~Agiato で Agitato に~

再開後約20年になるピアノを通して、地域やほかの世代とつながっていきたいと考えています。

最高です、梅雨

2017年07月18日 21時53分50秒 | 雑感

梅雨がそろそろ明けそうです。

私は高温多湿が好きなので、スコーンと晴れ渡った真夏はいまひとつで、

今の時期のような、うつむくと下から土の匂いを含んだぬるい気が上がってくる時が最高です。

もともとそうだったわけではなく、

20代のころは、北海道の湿原、信州の森、そして北欧の海岸線や湖に強烈な憧れを抱いていました。

生まれも育ちも鹿児島で、ずーっとむくむくとした常緑樹を見て育ったので、

「緯度の高いところに移動すること、すなわち親元を離れ大人になること」という思いがあり、

とにかく寒くて針葉樹のあるところに憧れました。

野口五郎の「針葉樹」って曲も流行りましたしね(笑)。

 

原田康子の「挽歌」、渡辺淳一の「阿寒に果つ」という北海道を舞台とした小説があるんですけれども、

高校時代の私にとっては「恋愛ってああいうもんだ。寒いところで、手袋してて、針葉樹があって、湿原があって・・」という感じなわけです。

結局は、緯度の高いところに行くといっても、せいぜいが東京どまり、

東京ですら冬の寒さに驚き、コートというものを生まれて初めて用意し、大雪に不便を感じ、

それ以上寒いところに移動する気は失せました。

よって、まったく恋愛の舞台は整わず、

日が落ちてから、炉端焼きやこじんまりした飲み屋を移動し、

夜中に塀を越えて帰寮し、

休みの日は、トイレ臭い少々いかがわしいような映画館にジャージと下駄で通うような、

平凡な学生の日々を過ごしました。

 

その後は、板橋区、品川区、目黒区、新宿区、練馬区と転居し、

なぜか広島にきてすでに16年超え。

ここに来て、若干の川フェチ・島フェチといいますか、この地形に吸い込まれるところがあり、

できれば離れたくないんですけれども、まあ、そこは今後の状況次第。

高温多湿というと、たしかに盆地とか東京も最近はそうなんですけれども、

鹿児島18年、東京18年、広島16年 ・・・・さあ、明日はどっちだ(笑)。