アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

モンスター・ペイシェントとワンジル

2008年08月31日 | Weblog
  モンスター・ペイシェントとワンジル

 来年度(平成21年度)の大学医学部の定員が、8,560人になるのだそうで。本年度より、770人の増です。医師不足への対応で、それはありがたいのですが、「頭」のいい人より、「心」のいい人に医師になってほしいです。センター試験では「心」なんて分かりようもありませんがね。あと、医師の基礎資格として、「格闘技」ができなければならない時代になってます。

 セクハラ、パワハラ、タクハラ、レジハラ…そこらじゅうハラスメントだらけ。 学校はモンスター・ペアレントに脅かされています…最近増えつつあるのが「モンスター・ペイシェント」とのこと。どんな患者か?病院側へ、とにかく理不尽なクレームをつける傍若無人な患者たちのことです。
 どんな状況?
1 順番が待てず、早くしろと医師を殴る、蹴る
2 異常なしと診断され、お金を払わない
3 イライラして、看護士に花瓶を投げつける
4 担当医が休みにもかかわらず「面談させろ」としつこく要求
5 通院患者が予約をせずに休日に来院
6 廊下に座っていた患者の家族を医師が注意したところ、逆切れ
7 死亡した患者の家族が「おまえを医者とは思っていない」と発言
 愛知県では、医師や看護師の約半数が何らかの暴言・暴力を受けていることが分かったそうです。日本全国でも同様の割合と思われます。

 病院側の分析としては・・・
○急を要しない場合でも、待つことができない
○医師が一生懸命治療を行っても、患者が亡くなってしまうと医師も責任を感じる。クレーマーはそこに付け込む
○骨折などは完全に復元できないという当たり前のことが理解できない
○苦情の多くは診療内容に対するもの。権利は主張しますの時代

 救急車の利用にも問題があり…今、始まったことではないですが、タクシー代わりに救急車を呼ぶ患者がいる。救急車側が、病状が詳しくは確認できない。のちに訴訟問題へ発展してはめんどうなので出動しなければならない。
 待っている時間が嫌で、待合室から救急車を呼んだ例もあるという。
 そういう患者に限って症状は重くないのだそう。自分で電話をかけられるのだから、一刻をあらそう患者なわけないです。重症患者なら、文句を言うどころか電話もかけられない。つい最近、全国の救急患者の約7割が軽症だという報道もありました。

 モンスター・ペイシェントは、「軽症患者で、我慢できない人」という像が浮かび上がってきました。「我慢」日本人が忘れかけていたこの言葉。その昔は、大人が子どもに言ったものです、「我慢しなさい、我慢しなさい」今は、大人が我慢できない…。

 北京五輪男子マラソンで優勝した、サムエル・ワンジル選手(21歳)が、言ってくれました。
 「我慢、我慢。それができた。完ぺきです」。還暦パパその言葉を聞いてうれしかったですよ。ケニア人の口から日本語で、「我慢」が出てきた。
 北京でのレース前に、母校である仙台育英高校の陸上部総監督から、「中盤は我慢、我慢。そうしたら最後に必ず飛び出すチャンスが出てくる」とアドヴァイスされ、実行できた。15歳で、ケニアから仙台へ来たのですから、それはそれは我慢の連続だったでしょう。
 この度、サムエルは、トヨタ自動車九州を退社する。本人の希望(マラソン専念)と、陸上部の方針とが合わなかったとか。トヨタ自動車九州は、「意思を尊重して退社を認める。ペナルティーを科すことはない」とのこと。

 モンスター・ペイシェント対策ですが…「我慢しなさい、ケニアの人も我慢したんだよ」と、言っても聞く耳など持ちません。ですから、教育するのは諦めるとしましょう。口汚くののしられても、律儀に言い返さず、受け流しましょう。課題は、暴力に対する対策です。暴行を受けたら、警察沙汰にしなければなりません。そこを我慢しても褒められません。
 いくらモンスター・ペイシェントでも、手錠をかけさせないようにしたいものです。そのために、暴力に対する防御の訓練が必要です。
 パンチに対しては、右フックが来るでしょうから、ウイービング(ボクシングで、上体と頭を左右に動かして相手のパンチをかわす防御法)の練習は必修です。また、左手で顔面をガードする訓練も。どちらも、練習の効果が出るものです。
 キックに対しては、右前蹴りの低いものが来ると考えられます。回し蹴りは来ません。左膝を右足の前へ出す訓練(この訓練で金的へ前蹴りの精度も弱められます)。
 庶民は、「自分の健康は自分で守る」のが原則。
 医師、看護師は、「自分の体は、自分でガード」…格闘技の心得が…ということで…。

金銭教育 …生徒が先生にお金を貸す…

2008年08月30日 | Weblog
   金銭教育 …生徒が先生にお金を貸す…

 学校教育に、「金銭教育」という分野があります。
 金銭教育ってどんな教育?
1 健全な金銭感覚を養い人間形成の土台とする教育
2 生きる力とその核としての「心」を育てる教育
3 人間の本質を大切にする教育
 (貯蓄広報中央委員会『こどもの金銭教育』より)

 こうして見ますと、金銭教育をしておれば、道徳教育は不要ですねえ。成熟した物質文明への対応や長寿化した人生を豊かにするためにも、金銭教育は、学校はもちろん、家庭・地域社会で必須の教育ということになります。金銭教育の重要性は分かっるのですが、学校における金銭教育はどうなってるんでしょうか…先生が生徒に授業する…金銭感覚を教え、心を育てるものですよね…。

 何が起きても不思議がない時代です。ビールの大ビン6本を飲んで運転していた路線バスの運転手が免職になった~驚かないです。ゴルフのあと飲酒して、自分で運転して帰宅する途中スピード違反で捕まった!したがって飲酒運転も発覚した校長先生~ようやるわ!あきれるけど驚きません。
 しかし、このニュースには、気が抜けてしまいました。まあ、教員の脱力系不祥事ってとこでしょうか。「先生が生徒から30万円借りていた…!」
 33歳の高校の先生が、女生徒に、「生活に困っている」と相談した。教育相談を受ける側の先生が、生徒に相談を持ちかける?逆だと思うのですが、そう思う方がおかしいのでしょうかねえ?
 女生徒が、自分の銀行口座から二度にわたり計30万円を下ろして先生に貸した。還暦過ぎの新老人(私だよ)の価値観では、30万円という金額は、非日常的なお金です。今時の高校生って、そんなにお金持ち?銀行口座も持っているの?

 金融広報中央委員会の「家計の金融資産に関する世論調査」によると…子どもの1か月あたりの小遣い額は(2006年調査)、高校生で平均6,133円。単純に日割り計算すると、1日に200円遣うことができる。その昔、「100円亭主」なる方々がおられた。出勤時に奥様から100円もらう。100円で昼食から、東京スポーツ新聞まで間に合った。現代は、「200円高校生」ってことですかね?あんぱん1個と、飲み物を買ったら200円では足りなくなります。最近の高校生は、アンパンは食べないかな?何を食べるのかなあ、ジャガリコかなあ。 

 この6,133円には、携帯電話の使用料金は入っていないでしょう。洋服代、学用品代、昼食代も無理。デートもあるでしょうし、パソコン関係の消耗品、周辺機器…6,133円には入っていませんよね。こうしてみると、無駄遣いしなくてもかなりのお金がかかることが分かります。アルバイトをしないと仮定して、高校生が、先生へ融資できる30万円以上の預金を(通年なのかどうかは解りませんが)持っていることは異例でしょう。もっとも、様々なケースがあるでしょうから…。

 今回は、貸した生徒から事情を聴いた同級生が学校側に伝えて発覚しました。生活困窮先生は、保護者に謝罪し、30万円を返済…(←都合がつけられるなら、はじめから生徒から借りなきゃ良かったのに!全国的に有名になることはできたのですが)
 生活困窮先生は、懲戒処分になりました。処分の内容は、減給10分の1(1か月)。免職にはならなかったところを見ると、「生徒から借金しただけ」と、静岡県教委が判断したからなのでしょう。
 それにしても、33歳の高校の先生が、「お金がない」というのが腑に落ちないです。バッドウイルではなく、グッドウイルの件で法律が変わり、ますます貧困が蔓延しそうな中、「学校の先生の給料」は、高いはず。生徒からお金を借りなければ生活できないなんてことはありえない…でも、現実にあった。ではこの先生、どーしてそんなにお金がないのか?通常消費ではないことで遣ったんですよ。それしか考えられません。この人に金銭教育されたくない。減給処分で、ますます生活が苦しくなってしまうんでないかな。そうなると苦し紛れにまた新傾向の事件を起こすんですよ、この種の人は!懲りないです。救いは、凶悪ではなさそうなので、少し笑いが入るってとこですかね。
 教員の不祥事と言えば、「わいせつ、交通違反、体罰」と、相場が決まっていましたが、新分野として、「生徒から借金」も入れなければ。

 生徒から借金する先生…冒頭の「金銭教育」の目的にある、人間形成、心を育てる、人間の本質を大切に…の全てに見事に当てはまらない。
 この事件を教訓とすると、「生徒が先生へ指導する金銭教育が必要」ということになります。

コギリ奏者カクラバ・ロビさん

2008年08月29日 | Weblog
   コギリ奏者カクラバ・ロビさん 

 弱点と欠点が服を着て世にはばかるっている還暦パパですが、特に弱いのが「音楽」…。思い出として、小学生の頃、学芸会の器楽合奏ではいつも指揮者だった。そりゃ凄いって?何も凄くないんです。楽器という楽器、全て弾けない、吹けない、たたけない…。カスタネットもダメだった。そのため、担当の先生は、私を楽器を演奏する必要がない「指揮者」にしてくださるのでした。楽器の演奏ができないのに指揮は無理だろうって?大丈夫!誰一人指揮者なんか見ていませんから、適当ーで、いい加減でもクレームゼロ。三拍子なら、タクトで空中に三角形を描き、四拍子なら、四角形を描く。気楽な稼業でした。

 我が子のピアノ教室を参観したとき、先生がけん盤を叩くと、子どもが、「ド」とか「ファ」とか当てる・・・。人間の耳って凄いなあ、と感心しました。少なくても、私はそんなもん分かるわけがない!けん盤に限らず、先生がその辺にあるものを叩いて音を出しても、「ラ」とか「レ」とか答えている。ありえない。ここで思い出すのが、カクラバ・ロビさん。

 およそ、20年前のことです。西アフリカにある、ガーナ共和国の、民族打楽器のイベントがありました。ガーナから当時は無名だった、カクラバ・ロビさんともう一人が来ていました。私は、通訳の手伝いとして呼ばれておりました。このときは、大汗をかきました。なぜか?ロビさんの英語なんですが、学校教育は英語で受けたそうですが、母語が現地語(アカン語、モシ・ダゴンバ語、エウェ語、ガー語など、部族によって言葉が違う…)ということもあり、なかなか聞き取れず、何度も確認しなければなりませんでした。来日当初から随行している通訳は、かなり適当にやってましたのでこちらも少しは気楽になりましたが。

 ロビさんは、ガーナのロビ族のコギリの名手(木琴のような民族楽器。ギリとかジリとか呼ばれ、形状によってコギリとか、なんとかギリとかに区別される。オオギリというのはないです。オオギリがあれば、桂歌丸師匠に演奏していただかなければね。共鳴部は、ひょうたん。大きなひょうたんを5~6個けん盤の板の下に吊してある。ひょうたんは東洋のものと思い込んでいましたが、アフリカに立派なひょうたんがあることが分かりました。缶詰の空き缶もつけてありました←コレホント)の奏者。ドイツ人の興行主がロビさんの演奏を聴いて、「この奏者を世界的に売りだそう」と考えました。

 世界的に売り出すためには、ガーナから外へ出なければならない。そのためには、パスポートが必要。そのためには、戸籍が必要。名前も必要・・・。
 つまり、20年前のガーナには、名前も戸籍もない人がいたのです。全国民がそうだったのか、一部がそうだったのかは不明です。私の感触では、大部分が、名無し、戸籍なしだったと…。
 カクラバ・ロビという名前があるじゃないかって?実は、海外デビュー用に急遽つけた名前なのです。彼は、小柄なので、「カクラバ(のみ)」と呼ばれていました。戸籍取得のため名を付けるにあたり、ロビ族のカクラバだから、「カクラバ・ロビ」としようとなったのです。
 この20年で、「世界的な民族音楽家」と、いわれるようになったのですから、アフリカン・ドリームですね。ロビさんは、昨年なくなりました。一周忌をしめやかに行った日本人アーティストも多数おられたとうかがっています。世界的な知名度になっていますが、名前のいきさつや戸籍のことなどを知っている人って少ないでしょう。自慢かって?少しね。本人から、「大蛇は食べないけど、小さいヘビは食べるんだ」と、聞きました。辛意のが好きということでしたので、一味唐辛子を勧めると、真っ赤になるほどかけて、「うまい、うまい」と食べておられました。七味唐辛子は、不評でした。

 ロビさんの演奏を聴いた後、「コギリ」を作りました。木を削って…早い話が、木琴の親玉みたいなものを作ったのです。削った木を叩いて、「これは、ド。これはレ。これは、ミ…」と、並べていきました。
 そうなんです。木を叩いて、ドレミファが分かってしまうんです。参加した子ども達の中にも分かる子がいて…音痴の私は出る幕皆無。驚きましたよ。

 「絶対音感」という言葉があります。定義が難しいので、迂闊に使うと、こっぴどくやっつけられそうです。庶民的な絶対音感は・・・
1 楽音や一般の音の音名を答えられる
2 和音の構成音も反射的に音名を答えられる
3 楽曲を記憶するのが速い
4 耳で聞いただけで、楽譜なしで即座に弾くことができる
 こういう人達、私は尊敬します。なぜか、ドもラも同じに聞こえる私とは、別の世界におられる方々ですから。尊敬するしかありません。
 絶対音感を持つ人は、「BGM・チャイム・駅の発車の音楽などが全て階名で耳に飛び込んでくるので聞き流すことができないので困る」と・・・。誰にでも悩みはあるものなのですね。
 「15,16,17と私の人生暗かった」と、歌った歌手の娘さん…宇多田ヒカルさんは、絶対音感の持ち主と週刊誌に載っていました。本人は、「生活音まで、ドレミで聴こえるって、いかがなものでしょう」と、言下に否定していましたが、それに近いものはお持ちのようですね。

笹の葉さぁらさら…血液も、さぁらさら?

2008年08月28日 | Weblog
   笹の葉さぁらさら…血液も、さぁらさら?
  
 物事に固執するのが、還暦パパ。特に言葉については、良く分かっていない割にうるさい。いつも気になるのが、「血液さらさら」。初めて耳にしたとき、「さらさらは、おかしいでしょう!いつから血液が粉末になったんだ?」と、思いましたね。私の頭の中で、「さらさら」は、アスピリンなのです。念のため、広辞苑(新版が出る度に買っているので増える。古い広辞苑、捨てるわけにもいかず…)を引いて見たら、「さらさら」は、次のようになっていました。
1 乾燥した軽くて薄いものや小さいものが、触れ合って発する連続音。また、そのさま。
2 浅い川の水が小石などにあたりながらよどみなく流れる音。お茶漬けをかき込む音。また、そのさま。
3 流れるように字や絵をかくさま。
4 油気・粘り気・湿気がなく心地よく乾いているさま。
 これらによると、「血液さらさら」は、日本語としての使い方は間違いではないようです(上記、2、3の意味があるので)。くどいですが、私の中では、1と4なんです。粉であり、乾いているものなのです。しかし、今や完全に定着した日本語なので、「血液さらさらを、血液スイスイに換える友の会」の設立は止めておきます。

 「血液さらさら商法」なるものまで現れているそうで・・・「身に着けると血液がさらさらになる」などとうそを言い、ブレスレットなどを一本数十万円で販売、計約1,390万円をだまし取ったケースで判決が出ています。この件の犯人は、組織犯罪処罰法違反、早い話が、「組織的詐欺」。
 裁判長は判決理由で、「中高年層の健康不安につけ込んだ極めて巧妙、悪質な犯行。保健所の立ち入り検査後も販売を継続し、犯意はどんよくで大胆」と述べています。血液さらさらに関わる被害者は、全国で約8,000人、被害総額は20億円以上にのぼっているそうです。
 「健康にいい」は、中高年への殺し文句ですよ。貯金をはたいても買う気になるんですよ。入院中に、「体にいいんだわー」と、養命酒を飲んでいた年配の女性もおりました。赤ワインが体にいいと聞いて、飲み過ぎて体を悪くした人もいます。口先では、「早く死んでも悔いはない」みたいなことを言っていても、深層では、少しでも長生きしたいんです。

 この種の詐欺グループは、「科学的な根拠がありますよ」という実験をして信用させる。還暦パパによる、詐欺師の実験再現・・・・

 詐欺師のオッサン:(客に)ちょっと血液を採らせてください(と言って、血糖値測定の針で一滴採血。それを、顕微鏡で見せる)。
 詐欺師のオッサン:ありゃー!こりゃ大変だ!お客さんの血液ドロドロ!コレならいつ心筋梗塞になっても、脳梗塞になっても不思議ないです。大変だあ!
 客:どれどれ(顕微鏡をのぞき込む。血球が重なっているためドロドロに見える)、ウワー本当だあー。どーしよう?
 詐欺師のオッサン:ではこのブレスレッドを着けて。もう一度採血させてください。(血液を顕微鏡のスライドガラスにカバーガラスを強く押し付けて広げる。薄く広がった血液は、さらさらになったようにみえる)さあ、ブレスレットを着けた血液がどうなったか、お客さんの目で確かめてください。
 客:ウワー、ウワー!こ、こ、これは!買います、買います、ブレスレッド。例え100円ショップのインチキでも(←これは言わない)。30万円で、瞬時に血液さらさらなら安いもんです。え~い!50万出すからすぐに売ってぇ~!
 と、まあこういう感じで、20億円丸儲けです。

 随分内情に詳しいなあ?本当は、還暦パパが詐欺師なんじゃないかって?いえいえ、詐欺はもう3年前に足を洗いました。え?日本語がおかしいって?「詐欺に手を染めていたのに、足を洗うなんておかしい?手を洗いなさい」ってが?ハイハイ、手も足も洗います。ついでに、腹も。少し黒いので。

 「血液さらさら」の反対は、「血液ドロドロ」ということですが、こちらの方は、日本語として普通ですね。欲を言えば、さらさらの反対ということで、「ざらざら」つまり、「血液ざらざら」に、してほしかったですぅ。「私の血液はざらざらです」…血管内部に引っかかりそうですぅ…。

 哀れ自慢ではありませんが、還暦パパは、血小板が多いです。普通の人の、2~4倍です。つまり、血液が凝固しやすい。心房細動(心房が凄い速さで動きます。心室が凄い速さで動いてしまうと、アウトです)もあるため、血栓を予防しなければならず、「血液がスイスイ流れる薬(ワーファリン)」を服用しています。
 血液のスイスイ度は、「トロンボテスト」というテストで値を見ます。現在は、健康な人の5倍のスイスイ度です。それなら、血栓の心配が少ない。脳梗塞・心筋梗塞を起こしづらいからいいんじゃないの!と思うでしょ。そのための薬ですから、それはそれでいいんです。問題は、毛細血管の隅々まで血液が行き渡っているので、ちょっとしたことで出血。しかもなかなか止まらない。状況を書いただけで、愚痴のつもりは、「さらさら」ありません。

地球温暖化…CO2は無関係…

2008年08月27日 | Weblog
   温暖化…CO2は無関係…

 色々な祖父がおりますが、「赤祖父」さんもおられる。御存知の方も多数おられるでしょうが、「赤祖父俊一博士」地球電磁気学、北極圏研究の世界的権威です。
 還暦パパが、「地球温暖化は温室効果ガスのせいではない論者は、魚の異変について明快に説明していただきたい」と、お願いした(?)ところ、2日後の8月26日に、新聞を通じ赤祖父博士から回答が寄せられた。まあ、単なる偶然ですがね。時系列では、質問→回答ということに…まあ、どうでもいいんですけど。
 赤祖父博士は・・・
 「現在の地球温暖化は、大部分が小氷河期からの回復という自然現象である可能性が極めて高い」と、おっしゃる。つまり、「二酸化炭素の温室効果による温暖化ではない」というのです。

 Q&A形式で(構成は還暦パパ。事実を基本にしたフィクションです。一切の苦情を受け付けません。こう書いておけば赤祖父博士に氷塊をぶっつけられずにすむでしょう)

 還暦パパ:で、では、テレビで氷河が轟音を立てて崩れるシーンが映し出されるが、あれはどうなの?
 赤祖父博士:何万年もの間、毎日起こっている自然現象です。氷河は、なんで「河」なんですか?流れるから「河」なのです。そんな当たり前のことがどこかへ放り出されてしまっているのです。

 還暦パパ:テ、テ、テレビで(テレビしか情報収集の手段がないのか!←自分でツッコミ入れてま~す)、ヒマラヤの氷河が、1930年から2000年の間に、高さにして数百メートルも減っている対比の写真を見たのですが…。
 赤祖父博士:オイオイ、その部分だけ見るなよ。世界中の氷河は、1800年ごろから後退しているんだよ。CO2が急激に増えたのは、1946年以降。氷河後退のスピードは何ら変化ないんです。CO2とは無関係なのです。

 還暦パパ:異常気象はどうなんでしょうか?農作物への影響とか、サイクロンは例年の2倍の発生だとか・・・
 赤祖父博士:異常気象?自然現象です。農作物?当然影響があるでしょう。温暖化なのですから。サイクロンの発生も。私が言っているのは、CO2とは無関係ということです。農作物の責任はとれません。それは、太田農水大臣へ持ち込みなさいよ。今度は、秘書の自宅を事務所として届け出ていて、5年間で4,820万円の経常経費。とっととクビにしなさいよ。それにしても、農水大臣って、どーなってんの?自殺した松岡元農水大臣は、「なんとか還元水」。赤城元農水大臣は、「バンソウコウ」。そして、太田現農水大臣は、「(集団暴行は)元気があって良い」→「国民は、やかましい」→「事務所費」と、不祥事街道まっしぐら。大臣にする場合、身体検査をしているはずなのにこの始末!あ?ひょっとして、身体検査をしないで大臣にしてしまった?

 還暦パパ:ほ、ほ、北極が普通の海になっても大丈夫?北極グマの数も減っているとか…。
 赤祖父博士:北極海の海氷の縮小は、小氷河期からの回復です。大丈夫も何も自然現象ですから。北極グマ?大丈夫!毎年、400頭も捕獲するから減るのは当たり前。捕獲を止めれば、北極グマは自然の変動に十分耐えていきます。「クマッタなあ」なんて言いません。
 北極海の海氷の減少が、CO2のせいなら、南極海の氷だって融けることになりませんか!南極海の海氷は、増えているんですよ!

 日本でも、寛永、享保、天明、天保と飢饉が続きましたね。歴史で習いました。あのころが、小氷河期で、現在は回復期。

 「CO2を減らしたところで、何の効果もない」安心のような、不安のような…ハチドリの一滴的CO2削減の努力は続けますけど…。化石燃料はあと、38年で無くなるんですよね。その頃また、小氷河期が来るんでしょうか…。私が生きていると98歳か…毛糸の股引を重ね履きしなければ。


クマ撃退スプレーは、クマ専用でお願いします

2008年08月26日 | Weblog
 クマ撃退スプレーはクマ専用

 人混みで、クマ撃退スプレーを噴射したってんだから!!病院へ送られた人も…おられる。ニュースの続報を聞いていないので、誰が何のためにそんなことをしたのか?その後どうなったのかなどは、不明です。クマ撃退スプレーを、人に対して使用するのは止めましょう。

 「クマは恐ろしい」と、北海道の人も本州以南の人も言います。しかしbut! 本州以南のツキノワグマと北海道のヒグマとでは、恐ろしさの度合いは、1:10です。正面衝突した場合、ツキノワグマなら負傷で済むでしょうが、ヒグマなら間違いなく御陀仏(オダブツ)です。よって、北海道の方は、「クマは超恐ろしい」と言うべきであり、本州以南の方は、「クマは少し恐ろしい」と、言うべきです。

 還暦パパは、その人生の中でクマに出会った場合どうするか研究してきました。
 研究初期のクマ対策・・・クマは、死肉は食べませんから、死んだふりをする。問題は、クマが本当に死んでいるかどうか確かめるために、転がしたり、噛みついたりすることです。この生死を分けるハードルをクリアするのは、難しいです。しかし、かって、クリアした幸運な人がいました。その人は、木の根元の股に首を突っ込んで、じっとしていました。クマは、本当に死んでいるのかな?と、尻に「ガブリ」と噛みつきました。恐怖の極限にあったため、彼は痛みは感じなかったそうです。クマは、「死んでるのかあ!」と、諦めて去っていった、という訳です。この対策は、成功確率1%未満ですね。そんなの研究じゃないって?私にとっては、かなり高度な研究成果なのですがねぇ。

 中期の研究・・・クマに向かって、ベルトをブラブラ振るようにして見せる。一体そりゃ何なんだって?「アイヌの人たちは、クマに襲われそうになったら、腰ひもをほどいてクマに向かってブラブラ振る」古い書物でこのことを知った研究者(うすれた記憶ですが、たしか登別クマ牧場の女性の研究者だったかと…)が、「腰ひもは、ヘビの代用品ではないか?クマは、ヘビが苦手なのではないか」という仮説を立てました。仮説を検証するために、クマ牧場のクマの放牧(?)スペースへ、アオダイショウを投げ込みました。そのとき、身長は2mを超え、体重も300kgもあろうかと思われるクマたちが、恐れてパニックになり、逃げ場がないものだから放牧スペースの片隅に寄って、折り重なって怖がったのです。つまり、クマはヘビが怖い。ただ、腰ひもは簡単に入手できないので、ズボンのベルトを大急ぎではずし、あたかもヘビのように振る。「オラ、オラ!ヘビだぞ!」と、言いながら・・・。ベルトを振らず、「背を向けて走って逃げる=エサにしてください」です。クマは、旺盛な好奇心、肉食獣特有の、逃げるものを反射的に追いかける習性を持っています…逃げてはダメです。クマは、100mを7秒で走ります。人間よりはるかに速いのです。ジャマイカのボルトでも、70m地点で倒されてしまいます。逃げ切れる可能性はゼロです。

 後期の研究・・・クマだって人間が怖い。音を立てるなどして、「人の存在」を教える。ほとんどの場合、クマは逃げていく。しかし、逃げないこともあるのです。

 クマ逃げずに襲ってくる場合 ~3つのケース~
 逃げずに襲ってくるケース その1→いきなりの正面衝突。釣りなどでせせらぎの音で、人間の存在を示す音が消されてしまった場合、クマは人に気づかない。そういう場合、いきなりの正面衝突となる。驚いたクマは、人へ向かってきます。クマを脅かすための爆竹が、裏目に出たケースもあります。2人の釣り人が、間隔を置いて川を上っていました。上で釣っていた人が、しばらく爆竹を鳴らしていなかったことに気づき鳴らしました。そのとき、クマが2人の間の位置にいたのです。爆竹に驚いたクマが、猛然と川下へ逃げた…そこにもう一人の釣り人がいたものですから…「ウオー!」「ギャー」…。

 逃げずに襲ってくるケース その2→子育て中の母グマ。人間は平気で子殺しをしますが、クマは、命がけで子を守ります。人間が現れようなら、猛然と襲ってきます。

 逃げずに襲ってくるケース その3→クマは、獲物を、一旦埋めます。そこへ、人間が近づくと、「獲物を横取りされる。守らなければ!」と、なります。人間は、クマがどこに獲物を埋めているかなど分かるはずがありません。
 と、いうわけで、音をたてて人の存在を知らせても襲われることがあるのです。そんな時、ヘビに見立てたベルトを振っても何の役にもたちません。
 そのような場合、「クマ撃退スプレー」が命を救います。

 以上のように、クマ対策の究極のグッズというか武器というかが、「クマ撃退スプレー」なのです。
 成分は…どう猛このうえないクマが、「ヒエー!」と、トタン板を引き裂くような声を出して逃げるもの。それは、唐辛子!唐辛子エキスをガス状にして噴霧する…。涙は出る。鼻水は出る。痛い!苦しい!逃げるしかない。10,000円前後で、買うことができます。

 自己の経験としては…幸いにも正面衝突がありません。足跡は何度も見ています。糞も見ています。臭いも嗅いでいます。
 通常、クマの姿を見ることはできないでしょう。というより、姿を見てしまったときがこの世とのお別れでしょう。新しい糞、を見たら早々に逃げ帰る必要があります。また、クマは強烈な臭いがします。獣臭です。クマの臭いなど嗅いだことがない人でも「あ!クマだ!」と、感じるはずです。臭いがしたときは、「すぐ近くにいる」のです。逃げ帰ることができたら、ラッキーなんてもんじゃないです。

 死んだふりをする余裕がない。ベルトもない。クマ撃退スプレーもない。そのようなケースになったら、勇猛果敢に立ち向かいましょう。乱闘しかないです。おじいさんが、クマと乱闘し、クマが逃げたケース(この場合、乱闘したおじいさんは、ナタを持っていた)があります。このおじいさん、しばらく気絶していて、気づいたときには付近にクマはいなかったとのこと。大怪我をしましたが、命は助かりました。戦えば、活路が開ける可能性があります。


図鑑には載っていないマムシの話

2008年08月25日 | Weblog
   図鑑には載っていないマムシの話

 マムシのことなんですが…なぜ今、マムシなんだって?温暖化で動植物の北限が変化しています。北限が、北海道南部の渡島半島である毒蛇のマムシが、稚内まで分布してしまうのでは…つまりマムシが日本全国を支配ということもあるのかな、と心配になってきたものですから…言い訳しなくてもいいわけですが…

 マムシは、色と大きさに戦慄を覚えますね。図鑑では、銭形紋のものしか載せていないと思います。私がそれだけしか見たことがないだけかもしれませんが。
 実は、マムシのデザインは、銭形紋はもちろんですが、様々な模様があるのです。色も黒を基調としたのが多く、模様への着色は、パステルの原色という派手さです。
○ 真っ黒の背に黄色の虎の背の模様のようなのを付けたもの
○ 直径2~3センチメートルの灰色の水玉模様を付けたもの
○ 黒地に、パステルブルーの模様入り
 などなど・・・その色彩とデザインの毒々しさだけでも、声が出ないほど怖い。図鑑をつくる学者さん達は、知らないのではないかとちょっと心配です。体長も60センチを超えそうなものもいるし、太さも、直径5センチメートル前後と超極太のものもいます。
 蝮はこちらが近づかない限り攻撃してくることはありません。つがいでいるらしく、一匹捕獲した場所で、翌日また捕獲するケースが多いです。そのようなとき、決まって一匹は銭形紋で、もう一匹は黒が基調の様々な色・模様。どうやら、銭形紋マムシと黒基調系マムシは、雌雄の違いではないかと思われます。どうして、図鑑にないマムシを知ってるんだって?山の中の40世帯ほどの集落に住んでいたことがあるのですが、そこがマムシの宝庫だったのです。
 マムシの種類は、百四十種にも及ぶので、いろいろな色の蝮がいても不思議はないと判断しております。
 黒いのは、「カラスヘビ」ではないかと言う人もいました。還暦パパ説ですが、カラスヘビは、シマヘビの変異、黒い線が色素の関係で体全体に広がったものと考えています。なぜそう考えたか?顔も、うろこも体型もそっくりなのです。アオダイショウも仲間だと思います。
 「カラスヘビは飛ぶ」と、真顔で言う人がいるんですよ。フライイングスネークという蛇がいます。その蛇は、木から木へ飛び移るのですが、飛び移るというよりは、「落ちていく」という感じです。
 空を見上げて、「あー!スズメを、カラスヘビが追っている」なんてのがあっても楽しいですが。私はこの60年間、空を飛ぶヘビを見たことはありません。
 マムシですら、攻撃のために飛びかかる距離は、せいぜい30cmです。ハブの射程距離は、60cm。この数字から考えると、マムシより、ハブが優秀のようです。しかし、単純に射程距離の長さで優劣をつけるのは早計というもの。マムシの肩を持つ訳ではないけど、マムシは360度攻撃できるのです、ハブは視覚に入るものしか攻撃できない。マムシは、目と鼻の間の両側に、「ピット」と呼ばれるくぼみをもっています。このピットが高感度の放射熱感知器で、暗闇でも、真後ろでも、熱を関知することができるんです。ハブにはピットはないのです。

マムシは、巣穴からあまり遠出をしません。発見場所から半径5m以内に巣穴があると判断してよいです。動きも、実に緩やか。ですから、いくら温暖化でも、マムシが北上して北海道中を制圧するということはありません。

 私は、マムシを発見すると、必ず殺すことにしています。なぜなら、見逃して誰かが犠牲になっては大変だから。メスのマムシの腹を割くと十匹前後の子が入っていることがあります。と、いうことは、一匹発見すると、近くにその十倍のマムシが住んで居ると考えてよいことになります。時には、「マムシ玉」といって、マムシが20匹ほど団子状態に絡み合っていることもあります。
 「青大将は殺さない」という主義の方もおられる。理由は、ネズミを捕食するし、人を見たら逃げて行くので殺すまでもないと…。私は、青大将もなるべくやっつけるようにしています。なぜなら、間違って踏んづけたりすると、噛むから。いくら毒がないとはいえ、青大将の牙自体が不潔である。ばい菌だらけの注射器で注射されたくないもんで・・・。

 関西では、マムシというと、うなぎを指すことがあります。ニョロニョロしているから、ではなく「うな重」など、御飯に載せて蒸します。御飯は、「マンマ」そのマンマを蒸す、「マンマ蒸し」。「マンマムシ→マンムシ→マムシ」これホント!


地球温暖化はウソ? 魚には異変がありますが?

2008年08月24日 | Weblog
 地球温暖化はウソ…?魚の異変はなぜ?

 長男の結婚式および披露宴、無事終了。24日薄暮、自宅へ無事帰着しました。 
 例年、9月20日前後に始まっていた、「鮭釣り」。なんと、今年はもう始まっている。1か月も早い。鮭の都合ではなく、海水温の関係。鮭は、海水温が低くなければ岸へ寄ってこない。だったら、温暖化じゃなくなったのか?違います。これも温暖化です。

 温室効果ガスは、異常気象をもたらすのです。日本の桜の開花は、この50年で5日早まった。紅葉は、15~16日遅くなった。リンゴは色づかない、トマトは腐る、ピーマンは日焼けする、キャベツは結球しない・・・。みかんは、東京が生産適地の北限ですが、2060年には秋田県まで北上するという計算があります。2100年には、北海道が「みかんの名産地」になっていますよ。
 地球全体で見たとき、サイクロンは例年の2倍の発生だそうです。海面上昇で、サトウキビ畑に海水が入ったところもあります。鉄道線路が、海水でボロボロになったところも。北極海の氷は、20年で、20%溶けた。と、いうことは…北極海は、そのうち普通の海になってしまう!グリーンランドの氷床は、1年に0.5mm溶けている。「完全に非常事態」ですよ。

 倉本聰さんの富良野自然塾では、「地球の温暖化」は、誤解を招くので、言い方を変えようという考えています。「高温化」とか「灼熱化」と呼ぶのがいいじゃないかと。
 
 今年の鮭は、1か月早いという異常現象ですが、暖流の魚が、寒流であるリマン海流に乗るようになってきているのです。
高知のトビウオの寿司、旨いですよね!司牡丹も…酒の話はともかく、トビウオは典型的な暖流の魚のはず。北限はどこだと思いますか?北海道の稚内沖ですよ。つまり、「トビウオ」は、日本近海どこでも獲れるようになってしまっています。そんなバカなって?実は、私が釣りました。誰も信じないだろうと思い、しっかりビデオに撮って証拠を残し、焼いて食べました。その後、漁師の人と話す機会がありトビウオについて尋ねたら、「えぺなりいる(訳:いっぱいいるよ!)ヘサキさ飛んでくー(訳:船の前を飛んでいくよー)」ということでした。別に珍しくなかったのです。北海道で、マグロも鯛も釣れます。というか、釣れるようになったのです。そりゃ良かったねじゃないんです。
海水温の上昇で、スケソウダラが深刻な状況になっています。産卵に適した水域が深くなってしまいます(鱈の仲間は、深海魚なのですよ)。漁ができる浅い海へは群れが来なくなってしまったのです。

 地球温暖化は、ウソだという説もあるんです。
● 北極圏の氷は溶けているものの、南極の氷は1978年から現在までの間に、8%増えている。
● アメリカの気象衛星が、世界の温度を最も正確に計っているが、測定値は、1999年以来、上下はあるものの、全体としての平均温度は横ばいである。
● 海洋温度の平均値は、2003年以来下がっている。
● 温暖化の一原因とされているメタンの量は、1990年以来増えていない。
● 世界の温暖化が叫ばれているのは、政治的意図があるからだ。我々は簡単に騙されないようにしなければならない。

 「温暖化はウソ論者」におうかがいしたいのですが、鮭、トビウオ、マグロ、鯛、スケソウダラ・・・について、明快に説明してくだされば信用します。

裁判員への道 辞退しません…

2008年08月22日 | Weblog
   裁判員への道 辞退しません…

 まだまだ先のこと、自分とは縁がないことと思っていたのですが、「裁判員候補者名簿作りが始まった」との報道を聞くと、尻に火がついたような気がします。
 各地方裁判所ごとに、管内の市町村の選挙管理委員会がくじで選んで作成した名簿に基づいて、(翌年の)裁判員候補者名簿を作成する。その作業が始まっている…。裁判員裁判まで、あと9か月(来年の5月から)ですねえ。くじで選ぶということは、誰でも当たる可能性がある。大体、宝くじとか、馬券は全然当たらない人にかぎって、こういう貧乏くじみたいなものは良く当たるんですよ。

 くじで当たってしまったらどうなるか?「おめでとうございます。裁判員候補者に当選です」という文書と、「調査票」なるものが送られてくる。「司法試験に合格していないんですけど…」と言っても、ダメなんだろうねえ。
 調査票では、「就職禁止事由や客観的な辞退事由に該当しているかどうかなどをたずねる」のだそうで…。一読して、この意味分かりますか?毎度言うけど、「分からないって!こんな文章!わざわざ難解にしているんだから!」
 「事由」って何?通常使わないですよ。あらためて広辞苑を引いてしまいました。「ことの理由、原因」と書いてありました。だったら、「理由」と書いてくれたら良かったのに。「事由」と書いて、「庶民には分からないだろう、イッヒッヒ」と、意地悪してるのかなあ。

 調査票の記載から判断して、次の人は裁判員にしないとのこと
● 明らかに裁判員になることができない人
● 1年を通じて辞退事由が認められる人
 こういうツッコミどころ満載という記述、好きだなあ。
 明らかに裁判員になれない人ってどんな人?
1 暴力団 事由(使うと便利かも、この熟語)→危ないから
2 前科のある人 事由→人を裁くのには不適任
3 自力歩行できない人、重病人 事由→大変だから
4 過激派、テロリスト 事由→裁判所で暴れる?一般住民と、過激派・テロリストとの線引きは…?口先だけ過激派とか、弱いものへはテロリストっていうケースもあるんじゃないかなあ。
 マイケル・スコフィールドは、脱獄したからダメでしょう。還暦パパのように、無責任で、独りよがり、極度な偏見、因業親爺、アムネスティとは違う意味の死刑廃止論者、アユタヤの歩道を自転車で走った…そういう人はどうなのだろう?

 1年を通じて、辞退事由が認められる人ってどんな人?
1 個人的に、南極観測に行っている人
2 服役中の人
3 海外で勤務している人 

 欠格条件を、首尾良く(?)クリアすると、「裁判員候補者名簿」に名前が載ります。
 さあ、裁判だ!となったとき候補者名簿の中から、またまた「くじ」で当該裁判の裁判員候補者が選ばれます。そして、また質問票が来ます。見たことないけど、次のような内容でしょう。
1 ○月○日の○時に、裁判に来ることができますか
2 辞退するなら、通用する辞退事由を書いてね
 質問票からふるい(篩い)にかけられて、残ったらようやく、裁判員としてデビューすることとなります。やあやあ、手続きが大変!

 どんな事由で、国民が裁判員になることになったのか?これだってマネですよ!どこのまね?映画で良く出てくる、アメリカの陪審員制度は国民が裁判員になる典型です。イギリスもフランスも、同様に行われています。元同盟国のドイツもイタリアも…となれば、日本もマネするべってことでしょう!いいんですよ、日本は日本流の裁判で。日本の裁判の改善すべき点は、先進諸国(?)のマネをするのではなく、「時間がかかりすぎる」という点でしょ。ま、今更言ってもしょうがないんだけど。
 今、駆け込み需要の様相を呈しているのが、「連日開廷方式」。2日間集中審理して、3日目に判決を下す。来年の5月にならないうちに終えてしまおうというわけです。それができるなら、なぜ今まで、ゆ~くりやってきたの?被告が犯行を認めた殺人事件の平均審理期間は、5.5か月。否認の場合は、8.4か月(最高裁判所)。

 少し笑えるのは…
 裁判の当日、裁判長は候補者に対し次の質問をするそうです。
1 不公平な裁判をしますか?しませんか?
2 辞退を希望しますか?しませんか?その理由は?
 「不公平な裁判をします」と、言うと「とっとと、帰れ!」と言われるのでしょうが、その際交通費は出してくれるのかなあ?仕事を休んで行くわけだけど、休業補償してくれるのかなあ?
 日当は、1万円。これは、雑所得。確定申告時の計算が、「一時所得」と「雑所得」では、別のもの(控除額や課税金額)なので、損をしないように注意しなければ。
 交通費は当然ですが、場合によっては宿泊料も支給されます。昼飯代やアルバイトを休んだ場合のアルバイト料も補償される!よかったよかった。

 さて、裁判!裁判員が関わる事件は
1 殺人
2 強盗致死傷
3 傷害致死
4 危険運転致死
5 現住建造物等放火
6 身の代金目的誘拐
7 保護責任者遺棄致死(子どもに食事を与えず、放置したため死亡してしまった場合…還暦パパに衝撃を与えたあの事件)

 刑が重過ぎると、犯人やその身内から復讐されることってないのかなあ。アメリカ時代に、裁判で証言することになった女子職員が、「一緒に行ってください」という。理由は、証言して裁判所を出たところで、犯人側に暴行されるケースが頻発しているからだという。奴らは、拳銃はともかく、ナイフは持っていたでしょうから、緊張しましたよ。そのときは、罵声を浴びせられただけで済みましたけど。
 明日、我が家の長男の結婚式および結婚披露宴です。式場・会場は、函館市です。今から2泊3日の予定で出かけてきます。還暦パパブログ、1~2日更新できません。
 私の出番は、「両家謝辞」です。与えられた時間は、1分。還暦パパに対して、1分はないでしょう。見せしめのために、長々と謝辞を述べようと企んでいます。謝辞というより、「両家代表して、還暦パパの大講演会」ですね。帰り際、「謝辞が長すぎた」と、襲撃されるかなあ。


ヌデレバ、トメスク、周…砲火をかいくぐっての栄冠

2008年08月21日 | Weblog
   ヌデレバ、トメスク、周…砲火をかいくぐっての栄冠

 北京五輪女子マラソン、金銀銅の選手達、生か死かの状況を強運で乗り切り、天性のものと、ひたむきな努力で勝ち得たメダルです。

 銅メダルは、中国の周春秀選手(29歳)でした。満足な食事もできない貧困家庭…中国で、貧乏から抜け出す道は、「大学へ行くか」「運動で秀でるか」しかありません。春秀の長距離走の潜在能力に目をつけた、中学校の先生に強引に勧められて陸上を始めた。練習するといっても、靴も運動着も買えるわけがない。いつも、指が見える運動靴と、年がら年中同じシャツ。このことで、バカにされたりもした。いわゆる、いじめですね。才能があっても貧困に進路を阻まれるのが中国。貧困にも、いじめにも屈せず、春秀は着々と力をつけ、体育学校に推薦入学できた。こう書いてしまうと、いともたやすい感じがしますが、このことは、日本で、宝くじの1等に当選するぐらい大変なことだと思ってください。そして、今日を迎えています。貧困からも抜け出しています。

 銀メダルは、キャサリン・ヌデレバ選手(36歳)。女子マラソン、世界の四強の一人(野口みずき、ポーラ・ラドクリフ、周春秀)。
 マラソンは出産後のダイエットのために始めた・・・それが今や世界の一流選手ですから。母は強し…。少し、意味が違うかな?
 日本のレースにも何度も出ており、日本人にもお馴染み。日本食も大好き。野口みずきとは、メール交換する親友づきあい。
 レーススタイルは…
1 序盤は先頭集団から少し遅れた位置で集団を観察
2 中盤過ぎから先頭集団についていく
3 終盤にスパートして勝利。勝利の三次方程式ってやつですね。
 しかしbut! 今回のオリンピック、そのレーススタイルが災いした。キャサリンは、いつも通り第一集団の後方につけていた。ここまでは、方程式通り。20kmを過ぎたあたりで、その第一集団から、ルーマニアのコンスタンティナ・トメスク(38歳!)が抜け出した。ぐんぐん集団を引き離した。茶の間観戦者は、「まだ半分あるのに、こんなに頑張ったら疲れてやがて集団に吸収されるだろう」と、思ったでしょう。やがて、コンスタンティナと第一集団の差は、500mほどにもなった。30kmを過ぎ、頃合いを見計らっていた、キャサリンが第一集団に追いつき、集団のトップへ躍り出た。
 ゴール手前41km過ぎに、コースが折り返しになっているところがある。そこで、キャサリンは、コンスタンィナとすれ違い、(自分がトップを走っていると思っていたのに)な、な、なんと前に一人いることを知った。そのときはもう追いつける差ではなかった。方程式、間違えちゃった。「(コンスタンィナが出たのを知っていたら)当然、勝てていた。しかしbut!この結果には失望はしていない。私のデェクショナリーに失望はない。2回目の出場で2度目の銀メダルは、すばらしいと思うずら」コメントも立派!

 キャサリンの国、ケニアですが、大変危険な状態になっています(行って見てきたわけではないので、外務省の資料から一部を参照して記述)。
 昨年末の、大統領選挙にからみ、1,000人以上が死亡し、現在も20万人を越える避難民が避難所生活を余儀なくされている。
 在ケニア米国大使館爆破事件、モンバサのホテル爆破事件、イスラエル民間航空機撃墜未遂事件、モンバサ警察署に対する爆弾テロ事件など一連のテロ事件が発生。…武装強盗団、国境地帯では越境強盗の襲撃、家畜盗の襲撃(死亡者は200人超)、根強い部族紛争。中には、日本でいうところの暴力団が自動小銃や手榴弾などで武装して、住民から通行料やみかじめ料を徴収している…武器は、ソマリア等の近隣紛争地域から流入してくる。そんな中での、役人の汚職。高い失業率・・・
 外務省の資料には、まだまだ多くの事例が。都市人口の増加等を背景に治安は一層悪化し、改善は一向にみられないといという。「移動には警察の護衛が必要」との記述も。
 キャサリンは、こういう国で、マラソンを続けている。ママさんランナーとか、36歳という以上に讃えたいことですね。

 金メダルは、ルーマニアの、 コンスタンティナ・トメスク選手でした。18歳のとき、ルーマニア革命が起こりました(1989年の革命。1944年にもルーマニア革命が起こっていますが、このときはまだ生まれていなかった)。1989年の革命は、テレビ局を反チャウシェスク側が制圧したため、チャウシェスクの逃亡の様子まで放送されました。還暦パパなど、チャウシェスクが秘密の地下道を逃げる様子を見て、「映画と同じだ。やはり歴史のある国は違うなあ」と、妙なところで感心したものでした。ルーマニアは、「ローマ人の国」という意味ですから、歴史があるのです。日本語表記は、「ルーマニア」ですが、発音にほぼ忠実に表記すると「ローマニア」です。
 現在のルーマニアは、インフレーションで、生活水準の低下が続いています。物価は上がる、賃金は減る。国民はかなり不満を持っているようです。なんと、革命で処刑した独裁者(チャウシェスク)が、少なくとも最低限度の生活を保障していたということで、19年経った今、改めて評価されるという皮肉なことになっています。
 コンスタンティナは、現在アメリカ合衆国のコロラド州ボルダー在住です。高地トレーニングのメッカみたいなところで、日本人長距離陣もボルダーでトレーニングをします。赤羽さんとか、外反母趾の土佐さん同様、御主人がコーチ。14歳になる長男がいます。ママさん選手というより、「おっかさん選手」ですね。青春時代に、革命といういわば戦時下を経験していることも今の強さの秘密でしょうか。
 コンスタンティナがアメリカに移り住んだ理由を、還暦パパの視座から推察しますと・・・ルーマニアには、深刻な野犬問題があります。200万匹の野良犬がいるといわれています。毎年2万人以上が犬の被害を受けている。1日平均55人が犬にやっつけられているという計算。駆除したくても、動物保護団体が猛反対。犬公方(徳川綱吉)みたいな奴らですねえ!そこへ、BBまで出てきて反対している。BBが出る幕じゃないっうの!BBって、日本ハムのマスコットキャラクターのクマかって?違います!フランスの女優ブリジット・バルドーです。…知ってる人…いないかも…。早くも2年半も経ちましたが、日本人男性がブカレスト(ルーマニアの首都)で野良犬に噛まれ、失血死しているんです。どんな殺され方も嫌だけど犬に噛まれて死にたくないです…。日本政府は、こっそりルーマニアに毒エサ撒いた方がいいですよ。邦人保護のために。
 よって、コンスタンティナは、マラソン練習中に野犬に追われることがしばしばだったため、アメリカへ渡った。このように決めます。

 砲火はくぐっていないが、列伝に、ポーラ・ラドクリフも入れたい。なぜかって?36歳、1児の母で頑張ってるんだもの。

 女子マラソン強豪の最大公約数は
1 母親である
2 30歳を過ぎている
3 ひとつ間違えると命を落とす環境にいたことがある
4 ハングリーである
 北京で途中棄権の土佐礼子選手(32歳)。救急車が、信号を守りながら来るものだから…待ちきれない…居合わせた関係者が、土佐さんをおんぶして走り出した。やせこけていた(還暦パパの推測では、44kg)ので軽かったが、おんぶして走るとなるときつい。そのため、おぶる人を何人も交替した(土佐さんをバトンにしたリレーのようなものです)。ようやくの思いで、救急車へ乗せたのだそう。マラソンより疲れた…。