アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

国際試合で勝つ最大のポイント

2010年07月10日 | Weblog
 サッカーW杯日本代表への各方面の反応は、まさに「勝てば官軍、負ければ賊軍」でした。
 羽田空港から70人余りのファンに見送られて南アへ旅立った岡田ジャパン。関空へ帰国したときは、約4,200人のファンが出迎えた。予選リーグを通過していなかったら、手に手に石を持った、35人のファン(?)が出迎えたことでしょう。「勝てば官軍、負ければ賊軍」。

 W杯前は、練習試合で勝てなかった日本代表チームに対し、大部分のメディアが酷評に次ぐ酷評!「岡田、頼むから辞めてくれ」の横断幕も。カメルーンに勝った途端に、「岡ちゃんゴメン」となった。節操がない。酷評したのであれば、W杯で優勝しても、「日本代表は、全然ダメダ!」という論調で報道してほしいもの。コロコロと態度を変える…ダメダ。
 「練習試合で勝てなかったから本番で勝てないなどということはない」のです。そもそも、「作戦を試す、選手の技量・調子を診るのが練習試合」勝敗は関係ないのです。

 今回の日本代表チームで、私が泣いて喜んだことは、「試合前の国歌斉唱」で全員が声を出して歌ったことです。「それがどうした!おまえは右翼か!」という人は…いないでしょうが…(右翼でも、左翼でもないっす)。日本が、ベスト16に入った原動力は、この「みんなで国家を歌った」ことなのです。サッカーの技量は、一部のスーパースターを除いて、どこの国の選手もドングリの背比べです。勝つか負けるかは、「チームが一丸となれるかなれないか」です。
 「国歌を大声で歌おう」「はーい!」というチームと、「オラは歌いたくないズラ」と、言う選手がいるチームでは結果は見えています。
 スペインは別ですよ。スペインの選手は国歌を歌いません…というか、歌えません。なぜって?正式な歌詞がないからです。

 泣いて喜びはしなかったが、「よしよし」と思ったのは、「日本人サポーターのマナーの良さが評判」ということです。
 南アまで応援に行くサポーターですから、筋金が100本ぐらい入っている。おかしな奴は行くはずがない。
 「日本人サポーターは、(PK戦での敗退後も)笑顔でさばさばとしており、周囲を幸せな気持ちにさせる雰囲気を醸していた」…と書いた外国メディアが。最近フーリガンという言葉を聞かなくなったが、感情を露わにし暴れてもおかしくない状況下でも、日本人は穏やかだったという。そうだよー!日本人は元々が、周囲を幸せな気持ちにする人種なんだよー!

 高額な旅費をかけて応援に来ているのに、(パラグアイ戦の敗戦が決まった後も)「試合を見られただけで来た価値があった」「日本代表の今後が期待できる試合が観戦できた」との日本人サポーターの声があった。
 これらは、フランスのメディアの報道だが、日本人を非常に好意的に見てくれている。日本のメディアも、「本田だ!遠藤だ!駒野だ!」ばかりではなく、「日本人サポーターが、外国メディアの目にどう映っているか」も報道してほしかった。
 フランス大会(1998年)で、試合観戦後、日本人サポーターが、持参したゴミ袋にゴミを拾って観戦席をきれいにした。このときも、フランスメディアが大きく報道してくれた。間違いなくフランスにおける日本人の地位は向上した。そのニュースを聞いたとき、やはり心が温まりました。同胞ながら、「いいぞ、日本人!」と思いました。

 国際大会…選手が大声で国歌を歌い、サポーターは、礼節を重んじる。これだけで十分。勝敗は、その後から付いてきます。