アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

結婚披露宴プア ~しかし、明日への活力!~

2008年07月28日 | Weblog
  結婚披露宴プア しかし、明日への活力!

 長男の友人の結婚披露宴(函館市)へ出席してきました。長男の代理かって?いえいえ長男は、遠路浜松から駆けつけていました。それなのに、なぜ私が出たか?招待状が来たからです。言い間違い・聞き間違いのプロである、家内も出席しました。最近のヒットは、「血を吐く方(チヲハクホウ)」ですねぇ。テレビで大相撲をやっているとき、台所から、「えー!土俵で血を吐いたのー!」と、叫んでいました。土俵には「千代白鵬(チヨハクホウ)」が上がっていました。

 函館の結婚披露宴は、会費12,000円(御祝儀を包む必要なし。このあたりが、本州と比べて簡便なところ?)で、内容は次の通り。
<プログラム>
1 開宴の言葉
2 新郎新婦入場
3 プロフィール紹介(プロのアナ)
壽 来賓祝辞(新郎側と新婦側から)
5 エンゼルブーケ(早い話が、出席幼児から新郎新婦への花束贈呈)
6 記念品贈呈(出席者から新郎新婦へ)
7 祝電披露
8 祝杯
祝 祝宴(芸の発表・新郎新婦の衣装替え等)
10 ウエディングケーキ入刀
11 友人代表スピーチ(ワイワイガヤガヤ、真面目に聞く人僅少)
12 キャンドルサービス(ローソクは、配らない)
13 メモリアルスクリーン(早い話が、パワーポイントでの生い立ち紹介)
14 花束贈呈(新郎新婦から両親へ)
15 手紙朗読(新婦が両親への感謝の文章を読む。泣かせどころ)
16 両家代表謝辞
17 乾杯
18 新郎新婦退場
19 閉宴のことば

 このような披露宴に出席する度、「新郎新婦が、『着せ替え人形』のようだなあ」「学芸会の成人バージョンかよ」「これじゃあ、流れに乗っているだけで、結婚披露の主張ってものがないなあ」…など思っていました。
 しかし、一昨日の結婚披露宴を契機に、グローバル経済の歪みをもろにかぶっている日本、その若者の暮らしの節目としての結婚披露宴出席という観点から、考え方を改めました。

 新郎新婦とも25歳。同級生カップル。出席者の200名中、半数は友人。つまり25歳前後。女子は、「芸能人かよー」という衣装。男子は、黒っぽいスーツ。皆、「披露宴を楽しみにしてたんですー」と、満面の笑み、笑み、笑み。同じ日本で、若者が通り魔に、若者がその犠牲者に、若者のワーキングプア、若者直撃の格差…。それらとは、別の世界がそこにあるのです!

 披露宴出席の、(知り合いの)若者が言う・・・今、給料?すっこく安いっす。先月結婚したんで、二人の給料を合わせてなんとかカツカツです。でも、仕事(介護)がやりがいがあります。(ここで、還暦パパは、「偉い!仕事にやりがいを感じるとは、素晴らしいぞ。絶対辞めるな」と、多少オーバーに褒めた。ここで、給料が安いなら、もっと別な仕事を探せばいいしょ。などと言うオヤジは、犬に食われればいい)辞めませんよ。給料が不満で、辞めていった連中は、結局仕事がなくて、ブラブラしています。ボクは、この仕事やり通します。披露宴?会費が給料の1割ですから、披露宴がある月は、ホント困ります。5月は、3回もありましたよ。結婚披露宴プアです。でも、こういう機会がなかったら…痴呆老人の介護だけだったら…友達の結婚披露宴って、この空間を征服したっていうか、癒されます。さあ、明日からまた働くぞって気になります。
 この格差!この若者と、通り魔との格差は無限大です。「誰も相手にしてくれない」「親が相談に乗ってくれない」だから、人を刺す…という、通り魔と、老人のおむつ交換をはじめ介護に生き甲斐を感じる若者…。その若者のエネルギーが、結婚披露宴出席でチャージされる。これでは、結婚披露宴が、「見せ物だ」「着せ替え人形だ」「主張がどうのこうの」なんて言っていられません。言う奴はバカですね(私だよ!)。

 「結婚披露宴は、華美に盛大に!それが若者を救う」というだけの話ではないんですよね。
 金が余ってどうしようもない一部分と、原油価格の高騰、食糧供給への不安にあえぐ大部分。この歪んだ構造は、グローバル化です。政府の経済調整や長期間安定していた企業組織が、破壊されてしまいましたから。労働力は競争の激化に翻弄され、お金は、政府の管理を離れ世界中に流出。「生産要素の市場化、自由競争」が、構造改革の意図ですから、その弊害の大波をかぶっている最中ですよ。(経緯等をたくさん書きたいけど、ここで知ったかぶりする必要もないので途中を抜いて)結果として、グローバルな金融投機、派遣労働(含フリーター)の登場。食料や資源の高騰をまねいた。食品偽装などの下品な事象もここですよ。格差は、元々あるものでした。これまで、私は、「格差は、個人の努力の度合い」と決めつけてきましたが、今は、「構造改革が格差社会の元凶」と思っています。ではどうすればいいか?
 1 投機的資金の暴走に歯止めをかける(ファンドが一番偉いの?)
 2 国民的生活や雇用の保護(政府が管理放棄はないでしょう)
 3 生産組織の保護(生産要素が生産に使われるのではなく、商品として市場競争にさらされ、利潤を生み出す道具となっているのですから!)

 節約して、結婚披露宴の会費を捻出する若者。テレビに出るアイドルが着ているような洋服(古いって?ではワンピース!それも古い?しょうがない、ドレス)を着ることを実現できる夢舞台を楽しみにしている若者!このような、素晴らしい若者達がいるのです。自分たちが選んだ政治家には頑張っていただかなくてはなりませんが、大人もその責任を果たしましょう。たとえ、0.1mgでも。

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1 コメント

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Unknown (峯)
2008-07-29 09:22:51
今年の6月7月だけで、友人の結婚式にかかった費用が20万円近くになります
貯金全部持ってかれた・・・。
結婚式はおめでたいけど、招待状が届くたびに、お金のことが頭をよぎってしまいます。