アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

北朝鮮は素晴らしい…誰がそう言う?WHO!?

2010年07月20日 | Weblog
 金賢姫さんが、初来日…10cmでもいいから拉致問題解決へ向けて前進できればいいなあと思います。菅総理が尊敬する人物は、市川房枝さん。市川さんは、北朝鮮による日本人拉致事件について、「北朝鮮が、そんなことをするはずがありません」と、キッパリおっしゃった。そういう人を尊敬している菅さん…若い頃、在日韓国人政治犯釈放の要望書に署名しました。今は、「フセインやスターリンの銅像が倒れた歴史の中で、北朝鮮のあの大きな銅像も倒れる日が来ると確信している」と、発言したそうですがね。風向きを見て発言をかえるあたり…さすがと言おうか、ずるいと言おうか…。

 今、「北朝鮮は、素晴らしい国だ」と言ったら、世界中を敵に回すことになると思うのですが…。

マーガレットが時の人になっております。どこのマーガレットかって?WHO(世界保健機関)事務局長のマーガレット・チャン(陳馮富珍)です。
 マーガレットは、4月末に3日間ほど北朝鮮を視察したのですが…「(北朝鮮の)公衆衛生システムは、大部分の発展途上国がうらやむほどの高いレベル」と。一度ならず、二度三度と北朝鮮礼讃を繰り返している。
 どんな人物か?カナダで医学博士、シンガポールで公共衛生修士号を取得…お勉強は人並み以上にできるらしい。香港政府の役人をしていた。鳥インフルエンザの時は辣腕を奮って評価を高めたが、SARSの時は認識が甘かったとされている。

 このマーガレットが、なぜ北朝鮮を擁護するのか?そもそもマーガレットが北朝鮮へ行ったのは、北朝鮮からの招待。一部の都市と農村で、病院などの医療施設を見学した。その結果、「衛生システムはかなり完備している。多くの発展途上国にある医師や看護師不足の問題は存在しない。ワクチンでは、接種率90%のすばらしい実績だ」と、高く評価した。

 子供を含む国民の栄養状態の悪化など、厳しい食糧・経済状況を反映して北朝鮮の国民生活の質は保健分野でも悪化が続いている。そんな中の異例の突出発言。
 マーガレット発言は、「北朝鮮を追い込みたくない中国の思惑がからんでいる」とか、「人道支援重視の国連事務総長 潘基文さんの意向」だとかいわれている。しかし、私は全く違うと思います。

 マーガレットは、医学博士であり公共衛生修士であり、文学士でもある。生家も大金持ち。北朝鮮を擁護する変な女との評価が今や一般的ですが、実際は、おっとりした性格で、人を疑うことを知らない。
 「自慢」と題された、北朝鮮が外国向けに流しているテレビ番組があります。女子大生が家庭生活を紹介しています。豪華な邸宅に住み、ピカピカの電気製品に囲まれている。家族は、家の中でもセミフォーマルの服装(これが滑稽)。豪華な夕食のあとは一家団欒で、テレビを観る(これも滑稽)。「こんな素晴らしい国で暮らせて幸せです」と締めくくられていた。

 マーガレットに、この「自慢」を見せたら、「北朝鮮の民間人は…非常に高い文化的な暮らしをしている」と、言うでしょう。間違いなく言います!一般人なら、「お人柄がよろしい方」と、人気が高まるでしょうが、WHOの事務局長が北朝鮮の術中にはまってはいけません。北朝鮮視察の際も、「映画のセットのように、表面だけを良くした施設設備」を見せられ、ウソの説明を信用してしまった。板門店の近くに、北朝鮮が大きなビルを建てています。もちろん、ベニヤ板で作ったもので、韓国側から見るとビルに見えます。巨大ビルの厚さは10cm。裏は、梁を組んで支えている。そういう国なんですよ。

 WHOは新型インフルエンザの時、「一連の対応が過剰だった」と各国の対応を批判しました。私は、この一件でWHOを鵜呑みにはできないなと警戒しはじめました。WHOともあろうものが、結果を見て、「過剰だったぞオマエラ!」…これはない!
 マーガレット発言の後、アムネスティ・インターナショナルが、元北朝鮮住民らの聞き取り調査から、悲惨な医療事情をあぶり出し報告書を出しました。WHOは、「報告書への対応策」として、「(アムネスティの)報告書は、断片情報の寄せ集めで科学的ではない」と、説明することに躍起になっています。新型インフルエンザで、態度を疑われ、北朝鮮擁護で信頼を失った。WHOの危機ですよ。

 WHOは、アムネスティ・インターナショナルを批判することを止めて、マーガレットを更迭しなければ事態は収拾されません。更迭の理由ですか?「チャンが、ちゃんとしなかったから」…これで十分でしょう。