アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

弁償させられるのなら監査役になる人がいなくなる

2011年12月08日 | Weblog
 大王製紙事件には笑わせていただきました。21世紀にこのような事件が!いつも笑っているんだなだって?せっかくの命、笑って暮らさなければね。
 大企業の経営トップによる、公私混同…連結子会社7社から総額106億円の資金を引き出し、ほぼ全額を海外のカジノで使った。笑うしかないでしょう。
 大王製紙の井川意高前会長が遊んだマカオのホテル内のカジノでは私も遊ばせていただきました。私の場合はもっぱら、「大小」ですがね。一勝負の掛け金は、大枚1000円。井川さんの場合は、数百万円~数千万円だったんだと!笑うしかないです。

 この大王製紙事件、誰が悪いか?井川意高が悪いに決まっている。東京地検特捜部に会社法違反(特別背任)容疑で逮捕されたから間違いなく悪い。し、しかし、捨てる神あれば拾う神あり。
 「創業家に絶対服従という企業風土が悪い」「監査役会が悪い」など、井川意高擁護とも受け取れる論調が日増しに多くなってきている。

 企業風土が悪い…そう言われても、創業者一族でグループ全体の経営権と人事権を独占していたわけで、企業風土をつくったのも井川意高であるわけで、企業風土をが悪いということは、井川意高が悪いと言うことです。

 監査役会が悪い…不正な貸し付けを見逃した。見逃さなければ、クビが飛んだんじゃないの?前時代的な状況。だから、21世紀にこのような事件が!と、冒頭に書いたのです。監査が機能するはずがない。

 私の経験で申し訳ありませんが、ある組織の監査だったことがありました。監査の度に、会計担当者が忘れてくる預金通帳がありました。5人ほどの監査役の誰もが、「忘れたの?あっそう!」で終わり。私はさらに不真面目。一冊だけでも通帳チェックの手間が省けて良かったという不謹慎さ。
 と、と、ところが、その会計係が5千万円ほど使い込んでいたことが発覚。
 「監査は何をやっていたんだ!」という非難の嵐。
 「5人の監査役で、お金を出し合って補填しよう」という話になった。この話、ちょっと違うと思いました。会計係の使い込みで悪いのは誰?どうして監査役がお金を出さなければならないの?私は、当然拒否しました。
 オヨヨー!と思ったのは、それまで「監査役の責任もあるので、お金を出し合って…」と言っていた面面が、私が拒否すると手の平を返して、「我々がお金を出すのはおかしい。やめよう」に変わったのです。全く、根性がない。一人、わずか1千万円出せば済むことなのにね。私は出さないけど。

 印象深かったのは、会計係の夫が、「返済?家を売っても500~600万円…」と、言っていたことです。井川意高邸は、10億円なのだそうで…。
 笑うしかない。