アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

血液型から性格が分かるはずがない

2010年08月23日 | Weblog
「血液型から性格が分かる」と、信じている人たちがおられる。私は、「血液型と性格なんてな~んも関係ない」と考えている。血液型が話題になるたび、「関係ない」と主張するが、憐れみさえ浮かべた表情であきれられることがある。

 血液型と性格が無関係と考える理由は…A型は真面目、B型は信用できないなど、ABO型が基準になっている。これがそもそもおかしい。血液型の分類は、ABO型の他に、「ディエゴ式」「ルイス式」「ダフィ式」「MN式」「HLA型」…約400の分け方がある。だから、ABO型でのみで性格診断をするというのは…まったく馬鹿げたことなのです。

 それでも、「いや、ABO式で性格が分かるんだ」と、何の根拠もないのに粘る人もいるでしょう。そういう人は、人間の血液型が変わることについてはどう考えるんでしょう?
 「子供の頃の検査では、B型だったのに、大人になったらO型に変わった」こういう人がおります。ABO型の血液検査は簡単ですから間違いも多い。ですから、「検査の度に違う」という人すら現れる。なお、ABOのどこにも当てはまらない人もいる(ボンベイ・ブラッド)。2つの型が混ざり合った血液型の人もいる(血液キメラ)。そういう人たちにも性格がありますけど…。

 血液型が変わるもう一つの例は、白血病などの治療の「骨髄移植」です(さい帯血移植も)。これは、HLA型が問題です。ドナーのABOは関係ありません。移植前は、ABO式の「A型」で、移植後は、「B型」になったりします。入院中同室だった人が、骨髄移植をすることになったとき、「血液型が変わってしまう」と、しょんぼりしていました…生き延びることができるなら、血液型が変わることぐらいどってことないだろうと不思議に思いましたが。
 A型の人がB型に変わった場合、性格も変わるんでしょうかねえ。変わりません!(と、キッパリ言わせていただきます)

 ここまで言っても、「血液型で性格が分かる教の信者」は、納得できない。しかし、抗弁不能状態なので、次のような揚げ足取りという手段に出る。
 …け、け、血液型がA型だと思い込んでいた人が輸血が必要になったとき、「A型です」と医師団に伝えたとして、実際は「B型」だったらどうするの?大変なことになるんじゃないの?
 にこやかに答えよう。医療現場で輸血をする際、患者なり、ドナーなりの言葉を信じて輸血をすることはありません。必ず調べてから輸血します。ですから自分の血液型を知っていなければ緊急時に対応できないということはないのです。つまり、自分の血液型など知らなくても何ら問題ないのです。

 というわけで、血液型で性格が分かることなどあり得ないのです。え?私の血液型ですか?B型です。ですから、人の目を気にしない。世間の常識は私の非常識。社交辞令で誉められても素直にうれしい。あれあれ…。