アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

「いたちの知恵」から生まれた 第二・第三・第四のビール

2010年07月29日 | Weblog
 今日本で売られているビールには、第一~第四まであります。
 第一のビールは、「普通の」といおうか「本物の」といおうか…元来からのビールです。ビールは、ビール党ならずとも知っている通り、「麦芽」「ホップ」「水」を原料に発酵させて作ったものです。このビール、日本ではやたら酒税が高い。通常のビールの価格の30%以上が税金(350ml当たり77円)。消費税を払って、酒税を払って…税金の二重取りじゃないか!

 ビールの税金が高い。売り上げを伸ばすためには価格を抑えたい。税金が安い原材料にして、ビールに似たものを作ればよい。ということで現れたのが第二のビール。発泡酒と呼ばれているものです。
 発泡酒は、麦芽の比率を少なくすることにより、酒税を安く抑えたものです。
 ところが、敵(財務省)も然る者で、発泡酒の税率を上げた。こういうのを、「いたちごっこ」という。ビール各社は、ビールにも発泡酒にも属さない、第三のビールの開発を余儀なくされた。酒税が高い麦を使わずに、「エンドウマメ豆・大豆・トウモロコシ」を材料に第三のビールを作り上げた。
 ちなみに酒税を比較すると、350mlあたり、ビールは77円。発泡酒は47円、第三のビールは28円。

 第四のビールは、エンドウ豆は使わず、麦芽を使う。それじゃあ酒税が高くなると思いきや、麦芽使用率を高めても、蒸留酒を加えると酒税が半額になる…これなら、第三のビールと同じ酒税で、麦芽を使用しているので第四のほうが売れるかも…。
 それにしても、酒税法の裏をかいたり、間隙を突いたり…「ビールメーカーVS財務省」って、「いたちVSいたち」です。

 第三のビールは酒税法では、「醸造酒」。第四のビールは、「リキュール」それらはどうでも良いが、350mlで、清涼飲料水より安いのはありがたい。

 ところで、試飲の結果ですが…
 まず、試飲モニターとしては、私は最優秀の人物であると断言できます。なぜなら、試飲の日に向けて、第一~第四のビールを用意し、冷蔵庫で4時間冷やして、飲み比べてみた。ここまでやる試飲者なので、最優秀と自ら任じるわけです。
 結論から申しますと、「第一を除いてどれもあまり変わらない」です。第一と言っても、メーカー、商品によりかなり味の差があります。どれも味に「厚み」がある。「濃いコク」といってもよい。第二~第三は、この点では太刀打ちできないでしょう。
 試飲した第三のビールは、「アサ○ オフ」というビール。プリン体85%オフ。糖質70%オフ…副腎皮質ステロイド剤により、糖尿病を発症している人にとっては、「体に良いビール」ということになります。
 「評価についてはわかった。で、試飲の謝礼はいくらだったか?」って?
 そ、そ、それが…試飲のために送られてきた第三のビール(350ml×2缶)が謝礼…。まあ、私が当たる懸賞のたぐいは、そんなもんです…。「別途謝礼はありません。主旨をご理解の上、調査にご協力ください」だって。かすかに残っていたクジ運。これで使い果たしたかな…。