アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

親切にしていいか?許可を得てから親切にする…

2016年10月18日 | Weblog
 次の例をどう見ますぅ?
 「算数の問題を解こうとしていたAさんに対し、Bさんが親切心から解き方と答えを教えたところ、あと一息で正解にたどりつこうとしていたAさんが泣きだした」
 これって、いじめなのか?

 文科省の「いじめの定義」は・・・「当該児童生徒が、一定の人間関係のある者から、心理的、物理的な攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じているもの」
 この定義から考えると、心理的な攻撃ぃ?確かに「いじめ」になりますねえ。だけど、算数の解き方と答えを教えただけなんですがねぇ…。無視してないし、チクチク言葉も言ってないし、外圧も加えていない…。

で、いじめ防止対策推進法では、定義は文科省のものとほぼ同じ(違いは…心理的又は物理的な影響を与える行為に、「インターネットを通じて行われるものを含む」というカギ括弧の文言が付加されているところ)。
 ただ、いじめ防止対策推進法の目的(第一条)として、「・・・いじめが、いじめを受けた児童等の教育を受ける権利を著しく侵害し、その心身の健全な成長及び人格の形成に重大な影響を与えるのみならず・・・」と、ありましてぇ。この、「重大な影響」が…問題になったんです。

 誰が問題にしたかって?ゆ、ゆ、有識者ですよ。「重大な影響というたかて、どのぐらいなんや?曖昧とちゃうか?」というワケ。そこで、このたび文部科学省の「いじめ防止対策協議会」が冒頭の例を出して、「親切心で行った行為でも当事者の児童らに心理面などで悪影響を与えた場合はいじめとして認知する。社会通念上はいじめとは考えにくい行為や、従来は『けんか』として処理していた行為も幅広く拾い上げ、事態の深刻化を早期に防がなければならない」と。例を出すことによって、「曖昧だ」という批判に応えた…。「重大」については、言及していませんがぁ…どこから以上が重大、などの線引きができるはずないですがね。さてさて、今月中(平成28年10月)に成案を取りまとめ、教育現場での徹底を図るんだと。

 こうなると…学習で困っている子には、「自分で解くのか?教えてあげてもいいのか?」と、確認しなければなりません。「教えてくれてもいいよ」という回答をもらってから教える。このような手順を踏まなければなりません。ペア学習など、手続きをきちんとしなければ、「いじめの宝庫」となります。親切心が仇になることがあるのですから。

 年配の人の荷物を持ってあげる・・・これは止めた方がいいですね。「ワシは自分で持ちたいんじゃ!いじめるな」と、なるかも。
 電車で、席を譲るのも御法度かな。「私は健康のため電車では立っているのじゃ。座れということは、私を病気にしたいという魂胆だな」って事になるかも。

 いじめ防止対策も、ここまで来きました…。そのうち、「児童が会話することは、いじめ防止の観点から、これを禁止する」…こうなっていくのかなあ。

風に吹かれて転がる石 

2016年10月16日 | Weblog
 「下馬評」・・・主人を馬に乗せお供をしてきたぁ馬番?馬挽き?お供の者?まあ、そういった者たちが主人を待つ間、いろいろ評判し合ったことから出た言葉。

 トランプさんがまだフレッシュだった頃の下馬評は、「これはひょっとしたら、ひょっとするかも」でした。今は…トランプさん、すっかり薹がたってしまいました。なぜか、米国のことわざを思い出す。
 「金(gold)は火で試す。女は金(money)で試す。男は女で試す」
 意味は…本質を探りたければ、その弱点を突くのが近道。このことわざ、トランプさんの為にあるような。

 下馬評…作家村上春樹さんのノーベル文学賞。「今年もまた、ダメなんじゃないか」「今年あたり、ようやく受賞かな」…で、ダメでした。

ノーベル文学賞は、下馬評には出てこなかった米国の歌手ボブ・ディラン。米国のことわざを思い出します。またかって?またです!
「転がる石に苔は生えない」
 日本のことわざだろうって?米国に、「A rolling stone gathers no moss」ってのがあるんですがね。
 ボブ・ディランに、「ライク・ア・ローリング・ストーン」があります。歌詞の内容は、ロックバンドの「ローリング・ストーンズのように生きよう」ってことかって?違うと思います。「ライク・ア・ローリング・ストーン」の歌詞、おしまいの方は、

 どんな気分だ?
 何を感じる?
 たった一人になって
 帰る家もなくして
 誰にも知られることなく
 ただ転がる石のようになってさ

 ね!ロックグループとは関係ないでしょ。ただ、どーもよく解らないのは・・・「転がる石に苔は生えない」の解釈が、米国と、英国では違うんですよ。米国は、「次々と新しいことをすると古くならない」と、肯定的な意味。一方英国は、「コロコロと仕事や住所を変える者はダメだ」という、転がるただの石ころってこと。
 ボブ・ディランは、米国人なのに、「ローリング・ストーン」を、英国風にとらえている。ここがよく解らん。えっ?英国風、米国風にとらわれないところが、下馬評に関係なくノーベル文学賞を受賞した理由だって?!転がる石には苔が生えないってことですね。確かに、ボブ・ディランは転がり続けています。
 人生、苔を生やしたくないモノです。私も、風に吹かれて転がろーっと!
 ただ、転がってると、苔は生えないかも知れないけど、「周囲がよく見えない」んですぅ。

ピサの斜塔にある日本人の作品

2016年10月04日 | Weblog
 ピサの斜塔の広場で、とんでもないものを発見してしまいました。日本人彫刻家の作品が置かれていたのです。たまたまだろうって?いえいえ、永久に置かれることでしょう。
 誰の作品か?無名か有名かは知りませんが、私は知っていました。JR札幌駅南口に同じものが置かれているからです。
 安田侃(やすだかん 誕生日が来たら72歳)という人の作品。
 目を疑いましたが、紛れもなく、安田侃さんの作品。なぜピサに?斜塔に喧嘩を売ってるのか?

 なんと、安田侃さんは、ピサから30kmほど北の町「ピエトラサンタ」にアトリエを構え今もそこで暮らしているという。そうだったのか!北海道の美唄市出身ということは知っていましたが、イタリア在住とは知りませんでした。
 25歳の時(1970年)彫刻の才能を認められ、イタリア政府の招聘により国費留学生となり、ローマ・アカデミア美術学校で学んだという。半世紀近くもイタリアを舞台に活躍してきた人…ピサに作品があっても不思議のない人でした。

 ピエトラサンタ…人口約24,000人。白大理石の産地として有名なのだという。写真で見る限りでは、3~4㎥ほどの白大理石が切り出されておりましてぇ…凄いわ。大谷石を切り出している宇都宮市と、姉妹都市なのだそう。
 安田侃さん、大理石があるからピエトラサンタに住むことにしたのかなあ。

スリ被害…危なかったぁ

2016年10月03日 | Weblog
初めて「ピサの斜塔」へ行ってきました。理由ですか?有名だからです。野次馬ですから、有名なところへ行きたいのです。そして、さりげなく自慢する。もっとも、誰も羨ましがらないんですがね。
 作り話かも知れませんが、ガリレオ・ガリレイが、「ピサの斜塔から大小二つの金属の玉を落とす実験をした」のだそう。リンゴを落としたんじゃないかって?ニュートンと、混同してません?
 ガリレオ・ガリレイの実験は、「物体の落下速度は その物体の重さにかかわらず一定である」ということを証明するため。もちろん、大小両方の金属の玉(鉛)が同時に地面に落下。「重力による物体の落下速度は、その物体の質量の大きさに依らない」ということが証明された。

 …ガリレオは、(物体の落下速度の)実験をするためにピサの斜塔に昇ったとき、眩暈しなかったのかって?したと思います。その時、「地球が回っている」と、勘違いし、地動説を唱えた。んなわけないね。

 ピサへは、フィレンツェから行きました。バスで1時間ちょっと。電車ならそれほどかからない。
 ピサの斜塔自体には、感激しました。がっかりしたのは、「不法の物売り」の多さ。人種差別のつもりは全くありませんが、(私が見た範囲でですが)不法の物売りの全員が、黒人でした。ピサの黒人の皆さんは、「黒人=不法物売り」という構図を自らつくりあげている。良くないです。
 おびただしい数の観光客ですから、物売りのほか、「スリ」のみなさんにとっても書き入れ時。「スリ専門学校」を優秀な成績で卒業した面々が、観光客の荷物を虎視眈々と狙っている…。
 なぜそんなことが解るかって?じ、実は、私はリュックを背負っていたのですが…ファスナーが開けられ、中身がこぼれ落ちそうになっていました。いつやられたのか、全く気づきませんでした。パスポートやサイフは、ジーンズのポケットにしっかり入れておきましたから無事でした。何を盗られたかは…自分でもよく解らない。たぶん、パスポートもサイフも入ってなかったので、何も盗らなかったんじゃないかな。

 ピサの斜塔を訪れる予定がある方は、リュックやバッグへパスポートを入れておかないように注意して下さい。
 オチはないのかって?金属の玉が「オチた」でしょうがぁ。

ミラノの街で老女が消えた…完結編

2016年10月02日 | Weblog
ミラノ大聖堂前で、写真を撮ってあげた日本人老女が失踪した。大聖堂前広場の10万人がごった返している中で探し出すのは、砂丘に捨てた目クソを探し出すに等しい。つまり、「ありえない」。生きているのか?それとも・・・。

 老女失踪後、1時間。何が大変かといいますと、バスで1時間待っている20人の、「膀胱」が大変。
 バスが、20個の膀胱に関係なく(その夜宿泊予定の)ホテルへ向けて動き出そうとした瞬間、添乗員の携帯に電話が!
 「えっ!生きていた?見つかった!」
 失踪老女は、生きたまま発見されたという電話。
 失踪老女が、なぜか宿泊予定ではないホテルへチェックインしたという。そのホテルへ、バスは動き出した。
 失踪女性が、ホテルへチェックイン?なんなんだそれ?

 ミラノ大聖堂付近からバスで20分後、老女がチェックインしたというホテルに到着。添乗員がホテルへ入っていった。
 あれっ?添乗員が、失踪老女を外へ連れ出したのですがぁ…口論?失踪老女が怒りをあらわにしてホテル内へ逆戻り。それを追いかける添乗員。
 待つ事20分。老女を伴って添乗員がバス内へ。容積2リットルを誇る私の膀胱もMAXに。ほかの人は…漏らしてたな、たぶん。

 バス内へ戻った老女の異常とも思える言動に、ツアー参加者一同、膀胱も尿道もあったもんじゃない!
 「ありえない!私は、待ち合わせ場所で1時間待ってたのよっ!添乗員に電話しても無視されたのよっ!国際認識番号もちゃんと入れたわよっ!無視されて、着信履歴も消されちゃったのよっ!ありえない!」

 「ゴメンナサイ」じゃないのです。添乗員の策略で、自分がひどい目に遭ったという言いぐさ。ひたすらオシッコを我慢していたツアー客は、どんな反応を示したらいいのか?
 だいたいですねえ、携帯電話に国際識別番号だか何だか知らんが、必要ないでしょ!そのまんまでいいんですよ!おかしな番号を入れるから着信できないのは当然。それを、無視したとか、着信履歴を消したとか…。異常その1ですよ。

 で、ミラノ大聖堂から車で20分の距離まで移動して、見知らぬホテルにチェックインした…。これって、なに?異常その2です。
 その前に、集合場所で1時間異常も待ったというのですが、その間、同じツアーの客に会わなかったってことあるの?実に狭い路地ですよ。身体がぶつからなければすれ違うこともできない。異常その3としておきましょう。
 で、見知らぬホテルに、チェックインしたことがなぜツアー会社に分かったの?これを、異常その4としましょうか。

 私の結論は、「老女=異常だった」です。そもそも、待ち合わせ場所を間違えていたのです。なぜ、所在をツアー会社に突き止められたかですが、ツアーの申し込みをクレジットカードでしたと思われます。添乗員から、失踪者の氏名を聞いた本社は、カードが使われる状況に網を張っていた。そのカードで、ミラノ大聖堂からほど近いホテルにチェックインした人物がいることが判明した。老女、無事生還。

 老女の無事生還を喜んでいないんじゃないかって?よろこんでますよ。ただ、翌朝も、失踪老女はハイテンションで、膀胱炎の皆さんはさぞ、恨んだことと思います。温厚な私ですら、「ヨロッ」と、しました。
 「宿泊予定ではなかったホテルへのチェックイン」が、未だよく解らないって?そ、それは、私にもよく解りません。異常ですから。

ミラノの街で老女が消えた

2016年10月01日 | Weblog
 ドイツとイタリアへ行ってきました。旅行記?ドイツ、イタリアなら皆さん何度も旅行しておられるでしょうから今回は特に書きません。私自身、何度か行っていますから、「新鮮な感動」ってものがなかった。カミサンがなぜかイタリアへ行ったことがなかったので、見せておこうかなって感じ。もっとも、カミサンは、今なお第二次世界大戦で、イタリアがとっとと踵を返したことを恨んでいますから…執念深いんですよ…。イタリアに対して、いい印象を持っていないわけで、「油断ならぬ」と。

 ミラノといえば、何を思い起こすか?サッカーファンなら、「本田圭佑」。オペラ好きなら「スカラ座」。食いしん坊なら「カツレツ」。私のように信心深い人は、「ミラノ大聖堂(ドゥオモ)」。
 大聖堂(ドゥオモ)は、ミラノの街の中心にあります。ミラノの歴史が凝縮した、まさにシンボルといえるゴシック様式の建築物。とにかく大きな建物。甲子園球場がすっぽり収まって、まだ余裕があるような…。人間が、よくもこのようなものをつくったものだと、感心しますよ。大聖堂の前の広場…一体何万人が集えるのでしょうか?広いっ!ミラノに来る観光客は、必ずここ大聖堂を見に来ますから、毎日10万人、20万人という単位の人々が訪れる。白髪三千丈だろうって?大きくは外れていませんよ。

 この大聖堂の前で、同じツアーの日本人に声をかけられました。60歳代半ばの女性で、「女性の一人旅は物騒なので、ツアーにのかって4度目のミラノ…」という。自由時間なので、一人で大聖堂を見に来た…で、私とカミサンを見つけて、「写真を撮って下さい」と。
 快く引き受けました。で、シャッターボタンを押すのを一瞬ためらいました。なぜかって?彼女が、奇妙なポーズをとったのです。空手キッド(日本では、ベストキッド)が酔拳の構えをしたような・・・。このオバサン、「あり得ない」と、思いながら数枚の写真を撮ってあげました。

 あちこちを、怪しげなイタリア語で冷やかして、集合場所の路地へ。集合時間を10分過ぎたあたりから、ツアーの添乗員が血相を変え始めました。件の60歳代半ばの日本人女性だけが集合時間に遅れていた。旅行会社の規定により、「1時間は。待たなければならない」。バスの中で1時間待ちました。捜索に行かなかったのかって?10万人ですよ!捜索のしようがないじゃないですかっ!

 このような状況になることを予期していたわけではありませんが、スカラ座のオペラのチケットを買わなかったのです。買っていたら、チケット代70ユーロ(2人分)が無駄になっていました。

 スカラ座で、「今夜のチケット」を買おうとしたら、ダフ屋がやってきて、「45ユーロでどうだ」と。35ユーロまで値切って、「席はどの辺だ?」と問うと、なんと三階席。そんなわけで、オペラのチケットを買わなかったんですが、結果としてまあまあ。同じツアーの客が行方不明なのに、私どもがオペラへ行ったんじゃあ武士道が廃りますから。
 なお、ほかのダフ屋に聞いたのですが、「あのチケットは、ミラノ市民感謝デイで、5ユーロで売り出されたもの」ということでした。道理で三階席。
 オペラが好きなのかって?オペラより、ビールかワインを飲んで、ホラを吹いている方が好きですね。オペラ企画は、カミサンへの感謝。ルビー婚式が一年と一か月後…。お世話になってます。

 あ~…。長くなってしまいました。ミラノの街で消えた老女…次回へ続きます。
 大聖堂前で、写真を撮ってあげた日本人老女。大聖堂前広場の10万人がごった返している中で探し出すのは、砂丘に捨てたハナクソを探し出すに等しい。つまり、「ありえない」。生きているのか?