~Agiato で Agitato に~

再開後約20年になるピアノを通して、地域やほかの世代とつながっていきたいと考えています。

鉾鍔武人?

2006年03月16日 21時26分21秒 | 家族・友人等
ここのところ、うちの3歳児が日に数回(いや10回近いか?)ほど
「お母さん、ボウガクブジンって知ってる?」ときく。
この出典は話せば長い。

「あたしんち」というアニメを時々上の子と見るのだが、そのなかに次のようなくだりがあった。

主人公のみかんとその友人が、通学のバスの中でおしゃべりしていると
友人が<傍若無人>という四字熟語を口にする。
すると、みかんが「ねえ、それって<暴虐無人>じゃないの?」という。
どっちだったっけ?と二人で考えているうちに二人ともわけがわかんなくなる。
・・だれか、教えてくれないかしら?ほらよく飛行機なんかで「この中にお医者様はおられませんか?」っていうじゃない?
あれみたいに「このバスの中に言葉に詳しい方はおられませんか?」とかいって・・

どうもそれが3歳児の印象に残ったらしい。
それはいいのだが、毎日毎日<ボウガク>の洗脳を受けているこちらは大変だ。
昨日ついに「Kちゃん、それは<ボウガクブジン>ではなくて<ボウギャクブジン>よ。・・・・いや、それでもなくて<ボウジャクブジン>よ」と言ってしまった。(でもなんだか、ボウガクブジン>ボウギャクブジン>ボウジャクブジンな感じも)

こういうことはウツルのだ。
それでなくても、私の口語アイデンティティは昔から非常に脆弱極まりない。
中学時、あまり品のよろしくないお友達と仲良しだったころはきくに耐えない粗暴な言葉遣いで、
東京にいる時、関西弁をしゃべる友人と日に数時間もしゃべり続けているころは、もうわけのわかんない気持ち悪いイントネーションになり、
今は今で、どこまでが鹿児島弁でどこからが標準語でどこに広島弁がまじっているのか・・・アノミーな状況を呈している。

先日、保健所の3歳児健診でやってしまった。
「Kちゃん、Kちゃん、それヘンタイだってば!」

弾くも聴くもアンサンブル

2006年03月16日 00時00分51秒 | ピアノ
今日(3月15日)はアンサンブルな一日だった。

まず午前中二時間ほど連弾の練習。
今日で二回目なのだが、まだまだ本番には余裕があるのでパートを交替してやってみた。時間的ゆとりがないと、この過程を省いてしまうのだけれど、複雑な曲になればなるほどこれをやるといいかもしれない。
今回の曲は、ペダルもプリモ・セコンド交替で踏むし、手も交差するので、相手パートを弾いてみて少し気持ちに余裕ができた気がする。
とはいえ、まだまだピアノ譜やオーケストラスコアを前に、二人で考えこんでる時間のほうが長いような・・。
相棒はまだ若いけれど、専門的かつ幅広く音楽を勉強してきた人なので、大変頼りになる。これからの練習も楽しみだ。


夜は、
<ポーランド クラクフ室内管弦楽団を迎えて
           新しいピアノ・コンチェルトとの出逢い>
を聴いてきた。
これは、なかなか弾く機会のない「ピアノコンチェルト」を広くひろめよう(おもに子供たち)という趣旨に基づいて、ある研究会が中心になってポーランドの管弦楽団を招き、日本各地で催されるコンサートらしい。
この存在自体は前々から知っていたのだが、今回知り合いのお嬢さん二人が出られるということで、さっそく出かけてみた。

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<第1部>

川崎 絵都夫  
こどものためのピアノ協奏曲「不思議の国の冒険」Ⅰ.Ⅱ.Ⅲ (小4)

ミホライ・グレツキ
  若きショパン風ピアノ協奏曲 第1番  Ⅰ.Ⅱ.Ⅲ       (高1)

ラフマニノフ
  パガニーニの主題による狂詩曲  Op.43

<第2部>

越部 信義
  「さくら」 ~ピアノとオーケストラのための         (小1)
 
越部 信義 
   ピアノとオーケストラのための3つのダンス(タンゴ、ワルツ、ギャロップ)                (小4)
 
ショパン
   ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調 Op.11


以上がプログラムだが、まず学年の入っていないものは、地元の若手ピアニストの演奏だ。いずれも20代。
どちらも全曲と通すとかなりの長さだし、技術的にも相当高度のはずなのだが・・・・・余裕で弾いておられました。感動!
最近私は地元の若手演奏家の演奏に接する機会があるのだが、ほんとにみなさん仰天するほど技術をお持ちで、
巨匠のCDでしか聴いたことのないような曲をも、あっさりと、たいしたミスもなく弾かれる。
もちろん大変感心するだが、同時に「ここから先の修行っていったいどんなん・・・???」と勝手に想像申しあげて
音楽の道の険しさにもまた、ため息をついてしまったりもする。

子供たちの方は、これまたオドロキだった。
何が驚きって、全然緊張の様子がみられなかったことだ。(もちろんしていないはずはないのだが)
外国のオケを後ろに、地元一の大ホールの舞台に立つなんて、
考えただけでめまいがする。
それを、子供ゆえなのか、ホール全体を見回す余裕でにこやかに挨拶。
しかも、リハーサルはたった1回だったと聞いていたが、「ここぞ」というところはキチンと決まる。
もちろん全国区ならば、そんな子供もたくさんいるし驚くほどのこともない。
だが、彼女らは経歴を見る限りでは、そこまでのキャリアではない。
なによりも、「作られた感じのない子供らしい演奏」「一人ではないことを楽しむ演奏」に好感がもてた。

この日を迎えるまで、先生、親御さんもいろいろ大変でいらしたとは思うが、
この経験は絶対将来子供にとって「楽しい思い出」となって残るだろうし、
聴衆として、また二人の姉妹を小さいころから知っているものとしても
ほんとに楽しませていただいた。

やはり「見ていて、聴いていて、弾いていて 」楽しいのが理想。