アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

「非常口座席のお客様へ」の内容がおかしい

2015年11月30日 | Weblog
空港で過ごすひととき、クレジットカードのラウンジが楽しみです。
 最近、「いいね!」だったのは、鹿児島空港のラウンジ。「焼酎」と、「ユズを搾った濃厚ジュース」が素晴らしい。焼酎の旨いこと!無料で、しかも飲み放題なので余計に美味しい。ユズジュースは家内が、「旨い旨い」と、かなり飲んでいました。ピッチャーを空けてしまって、おかわりまで持ってこさせていました。オバチャン根性を発揮する場所じゃないだろうと思うのですがね。

 セントレア(中部国際空港)のクレジットカードラウンジの売りは、「日本唯一、生ビール飲み放題」。まだ午前中でしたが、生ビールを飲まないのは失礼にあたる。とりあえず、立て続けに大コップ3杯(1.5リットルほど)を一気に飲みました。午前中からの無料の生ビールは旨い!つまみも食べ放題なので、生ビールをさらに2杯。持ち込みも自由なので、味噌カツ(串カツ?)を買って来てさらに生ビール…。完全に宴会状態でしたね。でも、品がいいので(誰がって?私ですよ!)注意されることもなく一人宴会で盛り上がりました。家内は、「ユズのジュースがない」と、不満を述べ、私が単独で開催している宴会には参加せず読書しておりました。

 飛行機に乗り込みましたら、スグにCAがやってきました。そして…
 「このお席は、『非常口座席』です。非常時にはお手伝いいただくことがございます。よろしいでしょうか?」
 なめられた…。私の風体をみて、「この酔っ払いオヤジは、非常時には役に立たないんじゃないか」と、疑ったなきっと。で、私は、「なめんなよ、こら」という度胸もなく…
 「は、はい!い、今は、よ、酔っ払っていますが…な、なんとかお役目を、す、遂行…ゴニョゴニョ」(短時間に生ビールを3リットル以上…正確な量は分からない…飲んでいるのですから、呂律がまわるはずがない)
 「(あきれ顔で)では、コレをよく読んでおいてください」
 と、「非常口座席のお客様へ」というラミネート加工されたマニュアルを渡されました。

 酔眼ながら、読めと言われたので素直に読むと…(飲めと言われて素直に飲ぉんだぁ…ってがぁ!)
 1 乗務員が非常口を完全に開放するまで他の客を制止すること。
 2 乗務員の指示に従い、機外が安全であることを確認して非常口を操作し開放すること。
 3 脱出スライドが膨らんだあと、他の客を速やかに脱出させること。
 4 脱出スライドまたは脱出口下において、あとから脱出する他の客を援助すること。
 5 速やかに機体から離れて、速く避難するよう声をかけること。
 6 その他・・・・・。
 重責を負わされたわけですが…この「非常口座席のお客様へ」の内容がおかしい。よく分かっていない人が書いたとしか思えません。どこがおかしいか?

 1は、特に問題ない。「はいはい、あわてないで!落ち着いて!」と、制止しているといいわけ。こういうの、私は得意です。
 2が、全くおかしい。1で乗務員が非常口を開放するんでしょう!?それなのに、どうして私が非常口を操作し開放するの?この、おかしい記述がある非常時のマニュアル…航空会社関係者は誰も気づかないのか?
 3で、私は一体どこに居るといいの?機内なのか機外なのか?
 4では、「脱出口下」に私が居ることになる。つまり真っ先に脱出して、あとから脱出する他の客を援助する…。まっ、いいけどね。
 
 「非常口座席のお客様へ」を、持ち帰ったのかって?そんな品のないことはいたしません。手帳に書き写してきたんです。航空会社に指摘してあげようと思いましてね。

魔法の杖

2015年11月29日 | Weblog
 熊野古道の「三木峠~羽後峠コース」を歩きました。
 尾鷲市のホテルを出発。尾鷲駅からJR紀勢本線の各駅停車に乗り込みました。18分で、「三木里駅」に到着。過疎を絵に描いたような無人駅、そこから熊野古道「三木峠~羽後峠コース」トレッキングが始まりました。
 はじめは、国道311号を歩きました。15分ほどで、「ヨコネ道入り口」に。いよいよ、本格的熊野古道…。「えっ、ええーっ!」国道から見上げるヨコネ道は、這って登らなければならないほど急な岩と石の道。「こんな道を6kmも歩けるはずがない」たちまち戦意喪失…。
 その時、家内が素晴らしいものを発見!ビール瓶の空き箱に、木の枝で作った杖が10数本立てられていた。「自由に使いなさい」ということらしい。地獄に仏!おっと、熊野詣の道ですから、「地獄に神」ですかね。
 蘊蓄を言わせてもらえば、熊野一帯は、「神だ仏だなどとガタガタ言わない。神も仏も関係なくみんな仲良くしようやという精神」。これでこそ、神様、仏様。

 さてさて、150cmほどの長めの杖を、右手用と左手用の2本借用。杖を2本使うと、「四つ足の動物のような歩きができる」のです。傾斜が50度以上もある急坂でも楽に登ることができる。下るときには、杖の上の方を持つと楽。
 一人で2本使ったら、あとから来る人で杖を持てない人が出るんじゃないかって?ご心配なく。この日、「三木峠~羽後峠コース」を歩いた人は、2人だけですから。
 杖のおかげで、信じがたいほど順調に険しい山道を進むことができました。途中、イノシシの糞、クマの糞を見つけたり、踏んづけたりしましたが、幸いイノシシの襲撃にもクマの攻撃にも遭わずに済みました。戦うつもりだったのかって?もちろんです。こちとら、杖を持っていますから!イノシシが突進してきたら鼻の穴に杖をぶち込んでやりますよ。話し合いに応じる相手とは思えないから。

「三木峠~羽後峠コース6km」の終点は、JR紀勢本線、「賀田(かた)駅」。これがまた、絵に描いたような無人駅。トイレは…インド、ブータンの田舎のトイレを彷彿とさせられました。蚊のアジトになっていたのです!小用を足す私に、蚊の大群が襲撃!しかも、小便臭い蚊!一体どうやって発生したのか?不思議だ…。

 結局、「三木峠~羽後峠コース6km」を3時間で踏破!ガイド本によると、このコースの3時間は平凡な記録らしい。ちょっと、がっかり。新記録樹立かと思ったのにぃ!

二見浦・・・どう読む?

2015年11月28日 | Weblog
 式年遷宮…去年のことでした。遷宮ってことは…伊勢神宮の場所をかえる…。と、いうことは、19年後は、伊勢神宮を東京へ遷宮することもあるのか?はいはい、それはないですね。しかし、今ある場所から違う場所へ遷宮することは間違いない。何処へ?
 この疑問の答えは、すぐに見つかりましたよ。19年後に建てる土地が、すぐ隣に確保されておりました。ロープを張って…。ロープは神様には似合わない。ロープで囲むのではなく、自然な形で確保しておいてほしいものです。たとえば…築山にしておくとか…。
 えっ?「白い玉石が敷き詰めてあったろう」って?確かに白い玉石は自然な形、しかし、ロープはどうにかならないのか?えっ?「参拝客が入り込まないようにロープを張ってある」って?そんな悪い参拝客はいないと思いますがねえ。

 30歳ぐらいの男性参拝者…きちんと、スーツを着ておりました。映画俳優か、青年実業家か?
その礼儀正しいこと!「お辞儀」がきちんとできる若い人を見るのは、気持ちがいいものです。参拝が慣れた感じで、お金を出さなければ入ることができない場所へも神職の案内で入っていったり…ただ者ではない様子でした。

 二見浦(ふたみがうら)へも行きました。往路はバス。復路はタクシー。で、「二見浦まで来て」と、名鉄タクシーを呼びました。二見浦(ふたみのうら)駅で降りるとき、タクシーの運転手さんが、「100円くれ」と!?迎えに行ったのだから、メーター料金のほかに100円くれと…。お迎え料金は、100円が相場らしい。
 なお、地名は、「ふたみがうら」。JRの駅名は、「ふたみのうら」。どうですか!私の注意力。「が」と、「の」の違いをしっかり気づいていた。

老舗旅館を知らない地元のオヤジ

2015年11月27日 | Weblog
 伊勢の宿は、「○葉○」。いつも、「楽○トラベル」で予約しているのですがね。
 外宮の参拝を終えて宿に向かおうとしましたが、宿までの地図が、実に大雑把でよく分からない。「あっちじゃないか?」「こっちでしょ」など、船頭が二人なので船が右往左往。タクシーを拾えばよかっただろうって?「伊勢市駅から近い」という謳い文句だったので、「近いなら、タクシーの運転手に悪い…」と、徒歩で行くことにしたのです。

 伊勢市の人はいたって親切。神代の昔から、「参拝客」で成り立ってきたわけですから、「旅行客には、親切に」…コレが染みついていると感じましたよ。
 大雑把な地図に翻弄されながら歩いているわたしどもに、通りがかりのオヤジさんが話しかけてきました。
 「どこに行きたいの?」
 「こ、○葉○へ行こうとしているんですがね」
 「○葉○?どれどれ(地図をのぞき込む)、あー…(行き方を教えてくれた)」
 「何分ぐらいかかりますかねえ?」
 「えーとぉ…20分ってとこでしょうかねえ」
 「20分!タ、タクシーで行った方がいいですかねえ」
 「ここで待ってても、タクシーは来ませんよ。駅まで戻らなきゃ」
 「・・・(大きなトランクを持って数百メートルあるいてきたわけで、今更、駅まで戻る意志などなかった)いろいろ、ありがとうございました」
 と、オヤジさんと別れた。
 で、オヤジさん、追いかけてきて言った。
 「○葉○という名前、自分は初めて聞いたわぁ」

 わざわざ追いかけてきて発したこの言葉…どういう意味なのか?
 「自分が知らないということは、無名の安宿。おまえら、そんな所によく泊まるもんだなあ。呆れたぜ!この、貧乏人がっ!」と、いうことか?あるいは…
 「自分が知らないということは、五つ星ぐらいの超高級旅館じゃないかなあ。おまえら、そんな高級な所によく泊まるもんだなあ。この、大金持ちがっ!」

 前者だな!前者に間違いない。
 さて、這々の体で、○葉○に到着。伊勢市民のオヤジに、「無名の安宿」呼ばわりされた…そうは言ってなかったかぁ。おそるおそる戸(引き戸!)を開けた。
 確かに、古っ!何しろ、「大正6年創業」。100歳近い老舗。部屋は…スイートルーム。風呂、トイレは共同。風呂・トイレ共同はないだろうって?あるんだからしょうがない。私は、「夜間頻尿」については人後に落ちない。5~6回はオシッコに起きる。だから、廊下へ出て共同のトイレへ行くのが大変でした。

 運悪く、よくない旅館に泊まったなって?いえいえ、私は○葉○のファンになりましたよ。夕食と朝食をいただいたのですが、ものすごい料理!地酒もしこたまいただきました。朝食のあとは、サイホンで淹れたコーヒーでしたよ。
 料理のよさのほかに、女将や仲居さんの人柄がいい。客に媚びないが、「心の温かさ」が伝わってきました。
 宿泊費は安かったのかって?一泊二食付きで、一人あたり8,800円。まあ、安くはないが、高くもない。リズナブルってとこでしょうか。

伊勢神宮 参拝…

2015年11月26日 | Weblog
 伊勢神宮をお参りしたのですが・・・計画段階では、「お参りに、一体何時間を要するのか?」…未知数でしたねぇ。旅行関係の本を見ても、インターネットで調べても…なんとも分からない。で、外宮2時間、内宮3時間、おかげ横丁1時間半という計画を立てました。移動時間を含めて7時間という机上プラン。
 この時間配分は、的中でした。急いでお参りしたい人は、外宮1時間、内宮1時間半、おかげ横丁30分…コレでOKでしょう。

 伊勢市駅のJR口を出ますと、外宮の参道。ここもなかなかおもしろい。「菊一文字」があるんですよ。知らないって?新撰組の沖田総司が持っていた刀が、「菊一文字」でした。外宮参道の菊一文字は、日本刀のみならず、刃物全般を鍛えて販売しておりました。高価なので、客はちらほらでしたがね。
 飛竜頭屋、パン屋(コレがまた大繁盛しておりまして…私は、柿が入ったバゲットふうのパンを買いました)、アイスクリーム屋(トルコの山羊乳のアイスクリームを思い出しました。あの粘り…)、楽しい。

 外宮の見所は…原始林のような林。神様が住んでおられることが納得できます。
 内宮の見所は、昨日書いた、「木除杭(きよけぐい)」ですかね。
 外宮も内宮も正殿が見所だろうって?そりゃない。正殿は、「カーテン」がかけられていて中が見えないようになっています。見所なんでしょうが、何を見るの?カーテンが見所?

 伊勢うどん…濃い!何が濃いか?タレの色が濃い。早い話が真っ黒。醤油を煮詰めたようなぁそれなのに塩っぱすぎない。うどんは、やわらかい。具ですかぁ…具を入れるのは邪道でしょう。
 手ごね寿司…いいとおもうよーっ! 赤福…だーい好き!赤福ぜんざい…だーい好き!だけどぉ、何でだろう?何で伊勢で赤福なの?あんこの小豆は北海道産で、餅米は…。 
 コーヒー!伊勢のコーヒーは、サイフォンで入れるのが普通らしい。50年ぶりに、サイフォンで淹れたコーヒーをいただきました。伊勢市にコーヒー文化が根付いていたとは…。だけどぉ、何でだろう?ジャマイカのブルーマウンテン山脈から来た神様も伊勢神宮在住なのか?

内宮で感動した建造物…

2015年11月25日 | Weblog
 伊勢神宮にお参りしてきました。神様に会えたかって?あ、会えましたねえ!
 で、伊勢で何に驚いたかといいますと…伊勢エビだろうって?エビではありません。ところで、エビを漢字にすると、「蝦」か「海老」ですよね。この、「蝦」と「海老」の区別が解りますか?どっちでもいいだろうって?いえいえ、ハッキリした区別があるのです。私は、前世が海老でしたのでよく分かっているのです。ウソですけどね。
 エビは歩行型と浮泳型に大別されます。早い話が、歩行専門のエビと、時々泳ぐエビの2種類。歩き専門が、「海老」で、時々泳ぐのが、「蝦」。伊勢エビは泳げないので、漢字表記は「伊勢海老」が正しい。

 閑話休題。伊勢で何に驚いたかにもどります…
 内宮の入り口である、「宇治橋」と「風日祈宮橋(かざひのみのみやはし:風日祈宮参道の橋)」の上流側に数本の杭が立てられているのです。もちろん、川の中なんですがね。
 何のための杭なのか、全く分かりませんで…折良く通りかかった、かなり上の位と思われる神主さんを呼び止めて質問しました。なぜ上の位だと思ったか?体格は少々食べ過ぎ…なのですが、「品」が感じられたのです。張り手も、猫騙しも、だめ押しも、たちあいの変化もしないでしょう。舞の海や智ノ花なら、張り手、猫騙し、だめ押し、たちあいの変化OK!と、いうことは、舞の海や智ノ花は下品なのかって?冗談じゃない!彼らは、超が付くほど上品ですよ。

 またまた閑話休題。通りかかった神主さんに問いかけた…
 「あ、あの川の中にある杭はぁなんなんですかぁ?」
 神主さんは、全く嫌な顔もせずに答えてくださいました。
 「ああ、木除杭(きよけぐい)ね…川が増水すると、流木などが流れてくるのです。流木が直接橋脚に衝突しますと、橋が壊されてしまいます。先人の知恵って素晴らしいもので…流木があの杭…木除杭と名付けられているんですがね、あの杭に当たることによって、流木が直接橋脚に衝突するのが避けられるのです」

 先人の知恵に驚かされ、私のような無名無職で大食いで酒飲みの老人に対してまともに説明してくれた神主さんにも驚かされました。貧相だけど気品ある
私を田舎の神様と間違えたのかなあ?ないない、それはない。
 冬至を中心とする約2か月の間は、宇治橋の鳥居の間から太陽が昇る…。偶然ではない証拠としまして、宇治橋は川(五十鈴川:いすずがわ)に対してほぼ直角に架けられていますが、西岸から東岸を見た場合は約30度南を向いているのです。そのことによって、宇治橋の鳥居の間から日が昇る。…神様のなさることは、さすがです。

女性の地位向上に水を差すつもりは…ない

2015年11月18日 | Weblog
 女性の地位向上に関わる記事を読んでいて、吹き出しました…。

 女性の地位向上というのは、「女は働け、もっと働けということ」「子どもを産めとか、働けとか、どこまで女をいじめれば気が済むんだ…」。
 …吹き出すと共に、衝撃を受けました。折から、「女性に対する人権侵害」の講演原稿を書いていた最中だったものですから…。女性としては、「地位向上」という言葉になんら異存がないのかと思っていましたら、「女性の地位向上は、女いじめだ」ってんですから!

 考えてみるに、確かに、「地位向上は、もっと働け」ですよね。家でごろ寝しながら、テレビを観て、せんべいを食べて時々放屁する暮らし…コレが楽しい人にとって、もっと女性が社会へ進出せよ…コレは、いじめです。
 数日前、家内がプール仲間に誘われて、「昼食会」へ…。正午に「ビクトリ○」というファミレスに入って、15時半に帰宅。「3時間半も粘ったのか?」と驚く私に、「私は、真っ先に帰ってきましたよ」…。と、いうことは、4時間もファミレスで話し込む人がいるってことか!?
 「平日のファミレスはオバチャンのたまり場」という記事も読みました。家内が3時間半粘ったばかりなので、大笑いし、大いに頷きました。

 結局、「女性の地位向上」ってのはなんなんでしょうか?女性の国会議員や管理職の数を増やすのが地位向上なのか?…違いますよね。そもそも、「女性の地位向上」という言葉自体が、「女は低いもの」という視点から来ている。えっ?男尊女卑だったんだから当然だって?それはもちろん分かるが、すでに、「男女同権」でしょ!男だ女だといわずに、暮らしましょうよ。たまたま、国会議員が全員男でも、全員女だったとしてもいいじゃないですか。
 勉強させていただきましたよ。次の、「女性に対する人権侵害」の講演では、「男だ女だと、ガタガタ言うな」を、テーマに据えることにします。

 で、家内がファミレスで3時間半ねばった…
 「3時間半も何を話していたの?」
 「うーん、人の悪口三昧よ。『ねたみ』『そねみ』のオンパレードで3時間半!」
 ねたみは、「妬み」。そねみは、「嫉み」…ど、どっちも、「女偏」だぁ~っ!

 明日早朝出発で神様に御挨拶してきます。分かりづらい?伊勢神宮へ行ってきます。主目的は別ですがね。

教師はこうでなければ

2015年11月17日 | Weblog
 女子中学生が転校することになった。学級で、盛大な送別会をしてくれた。涙、また涙の中、拍手で送られ帰宅した。その夜…話が大転換し…転校しないことになった。
 で、この話は、見城美枝子さん(通称ケンケン)が体験した実話。「見城さんって何者だ」って?還暦過ぎの人は知っているはずなんですが…。アナウンサーであり、エッセイストであり、ジャーナリストでもある。現職は、青森大学社会学部教授。私も驚いたのですが、パソコンで、「けんじょうみえこ」と入力したら、「見城美枝子」と変換されまして…有名人なんですねえ。パソコンにまで知られている。

 送別会をしてもらって転校したのに…、翌日元の学校に登校した…。この見城さんの体験の顛末が印象深いので、取り上げさせていただきました。見城さんのエッセイから題材をいただいたワケ。盗作にはならないでしょう。

 転校しないことになった見城さんは、夜遅くに担任の上武先生に電話した…
 「先生、私、転校しないことになりました。明日、学校へ行っても…」
 上武先生は唸ったという。そうだよねぇ、授業を潰して送別会をして、涙で別れて、翌日、「おはよう!」は…例がないでしょうから。
 で、沈黙のあと上武先生が言った…
 「見城!明日ほんの少し遅刻して来い。そして、教室の前で待ってろ」

 (エッセイの引用)始業のベルの鳴りおわった校庭から教室までの長かったこと。授業の声が聞こえてくる廊下に立っていると、ガラリと教室のガラス戸が開いた。
 「みんなぁ!見城が帰ってきたぞう!お帰り~!」
 「お帰り~!」
 上武先生の大きな声に続いてクラスのみんなの声。おもわず、
 「ただいま~!」と、言ってしまった私。いつもの席に座って授業が始まった。
 上武先生のこの強烈な、生徒に有無を言わせぬ仕切りがなかったなら、私は戻る場所も行く場所も失っていただろう。

 私は、こうゆう話に弱い。というか、心を打たれる。「あたたかい機微に触れる」ですよ。上武先生、素晴らしいです。教師たるもの、こうでなければ!

名に託す親の思い

2015年11月16日 | Weblog
 難読の、「なまえ」が取りざたされます。「花子」と書いて、「えりざべす」と読ませるのも、「太郎」と書いて、「ぷうちん」と読ませてもOK!法律上全く問題ない。ちまたでは、キラキラネームと呼んでいる。どこの花子がえりざべすなんだって?例ですからっ!実在する可能性はゼロではありませんがね。

 キラキラネームには、特に反対しません。むしろ、賛成。理由は、おもしろいから。で、名付けで注意していただきたいのは…「期待を込めた名前はもちろんいいのですが、過度な期待を込めた名前は自粛したほうがいい」です。「名前負けでは可哀想」ですよってに。過度か、過度ではないかは、どうやって判断するのかって?自分で判断できないなら、私が判断してあげますよっ!

 ひ弱な子の代表みたいな、「力(ちから)」くん。(これ、よく話題に出してます。強烈なインパクトでしたから。この場合、過度な期待とは言いがたいが…。
 羽ばたかない、「大翔(ひろと)」くん。反応が…ないんです。成長と共にはばたきはじめるのかなあ。それにしても、「翔」の人気はなかなか衰えません。「羊」に「羽」が生えた…確かに、素晴らしい漢字。名前負けも、宜なるかな。

 鈍足の、「速人(はやと)」くん。名前負けの典型じゃないのかぁ。周囲は、慣れているのでツッコミを入れる人はいないけどね。
 「末は博士か大臣か」、親ばか。「大臣」という名前には遭遇したことはありませんが、「博士(ひろし)」は、多かったです。団塊時代のことですがね。今、「博士」と名付ける親はぁいないでしょうねえ。

 名前負けではないが、名前の通りに行かないことで取りざたされるのが、お茶の水女子大学の名誉教授だった、井本農一さん(17年前にお亡くなりになっている)。農一さんは、長男。次男は工次さん、三男は商三さん。名前通りだと、農業、工業、商業に従事するはずなのですが…、農一さんは、農業ではなく「国文学者」になりました。
 工次さんは、工学部ではなく農学部へ。商三さんは、MBAとは関係ない、工学部へ…。名前の通りにはならなかった。

名に託す親の思い…これはお願いしたい。虐待やら心中の道づれで死んでいく子が年間およそ100人。どんな名前をつけられていたのでしょうか…きっと、キラキラ光った名前だったことでしょう…。へその緒が付いたまま捨てられていた赤ちゃん(11月3日、茨城県鉾田市)…名前など…どうでもよかったんでしょうねえ、捨てる人にとっては。

ワシのお金なのに…警察呼ぶってかぁ!?

2015年11月14日 | Weblog
  振り込め詐欺に騙されない自信度…「大いに自信がある・・・46%」「自信がある・・・39%」「少し自信がある・・・10%」。と、いうことは、95%の人が、「騙されない自信がある」ことになります。もちろん、私は、「大いに自信がある」です。

 現金が少々必要となりました。ATMで下ろせるのは、1日100万円。ATMでは、必要な金額を下ろしきるのに5日もかかる。そのため、銀行の窓口へ行きました。上限なく、いくらでも下ろせるはずなので…。窓口の女性と、私との対話…

 「(警察発行の、ご注意くださいという広告を見せながら)何に使われるんですか?高額な引き出しなのでお伺いしています…(貧相な年寄りが、なーんで大金を引き出すんだべ?怪しい)」
 「(振り込め詐欺の被害者の候補者だと思ってるなぁ)ご心配なく!振り込め詐欺関係ではありません」
 「ご説明いただけませんか?警察に来てもらってお話しをうかがってもいいんですけど…」
 「(警察とはまた高飛車に出たな。むしろ、脅迫じゃないのかぁ。いきなり警察という言葉を出す…マニュアルなのか?)だ・か・らぁ、私は、大丈夫ですから!」
 「(しぶといじじいだなぁ、出金を諦めろよ、ったくぅ)そ、それは分かりますが。…上司と相談いたします」
 (上司来る)「お車の購入ですか?」
 「いいえ…(あくまで具体的な使途を聞き出す作戦らしい。やむなく…)か、株を…」
 「株を現金で買われるんですか?どこかに振り込むんじゃないんですか?」
 「そ、そこまで説明しなきゃならないんですか?私のお金ですよっ!」
 「(おっ!じいさん反撃に転じたな。興奮すると、血圧があがるぞぉ)念のため、運転免許証のコピーを取らせていただいてよろしいですか?」
 「(なんの念のためなのか?)犯罪者扱いですね!ハイ、免許証(免許証を渡した)」
 「株をどうやって買うのか説明をお願いします」
 (しょうがないので、詳細に説明。「蕪は八百屋で…」などとふざけたら、警察を呼ばれそう)
 「(このじいさんが振り込め詐欺の被害者だったら、私たちの責任になるんだよなあ…でも、あまりにも頑固だからしょうがない…)現金をご用意させていただきます」

 いやはや、自分のお金を下ろすのに一苦労。警察の取り調べのようなもの。取り調べられた経験があるのかって?一度だけですけどね。東京都府中市で、かの有名な三億円強盗があったとき、府中市に住んでいたもんだから刑事さんが来て、かなりしつこくアリバイを聴取されました。1968年の師走のことです。47年前の話…あの頃は20歳だったんだよなあ。

 閑話休題。さてさて、現金を下ろしてくださることになったのですが…い、い、印鑑が違った!
 「印鑑が違うと下ろせません!(やはり、ボケてたかこのじいさん!)」と、ピシャリ!
 結局、その日はお金を手にできませんでした。…トホホ…昔は通帳に印鑑が押してあったので、どの印鑑で下ろせるかが分かったのですが、今は…どの印鑑で通帳を作ったのかが分からない。悪い奴がいると、善良な市民が迷惑するのです。