてから、「ウルセエ、コノ、クソババア」と、言っていました。クソをしないジジイやババアなどいるはずがないのに…。

 今日も複雑な思いを抱き、家路を急ぐ私でありました。

NK細胞効果立証まであと20年?

2010年07月17日 | Weblog
胃ガン検診…毎年受けています。バリュウムを飲んでX線写真を撮ってもらう…。いつも困るのが、「はい、右から一回転して」「はい、左から半回転して、そこで止めて」という指示になかなか従えないことですね。どういうことかといいますと、右と左がよく解らない。「バッカじゃないの!」って?X線撮影の台が上下やら左右やらに動くので、わけが分からなくなるのです。私同様、左右が分からなくなってしまう人が多いらしく、大きな紙に「右」「左」と書いて貼ってありました。撮影されている最中に、それを見るのは難しいのですがね。

 父と祖父を胃ガンで亡くしているので、私も限りなく危ない。ピロリ菌はたくさん飼っているが、切迫感がないので除去していない。ますます危ない。

 自助努力のガン予防として、「NK細胞の活性化」を実践しています。
 きっかけは、ある人物(お医者さん)のガンとの戦いの体験から・・・悪性リンパ腫四期、生存率25%だった。「人を笑わせ、自分も大笑いする」という実践で退院にこぎつけた。退院してから毎日裏山へ登り、大声で「僕は治りマース!」と叫んだという。そうすると、こだまが返ってくる(こだま療法という治療法が実際にある)。そして一年後、奇跡は起きた。ガンが消えてしまった。
 
 「ガンが消えた」という話は、「胡散臭い話」と思っていました。しかし、結構ある話なので、だんだん信じるようになりました。

 悪性リンパ腫四期を乗り越えられたのは、「笑う」ということ。笑うと、免疫細胞であるNK細胞(ナチュラルキラー細胞)の活性が高まる。ナチュラルキラーならむしろ危ないんじゃないかって?人はだれでも生まれつき(natural)持っているもので、細胞傷害性細胞(killer cell)だから、ナチュラルキラー細胞と名付けられた。特に腫瘍細胞やウイルス感染細胞の拒絶に重要…正義の味方です。cool killer(サッカーギリシャ代表のゲカス選手の入れ墨、寒冷殺人拳…)とは、だいぶ違います。

 それで私なのですが、「笑う機会」が皆無に近い。しかし、NK細胞を活性化させるため笑わなければならない。そこで、顔の筋肉で、口の両端を持ち上げる…つまり笑顔を無理矢理作る。脳は、「おっ!笑ってるな。NK細胞を活性させよう」と、勘違いしてくれます。顔だけスマイルモドキで、「笑う効果」に近いものが出せる…このように考えましてそれを実践しております。自分の脳を騙す…それをするのが、自分の脳…?
 大声を出す・・・これは…家の中でこだま療法を行うと、近所の人に救急車を呼ばれてしまいそうなのでできません。裏山もないし…。

 つい最近、「飼い犬のガンを、梅で完治させたガン研究のお医者さん」がテレビ出演しておりました。早速、時節柄売っていた青梅を10kg買ってきて、「梅シロップ」と「梅酒」を作りました。
 「笑顔+梅、時々大声」20年後に私が元気でおれば、NK細胞効果が立証されます。梅効果も。20年後をお楽しみに…。ちょっこし、せつなさが入ってしまいましたかなあ…。1年後すらどうなっているかわからないのに…。

おしゃべり家電…ため口・暴言バージョンも…

2010年07月16日 | Weblog
 タクシーに乗っていたとき、携帯に電話が入った。
 「○○××さんから電話です」と、携帯電話が知らせてくれた。
 今や珍しくもないはずなのに、タクシーの運転手さんが大げさに驚いていた。
 「へえーっ!携帯電話がしゃべるんですねえーっ!」
 
 車のエンジンをかけると、「今日は、○月×日△曜日です」とカーナビが挨拶してくれる。「傘は持ちましたか?午後は雨になりますよー」という天気予報とその対策については教えてくれない。
 「(ETCの)カードが挿入されていません」とも。お節介な奴だ。
 「300m先、右折です」と、道案内してくれるが、案内通りに進まなかったとき、「戻ってください。戻ってください」とは言わない。「5km先、右折です」と、なる。ひたすら、前へ前へと行かせようとする。
 案内に逆らい続けても、キレルことがない。忍耐強さは評価できる。「イイカゲンしてください」「もう、案内しないぞ!」などとは言わない。
 悲しいことだが、家族以外で私に話しかけてくれるのはカーナビぐらいのもの…。友達です。

 お坊さんのお話し…
 子供が、仏壇の饅頭をほしがりましてね。母親が、「チンして食べなさい」と饅頭を渡したんですよ。私は、「良い教育をしている母親だなあ」と感心しましたよ。仏様にお供えしてあったものを下げるとき、鈴(リン:仏壇にある金属製の椀)を「チーン」と鳴らしていただく。子供のうちからそういう躾をして御先祖様に失礼のないように…と、思いきや…!子供は仏壇で「チーン」と鳴らさず台所へ。レンジで「チーン」してました…。

 確かに、「電子レンジ=チン(チーン)」という時代がありました。今は電子音のほか、しゃべる電子レンジも。しゃべる電子レンジの歴史は結構古い。某大手家電メーカーでは、1981年に音声内臓の電子レンジを売り出している。
 電子レンジから、「チン(チーン)」という音が消えた…「チンして食べなさい」というフレーズは消えていくこととなる。そういえば、コンビニで弁当を買うと、「チンしますか?」とはきかれない。「温めますか?」ときかれる。若い店員は、すでに「電子レンジのチン世代」ではなくなっているということか。

 冷蔵庫もしゃべる。洗濯機もしゃべる。今や電気・電子の製品は、皆しゃべる。目覚まし時計までも!ラジオは…しゃべらない。ラジオの中に入っている人がしゃべっている。

 メーカーへお願いしたい・・・
 まず、カーナビは、「今日は○月×日…」という一連の挨拶の後に、「本日、この車の置かれている地域の天気は…」と、天気予報もしゃべらせてほしい。
 また、ひたすら前へ前へではなく、「50mバックして左折してください」という、「戻させる案内」も入れるように。
 さらに、案内を3回無視したら、「案内に従いなさい。指導!」。5回の無視で、「イイカゲンにしてください。警告!」。10回で、「ザケンナヨ、ワレ!ドツイタルデェ!退場!」と、しゃべるようにしてください。会話のない世代にとって、他人に命令されることがない。カーナビでもいいからたまには命令されたいもの。

 電子レンジについても、「調理が終わりました」と言っても、レンジから料理を出さない場合…「出してください。出してください。注意報発令」→「ハヨウダサンカ、ワレェ!警報発令」→「自爆するぞー!ワレェ!避難勧告発令」
 電子レンジを怒らせると怖いことになるということを、消費者に知らしめなければなりません。

 なお、お馴染みタイアナリストのジャンボ氏からヒントをいただいたのですが…タイ向けの「しゃべる電気製品」は、指示に従わなくても、「イイカゲンにしろ」とか「ハヨウダサンカ、ワレェ!」のようなキレ構えの言葉は良くない。カーナビの案内を無視した場合、電子レンジの中のものをなかなか取り出さない場合、「マイペンライ」と言うようにする。
 「マイペンライ」は、「気にしない気にしない、どってことないよ、気楽に行こうぜ」という感じの言葉です。お国柄を考えた音声を内蔵したほうが良いということですかね。

 「今日の文章もオチがないぞ!」って?
 「マイペンライ、マイペンライ」

戦犯は、消費税ではなくあの3人…民主党敗北

2010年07月15日 | Weblog
 この度の参院選では、我が家の意見は真っ二つに割れました。
 私は、年収200万円に満たない(押しも押されもせぬ年金生活者)。消費税が仮に10%になったら、今でも苦しい暮らしがどうなってしまいますか?消費税増税には、絶対反対。
 ところが、家人は…「巨額の財政赤字削減をどうするの!消費税しか上げられる税金がないでしょう!」と、大変な憤りよう。日本という国の存続には消費税を上げるしかないのだと…。
 平穏だった我が家、参院選により大きな亀裂が入ってしまいました。

 家人のように日本のこれからを憂い、消費税を上げることが必要だと考えた有権者がどれだけいたか?民主党の惨敗から自ずとはっきりしました。
 唐突に消費税増税をぶちあげた菅さん。その後が良くなかった。「しまった!」と、思ったらしく、「年収250万円の人については…」という所得に応じて消費税を免除する案を出したのですが…「300万…」「350万…」と、だんだん上がっていった。単なる思いつきで言っていたのかねえ?とどめに、「次の選挙まで消費税を上げません」だと!だったらはじめから言わなきゃ良かったのに。選挙が終わった今は、「(消費税増税に関しては)自民党の案を参考にして…」。ありゃ?民主党の案はどうなの?稚拙…。

 細野某という民主党議員が、「参院選の民主敗北は、消費税問題に挑戦した結果。増税の意味を理解しない有権者が多かった」NHKの番組での発言。 つ、つ、つまり、「消費税増税の意味がわからないバカ国民が多い!バカ国民のせいで民主党が負けた」ってこと?これほどはっきりと国民を愚弄する政治家も珍しい。国民をバカ扱いしてはいけません。

 菅さんが認めているとおり、確かに「消費税10%増税」は、敗因にあげられる。しかし、それは敗北への追い風にすぎない。
 敗因その1 小沢さんに象徴される政治とカネの問題がウヤムヤ。小沢さんが元気でいるじゃないか!9月をにらんだ動きもあるじゃないか。そんな民主党は危なっかしくてしょうがない。
 敗因その2 鳩山さんの理想主義で沖縄がふりまわされた。普天間問題にからみ、国際的な信用を失う政権運営をしてきた。そんな民主党なら、この先危なっかしくてしょうがない。
 …この2点が主要な敗因でしょう。そこへ、「消費税10%増税」という超ド級の風を吹かせた。つまり、この度の参院選民主党の敗因は、「小沢ー鳩山ー菅」にある。

 「選挙に消費税はタブー」といわれているのに、自らそのタブーを破って、堂々の敗北…。これじゃあ、菅政権は長続きしませんよ。やることが、素人っぽい。まだ「野党意識」から抜け出していない。菅さんにとって居心地が良いであろう野党へ、リリースしてあげるのが良いと思う。

 北日本の田舎に住む私にとって、この度の参院選は盛り上がれませんでした。家人がうるさいので、渋々投票所へ行きましたがね。投票用紙を渡され、記載台へ行ってから、「だれの名前を書こうかな」という、やる気のない状態。顔で選ぼうにも、記載台には候補者の名前は貼ってあっても、写真は貼ってない。エンピツを転がそうにも、6人以上の立候補者がいるからこれも無理。
 立候補者に、ハッピーアンドブルーのオッサン(敏いとう:国民新党)がいた。私の気分は、「アンハッピーアンドブルー」でしたよ。
 唯一盛り上がれたのは、公太くんが共産党の現職に競り勝って、東京選挙区(5人区)の5番目に滑り込んだことですね。

日航再建のモデルは西郷どんでしょう

2010年07月14日 | Weblog
 二人で「心中」を実行したが、一人だけ生き残ってしまった。めったにないが、あるにはあることです。そこで西郷隆盛…。月照さんと錦江湾に身を投げ心中…。月照さんは亡くなったが、西郷どんは蘇生してしまった。
 「心中」・・・「情死」「一家心中」「無理心中」「ネット心中」の4ジャンルに分けられる(一家心中は無理心中だが、そのジャンルに含めるのは寂しすぎるので分けました)。西郷どんは、男。月照さんも男なので、「情死」ではない…。無理心中ということか…。

 無理心中で生き残ってしまった西郷どん、心中察するにあまりあります。この試練が、西郷隆盛を偉大な人物にした。試練を経験することが、人を大きく成長させる…。西郷どんの場合、二度も島流しにされました。そのような逆境の中でも、東洋古典を読みふけるなど、自分を高める努力を怠らなかったという。苦難を糧として自分を磨く努力を続けた。努力は花開き、明治維新の立役者となった。

 このタイミングでは、「西郷ではなく龍馬だろう」って?日航再建の稲森和夫さんは、鹿児島出身なので…。
 日航の再建を託され会長になった稲森さんは、「日航」という会社についてかなりあきれている様子。「ANAなら1日で経営トップに届く情報が、JALでは1週間かかる」という。30年前ならそういう会社がたくさんありました。日航が、旧態依然の会社だった…それなら、潰れるのも道理。
 アメーバ経営については、今すぐには全然無理。何年か頑張って経営者を育てられるとアメーバ経営も出来ると思うが…。ひとりひとりの社員が主役という状況はしばらくは無理の様子。

 (旧)日航幹部が、会社更生法適用を申請し前原誠司国土交通相と会ったときのこと…大臣が入室してきたので、日航(旧)幹部が起立した。しかし、一人だけ起立しなかった。横の人に起立を促され、渋々起立した。この人物が西松遙前社長でした。この一件が、「稲森さんがあきれる会社」であったことを如実に物語っていると思います。トップが「礼」というものを知らない。
 「ANAなら1日で届く情報が、JALでは1週間かかる?…そんなことどーでもいい…」この30数年、歴代社長が皆そういうレベルだったということでしょう。

 稲森さんは、郷土の英雄西郷隆盛を尊敬しておられる。「試練は人を成長させる」という考え。
 稲森さんの主張に、「成功も試練」というものがある。成功した結果、「驕り高ぶり、財に溺れ、努力を怠る」か、「さらに高い目標を掲げ、謙虚に努力を重ねる」か…どちらの道を取るかによって、その後は天国と地獄ほどに変わっていく…
 正しく、日航は飛ぶ鳥をバンバン落とす成功を収めた時期があった。その成功が試練であることに気づかず、驕り高ぶり、財に溺れ、努力を怠たってきた。

 日航は、いまや試練の真っ直中…稲森会長は、「日航を西郷隆盛にしよう」と考えているはず。
 逆境の中でも自らを磨き、人格を高めるべくひたむきに努力する。日航再建としては、遠回りのようですが、必ず良い結果が出る…。

タコの地位が上がった

2010年07月13日 | Weblog
「なんなんだぁ?」と思いました。ドイツのタコが、サッカーW杯の勝ちを100%当てた。3位決定戦の占いでは、「かなり逡巡した結果、ドイツの勝利とした」それで、実際は、「逆転、同点、再逆転、時間切れ寸前に劇的なゴールが決まってドイツが勝った」…タコは、「逡巡」という態度で、「接戦になる」というところまで当ててしまった。

 それら一連のタコ占いの報道が賑々しくされた。謹厳なNHKも、「タコのパウルくんが…」。本気で、「タコのパウルが超能力を持っている」と考えているはずがない。単なる偶然と知りつつ大げさに楽しむ。世界中が、「タコのパウル」のニュースを流す…。おもしろいので大歓迎。ユーモア精神がなければ、いがみ合い、罵り合い、暴力にまで発展する。それにしても、タコがサッカーの勝敗を占う。意表を突かれてしまいました。

 タコから連想するものは、「タコ入道(坊主)」「タコ部屋」「耳にタコができる」「タコ焼き」「タコメーター」「3タコ」「このタコ!」。
 ○タコ入道(坊主)…これは、人の身体的特徴を嘲笑する表現。良くないです。
 ○タコ部屋…悲壮感が漂います。労働者をタコと呼び、タコを監禁した部屋がタコ部屋。タコを人柱にした工事があったという話もある。タコを人柱にして作ったトンネルに、幽霊が出ると噂が流れたりも。幽霊など、全く信じない私だが、トンネルに入る前は緊張したものです。
 え?なぜ労働者がタコなのかって?これは大きく二つの説があります。私が支持している説は、「タコは食べ物がなくなると自分の足(触腕)を食べるバカ者(実際、ストレスで食べることがあるが…人間もある自傷行為ですね…しかし、空腹時の食用にはしない)。タコ部屋で働く労働者は、いわく付きの人間が多かった。自分で自分を破滅させるバカ者…そんなわけで、労働者=タコ」。
 もう一つは、「他から雇い入れたので、他雇(タコ)」。これは出来すぎています。胡散臭いです。「タコ」の語源としては支持できません。
 ○ 耳にタコ…これは、漢字で胼胝(タコ)と書く。労働者でも、パウルでもない。私は、パソコンばかり使っているので、いつの間にか「ペン胼胝」がなくなってしまいました。
 ○ タコ焼き…パウルくんの仲間が入っているやつ。
 ○ タコメーター…パウルくんが物差しで何かを計測するのではなく、回転速度計のこと。この場合の「タコ」は、ギリシャ後の「速度」。タコグラフ(運行記録計)もある。タコグラフとタコメーターは別のもの。
 ○ 3タコ…野球の三振。この場合のタコは、ギリシャ語ではなく…パウルの仲間。三振はショボイ。タコの頭(実際は胴体)は、一本の毛もないつるっぱげ(つるりとしたハゲ)で、ショボイ。三振を小馬鹿にして3タコ…。この説、ハゲをバカにしているのがけしからん。
 ○ 「このタコ!」…人を罵倒にするときに言う。この場合のタコは労働者なのかパウルの仲間か?

 「タコ」からは、「カッコイイ イメージ」が浮かびません。しかし、この度の「占いタコ パウル」で、タコの地位は上がりました。

ファッションはリニューアルできるが入れ墨は…

2010年07月12日 | Weblog
 田舎では、「入れ墨=暴力団」と、相場が決まっている。見かけることがなくなった。ところが、東京へ行って何が驚いたかって、「ふつーの学生風の男の子が、立派な入れ墨をしている」「女子大生が、色白の二の腕にくっきりと入れ墨」…入れ墨の普及がめざましい?欧米かっ!(これも古くなってしまいました)

 入れ墨をしていると、公衆浴場へも、プールへも行けない。人生まだまだ先があるのに、今から自分の行動半径を狭めている。子供ができても、プールへ連れて行ってあげることが出来ない。家族で温泉へも行けない。私が再三、「入れ墨は身体髪膚の毀損だから彫っちゃダメ」と主張しているのに聞く耳を持たないんだから…。
 入れ墨は消しゴムでは消せない。老いて皮膚がたるむと、入れ墨もたるむ。「母の名は親父の腕にしなびて居」という川柳…この親父は、奥さんの名前を腕に彫った。そして歳月が経ち奥さんも親父もしなびた。しなびた入れ墨、消そうにも消えない。うまい川柳だけど、笑えない。

 この度の、サッカーW杯でも、入れ墨の選手が目立ちました。日本人は、森本貴幸だけ(?)なので良かったですけど。

 外国人の入れ墨については、咎めるつもりはない。なぜなら、「入れ墨感」が違うから。日本の場合、「入れ墨=罪人→鉄火場→やくざ→暴力団→チンピラ→ショボイ奴」という図式。これが欧米・南米の場合(もちろん国ごと、地域ごとに入れ墨感は違う。一般的な線で…)、「入れ墨=ファッション」。但し、高い階層の人々は、入れ墨などしない。主に、労働者階級のファッションです。

W杯で韓国と戦ったギリシャのゲカス選手(FW)は、「寒冷殺人○」と、漢字で入れ墨をしていました。○の部分は、どうしても読み取れませんでした。たぶん、「拳」だとは思うのですが。ところで、「寒冷殺人拳」って何?
 気づいたのは私だけではなかったようで、ネット上でも「寒冷殺人拳」に係わる書き込みが見られました。意味は、「Cool Killer」の日本語訳だろうという説が大多数を占めますが…。まあそんなところでしょう。日本人が理解できない日本語を、右腕の内側に彫っている。生涯消えることはない。気の毒でなりません。

 森本も漢字で彫っています。こちらは、寒冷でも温暖でもなく、「獅子王」。日の丸を背負った試合では、サポーターで隠している。獅子王を見せて大活躍などすると、入れ墨をするサッカー少年少女が続出してしまいます。現役中は、隠しておいていただきたい。

 寒冷殺人拳は、しなびても怖さが増して良いかもしれない。しかし、しなびた獅子王は…「老」の字を、獅子王の頭に追加で彫るしかない。