アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

最も大切な、「老後の備え」は何か?

2010年07月02日 | Weblog
 「皆さん偉いなあ、立派だなあ」と、思います。それぞれ、老後の備えをしておられることです。私など、全くしていなかった。ですから、パソコンがなかったら間違いなく「ウツ」への道を驀地でした。その熟語何と読むかって?一度話題にしましたが、「驀地=まっしぐら」です。

 退職が近い人が、どんな老後の備えをしている…
 1 資格をとる・・・ 公認会計士、税理士、社会保険労務士、中小企業診断士、ファイナンシャルプランナー、不動産鑑定士、宅地建物取引主任者、行政書士、旅行関係の資格、僧侶…。
 2 健康維持・・・ジム通い、毎朝のジョギング、休日の登山…。
 3 蓄財・・・株、債権、FX、タンス…。

 資格の先、健康維持の先、蓄財の先に何がある?「死しかないだろう」って?それはある意味正解です。しかし、「死んだら神様よー!」という歌詞があるように(ないない)、死んだらそれで終わりというだけのこと。
 死の前の「老後の備え」ですが…

 高校の先輩に、「高石ともやさん」がおられる。高石さんが、次のような文章を書いておられます。(要約)
 アメリカ大陸横断マラソン、16人が参加。64日後にニューヨークに辿りついた人(完走者)は、6人(高石さんは、5位。トロフィーには、「日本人最初の横断ランナー」と刻まれてあった)。一日平均75kmを走る。
 毎日のレースで、高石さんは、最下位になることが多かったが(その当時は51歳)、一生懸命笑顔を作って、皆に感謝してその日のゴールをした。

 64日目、マンハッタンのビルが見えたとき、「ニューヨークだ」と、誰かが叫び、6人全員泣きながら抱き合った。
 ゴールの後、他のランナーが高石さんにかけた言葉は…
 「笑顔を一杯くれてありがとう」
 「トモヤのスマイルのお陰で、大陸横断の旅がこんなに明るくなったよ。長い旅に笑顔は大切な燃料だよ」
 いいお話だと思います。疲労の極致の中で、光明が笑顔だったという。人種も言語も超越したもの。

 竹内海南江(かなえ)さん。(竹内海南江は、どこで先輩だったんだって?彼女とは同窓ではなく、血液型が同じ)竹内さんは、悩みをかかえているとき、落ち込んでいるときなどには、強引に口角を上げて笑顔を作るのだそうで。笑顔になると、気持ちが上向きになるのだと…。

 「介護」の資格を取得して、定年退職後に介護の仕事に就かれている方が、つくづく言ってました。「介護する側のエネルギーは、(介護される側の)笑顔」だと。

 笑顔が大切…言い古されたフレーズ。笑顔は健康のもと、笑う門には福来たる、若返り法は笑顔から…。新鮮みが薄れてしまって、いかにも陳腐な印象。 しかし、高石さんのアメリカ大陸横断マラソンにおける「笑顔の力」は、古くも、陳腐でもない。
 「世界・ふしぎ発見」の「ミステリーハンター」として20年以上出演し続けており、97か国を訪れている竹内さんの「笑顔」という最強の味方しかり。
 還暦介護士の述懐しかり。

 後の備えに戻りますが、資格も、健康維持も、蓄財も、もちろん素晴らしい。その先に何が必要か?「笑顔」ですね。
 老後の備えとして、「笑顔力」をつける。これが大切と、つくづく感じているこの頃です。