~Agiato で Agitato に~

再開後約20年になるピアノを通して、地域やほかの世代とつながっていきたいと考えています。

二分の一成人式

2013年02月23日 01時12分26秒 | 家族・友人等

今週は、娘は体調がいまひとつで、火曜木曜と学校を欠席。今日(金曜)はどうなるんだ~と思っていたところ、なんとか行ってくれました。4年生最後の授業参観(二分の一成人式)があるとのことでしたので、出席できてなにより。

息子の方は、22日(金)から25日(月)まで沖縄へ修学旅行。こちらも、忌引きやらインフルエンザやらと重ならなくてほんとによかった(泣)。

木曜の夜に娘が、二分の一成人式(学校での10歳のお祝い)がどうとかこうとか言っておりましたら、息子が「俺なんかもうすぐ10分の9成人式だ」と。・・・・言われてみればそりゃそうなんですけど、息子はいつもこちらがまったく丸腰、無防備なときにボソッと一言カマしますので、食事中なんかひどい目に遭ったりします(笑)。

息子が4年のときは、一学年全部が体育館に集まり、PTC活動(先生と生徒と親が一緒にやるもの)のひとつとして、それなりのかまえで開催されましたが、本日娘たちは、各クラスでの実施。「4年生になってできるようになったことと周囲への感謝」をひとりずつ発表し、間にリコーダーの演奏をはさんで、またひとりずつ「将来なりたいもの」を言うという構成。

おかあさんたちも担任の先生も、涙ぐみながらきいておられました。私はどちらかというと「ちゃんとマトモなことを言ってくれるだろうか・・・」という心配がさきだち、それどころではない気分でしたが(汗)。

いろいろ指導が入ったであろうことは想像に難くありませんでしたけど、多くの子どもたちはちゃんと文章を練り、「できないと思っていたことも努力すればできるようになりました。先生や親や友だちに励まされたりやさしくしてもらってがんばれました」という内容のものをしっかり発表してました。・・・・わが子はたしか、「授業中に手をあげて発表するようになった」ということと「片付けができるようになった」というふたつのことを言ってましたけど、残念ながら誰にも感謝の言葉は述べてなかったです(笑)。いや、いいんです。両方ともおそらく自分ひとりで勝手にできるようになった(少なくとも自分ではそう思っているはず)ことだと思うので、感謝感謝なんかまだよろしいです。心からありがたいと思ったときにすればよろしい。

将来なりたいものについては、ときどき「安定した生活をしたいので会社員になりたいです」とか、「親にいろいろ買ってもらってうれしいので、自分も大金持ちになって親にいろいろ買ってあげたいです」といったことをいう男の子がおりましたけど、ほかは、けっこう「サッカー選手」「野球選手」「バレー選手」「テニスの選手」「水泳の選手」といったスポーツ系、「医者」「学校の先生」「パティシエ」など、なかなかいいバランスでした。

で、うちの娘は・・・・・小説家・・だそうな。そういえば、息子も小学校を卒業するころは、小説家になりたいといっていたような気がします。自慢じゃないですけど、私はそれはそれは進路(希望)に変更があった人間ですけど、小説家になりたいと思ったことはないですねえ。評論家になりたいと思ったことはありますが(笑)。

ところで、二分の一成人をほほえましく参観しながらも、前日に見ききしたあれこれが、ちらちらと頭をよぎるんですよ・・・。それはなにかといいますと、21日朝に死刑執行された3人のうち、通り魔殺傷事件を起こした某青年のこと。

私、学生時代、それこそ「あれにもなりたいこれにもなりたい」のひとつとして家裁の調査官を目指していたことがあったせいか、凶悪な事件を起こしてしまった犯人(とくに青少年)とそれをとりまく環境のことを知りたい、というか、知らねばならない、というような変な義務感がまだ少しばかり残っております。今回についてはすでに死刑が執行されたあとで、しかもネット上の資料ではありますが、できる範囲で読んでみました。

あくまでも狭い範囲の資料ですから、事実かどうかわかりませんが、親子のコミュニケーションの掛け違いみたいなものが埋めがたい溝となってどんどんひろがっていき修復不能になり、ついに大事件をひきおこすひとつの原因となったであろう・・ことがわかりました。

こう書くと抽象的で「よくそういうことあるよね」という感じなんですけど、具体的には、「親子なのに筆談だけだった(犯人の妹と母親の関係)」とか、「息子の携帯番号を家族のだれも知らなかった」とか、外からはおそらく普通にみえたご家庭の内部の、一種異様なあれこれがあるんですよね。

この事件についての考察も少し読みましたけど、なるほどと思うものもあって、親として大人として、このような事件の被害者にならないように子供を守らなければならないのはもちろんですが、加害者にしない責任も重いものだ・・・・とつくづく思う事でした。

わが子だけではなく、この教室にいる子、地域の子、がしっかりと自分自身をはぐくんでいけるよう、祈るだけではなく、およばずながら力になりたい・・・と思う「二分の一成人式」の日でした。