韓国ジェイミー初演の千秋楽二幕の記憶の記録。
一幕に引き続き長いしあらすじこえてネタバレしかないです。
韓国で再演ジェイミーまたは日本公演をみる方がいっしゃったらインターミッションははやめに座席にお戻りください。
二幕はじまる5分前くらいから学生役の即興劇がはじまります^^
これがすっご~く可愛くて楽しみでした^^
マイクはいらないので前方席しか声は聞こえませんがそれでも可愛くて面白い!
いつだったかファティマにヴィッキーが「やークレパス!」って呼んで大爆笑
あとミッキーと3人でゲームをして負けたら叩く?みたいな遊びで
間違えてミッキーがヴィッキー叩いちゃってミッキーが踏まれ土下座させられたり
ヒョンミンさん、ソニョンさん、ジェヒさんにはたくさん笑わせてもらいました。
本物の教室の休み時間みたいな学生のじゃれあいでした♡
Everybody's talking about Jamie
一幕のAnd you don't even know it以上に覚えるのが大変だったというナンバー(笑)
歌詞も振り付けも細かい!
興奮した高校生たちがキャーキャー騒いでいるカオス感あふれる可愛いナンバーで
いくら観ていても飽きない!目が足りない!
可愛らしくて楽しくて韓国初演ジェイミーのキラキラ度をあげていた学生役さんたち
個性的なみなさん絶対に忘れません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/a6/459529404db7e2c1d4790f0c6b5f9cd7.jpg?1601087680)
遅刻してやってきたジェイミーは인싸(人気者)になりご機嫌
自信もついてこんな装いで登校しちゃいます(笑)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/35/e5bc7766b0da587229445b7921403671.jpg?1601087826)
ヘッジ先生に咎められても
「調べてみたら校則に女子はメイク禁止ってあったけど男子生徒が禁止とはなかったんですよ~。先生のおかけでアートがどんなものかよーく分かりました。感謝してま~す!」
と、子供だから調子のっちゃってる(笑)
ちなみにつけまつげは各ジェイミーちがう色だったみたいです^^
↑のベックスとベッカとセルカ撮るシーン
グォンさんの顔芸がすごかったです(笑)
不機嫌な顔をして教室を出ていくディーンに
「人生ってなんて面白いのかしら~、ね?ディーン」なんて声かけちゃうジェイミー
「キモい?キモい?キモい?
僕がキモいって言われて傷付くとでも?
僕はキモくない。ビジュアルもいいし人気もあるけど君は..ふふん、君がキモいんじゃない?」
とディーンにいうとディーンはジェイミーの胸ぐらをつかみ殴りかかろうと壁ドンならぬ机ドンした瞬間
ちゅっ!
ってディーンにチューしちゃうジェイミー(笑)
自分をいじめる相手にちゅーするって斬新で本当にかわいくて素敵なジェイミーです^^
華麗に舞って帰ろうとするジェイミーにディーンは
「お前、自分が特別だと思ってんだろ?勘違いすんな。お前は大したことないやつだジェイミーニュー」
というと
ジェイミーは
「ジェイミー?だぁれ、それ。僕はナナナ~!」
と去っていきます
このシーンのグォンさんもかわいかった~^^
シングルキャストだったウンソルさん
毎日ジェイミー役(しかも人気アイドル)相手にちゅーされ最初のほうはファンがひぃ!と小さく悲鳴をあげたりもしていた一方
ノリノリなジェイミー役一同公演をおう毎に机ドンの反動を利用してチューが激しくなり
唇はれるくらいウンソルさんにぶつかったりと苦労?も多かったようで(笑)
遠慮ないぶんかわいかったです^^
ウエストエンドみたいに、チューからジェイミーの退場まで爆笑、拍手おきるのも良かったです。
ウンソルさんの爽やかさなんなんだろうなぁ(笑)
意地悪そうなんだけど清涼感あって良かった♡
場面転換、ジェイミーの自宅シーン
レイがチョコレート持参で遊びにやってきます
スーパーで1+1だったからとチョコ4つ並べるんですが
Twix、スニッカーズ、キッカー、M&Ms
いずれも韓国のコンビニで必ずあるチョコレートバー!
WE版見たら3 for 1でMars、キットカット?、Twix?かしら?たぶん。
韓国はひとつ多かったです^^
2+1文化あるから3つでも良かったきはしますが。
日本にはないおまけ文化。日本公演あったらどう対処するんでしょう^^
最後にMaltesersはWE版で韓国はキンダーチョコレートをジェイミーに!でした
このシーンでいつもパンにバター、ジャムをぬりながら会話をする
マーガレットとレイですが
千秋楽ではヨンアさんがパンを落としてしまい何か仰って笑いが起きてました。
聞き取れない&理解できず残念でした~。
ジェイミーが2階からはりきって降りてきます。
「Ladies, are you ready? 卒業パーティーのLimited Edition」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/40/23/181a82ae8e406f77eb3b3fdf32204c35.jpg?1601556618)
わたしが劇中一番好きなシーンです。
千秋楽はこの時間がきたーと嬉しく楽しみな反面、もう観られないという切なさもありました。
以前にも書いた通り、このLimited Edition Prom Night Specialは
チョグォンさんという万能エンターテイナーの天才的パフォーマンスの魅力が
ぎゅっとつまった最高のナンバーでした。
結構、主催のショーノートさん後出しで映像やら写真やら出してくれましたが
グォンさんの映像だけは意地でも出さなかったし公式写真はたぶん↑のみです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/a3/524cb47e34bc7b70176755c088264c55.jpg?1601556584)
千秋楽のあと、グォンさんご本人がノリノリなこんなお写真を公開してくださいました
もう本当にこのひと凄い(笑)
再演がありもしまたグォンさんがジェイミーを演じられるなら
次はグォンさんのLimited Edition Prom Night Specialの映像出してほしいなぁ。
歌詞も覚えられなかったです...
ドラァグクイーンとして舞台にたち周囲から認められ自信のついたジェイミーを複雑な気持ちで見ている母マーガレット
「ショーは素晴らしかったけれどジェイミーにとってこれが良いことなのか」
自分でせっせとアレンジしてピカピカ電気までついちゃうドレスを
卒業パーティーに着ていくというジェイミーに初めてマーガレットが「やり過ぎ」と否定的な意見を言います。
が、肯定感満たされ幸せで無邪気なジェイミーにはマーガレットの言葉の意味は伝わりません。
レイはいつも通りジェイミーを肯定します
「もう17歳だから大丈夫」というレイと「17歳はまだ子供よ」というマーガレット
常にジェイミーを肯定し見守ってきた二人の間に認識の差がうまれます
「ジェイミー、君のおかげで毎日恵まれている~!ハレルヤ!」
そういい、Limited Edition Prom Night Specialを歌い出します
レイとジェイミーはニコニコ、のりのり
そんな二人を見ながらマーガレットは「こんな簡単にうまくいくかしら...」と不安な気持ちを歌にします
そこに電話が。
学校から呼び出しの電話でした。
ヘッジ先生が以前デートしたポールという男性に留守番電話をいれるシーン
わたし個人的にはヘッジ先生役のキムジミンさんは声色もかえてチャーミングに演じられていたと思うんですが
韓国の観客のみなさんノーリアクションでちょっと怖かったです^^;
なんとなーく韓国の女性受け悪い演出ってのは分かりますが(ばりばりのキャリアウーマンが私生活の恋愛は不器用という設定)
それにしたってしらけかたが何とも居心地悪かったです^^;
イギリスのブラックユーモア(特にフェミニズムに関わる)は2017年イギリス初演のこの作品すら
すでに韓国社会ではアップデート必要そうな印象した...。
韓国は本当にこのあたり敏感!(おおらかというか鈍感な日本と真逆ですね...)
ジェイミー、マーガレット、レイが入室します。
ヘッジ先生いわく父兄からの苦情で大事な息子の卒業式がジェイミーがドレスを着ていくことで
変態ショーになるんではないか、おぞましいのではと心配しているとのことでした。
そのときのジェイミー役グォンさんのビックリしてあどけない表情での「ぼく、変態なんかじゃありませんよ?」という演技と
ギュッと膝のうえで拳をにぎりゆっくり目を閉じるマーガレット役のソニョンさんの演技が
ミュージカルの枠をこえたリアリティーある演技で毎度胸が締め付けられるおもいで観ていました。
どちらもウソのない演技で劇場で観ている人たちを圧倒させ
固唾をのんで見守るという独特の空気をうみだしていたこと忘れません。
一方、怒りをあらわにするレイにヘッジ先生は「失礼ですがどなたですか?」とたずねます。
レイが「私も家族なんです」とマーガレットとジェイミーの肩をなでながら答えると
ヘッジ先生は冷笑しながら「ああ...こういうご家族ね...よく似てらっしゃる」と言います。
その間うつむいたままのマーガレット
大人のやり取りを泣きそうな顔で見守るジェイミー
「要件をまとめます。うちの学校にはナナナという生徒はいないがジェイミー・ニューという生徒はいる。ジェイミー、卒業パーティーに来たいならばほかの男子学生のようにスーツ、ズボンでくること」
とヘッジ先生が言い終わらないうちに
マーガレットが立ち上がり
「それは聞き入れられません。いくよ、ジェイミー」
と毅然とした態度でジェイミーを連れて退出します。
ジェイミーも傷ついた顔で先生を一瞥し退出します。
レイは「◯빡쳐!!(マジむかつく)」と言い捨て退出します。
ヘッジ先生の部屋の前で聞き耳をたてていたディーンがジェイミーに
「人生って面白いよな、な?ナナナ?」と笑っていなくなります。
ディーンが仕返しに親に苦情を言わせたようです。
場面転換、プリティの部屋で怒りをぶつけるジェイミー
「おぞましいだって?よくもナナナをおぞましいだなんて言うよね!ナナナは素敵だし魅力的なのに自分がナナナじゃないから嫉妬してるんだ!」
声を荒げて怒るジェイミーにプリティは
「シー!静かにして。部屋に男子がいるって親にばれたらまずいことになる!」と言います。
このあとの台詞、かなり早くて私のポンコツ耳ではきちんと聞き取れなかったです^^;
「男子?男子だって~?誰がー?僕~?失礼、失礼!◯□#%@☆×₩」←6回とも聞き取れなかった(笑)
とヒートアップするジェイミーに
「うちの規則なの!協力して!(怒)」
とビシッといい黙らせるプリティがかっこいい^^
さすがにシュンと大人しくなったジェイミーが
「部屋、綺麗だね」というと
「あなたみたいにドレスがいっぱいないから」と優しく答えるプリティがまたまた素敵です。
プリティがシンプルなドレスで行ったら?と提案しますが
ジェイミーはそんなのナナナじゃない、ナナナはキラキラしてるものだからと首を横にふります
そんなジェイミーにナナナじゃなく、ジェイミーとして行けば良いのだとさらに説得をします。
そして「なんで私はヒジャブをしてると思う?」とジェイミーにたずねます。
ジェイミーは「お父さんのためでしょ?」とつまらなそうに言うと
「ほら他人はそう思う。じゃあちゃんと私にきいてみて。なんでヒジャブを巻いてるのか。」とプリティ。
「君はなんでヒジャブを巻いてるの?」とジェイミーが聞いたか否かで
プリティはハツラツとした声で「巻きたいから!自分がどういう人間なのか表現できる明白なものだから^^」と答えます。
ミュージカルでパキスタン系移民の女の子が登場するミュージカル
いま迄あったのかなぁ
こういう部分でもやっぱり新しい世代、新しいミュージカルなんだなと感じます。
本当に素敵な作品なんです。
またプリティだけじゃなくファティマもアラブ系でヒジャブをまとってます。
多民族が同じ学校内にいてそこに優劣などない
そういう当たり前な風景を舞台上でみせてくれる作品でもあるのです。
ジェイミーはナナナじゃないジェイミーである自分は醜くて、人に嫌悪される存在だと
ジェイミーとしているのが怖いと体を小さくします。
その瞬間プリティは
「제이미, 너는 숨막힐 정도로 아름다워!!」
(ジェイミー、あなたは息をのむほど美しいよ)
と、まっすぐ褒めます。
ジェイミーはそんなプリティの言葉に悲しげに微笑むだけ。
プリティは続けます
「ジェイミーの名前ってアラブ語だとジャミールニューになるの。ジャミールがどういう意味か知ってる?Beautifulなんだよ。」
ジェイミーは照れくさそうに笑いつつまだ悲しげ。
そしてプリティはIt means Beautifulを歌い始めます。
ほんとーに難しい歌!
曖昧な世界でキラキラひかる美しさ
あなたのよう
いつだって大切にしなきゃ
自分が選んだ道、風がふいてもつきすすむ
純粋で誇り高いあなたみたいに
美しく、美しく
歌詞覚えられなかったのでざっくりした意訳になってます。
プリティはプリティでジェイミーが自分らしく生きようと前をむく姿に勇気付けられ
プリティも自分の道をまっすぐ進んでいて
プリティ自身が気づかないうちに美しいと思っていたジェイミーのように
自分自身も美しい存在だと認識し始める歌なんだと私は理解しました。
イスラム教徒のプリティとアグノスティックであると思われるジェイミー
宗教概念では全く通じあわない対照的なふたりだし
たぶんストレートのプリティとゲイのジェイミーもまた曖昧で対照的なふたりです
更にアラブ語でジェイミーは美しいという意味で
古代サンスクリット語でプリティは愛という意味だそうです
そしてこの二人は同じように社会的にはマイノリティで世界との壁を感じていて
お互いを必要とし、お互い刺激しあい成長をしているのです。
このナンバーでプリティの部屋いっぱいにランプの明かりの星がキラキラ瞬くのですが
この星の演出は一幕のThe wall in my headとこのシーンにのみ登場するのです。
この星の演出意図がまだつかめません。
更に
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/87/bde6066f01bec2fedea1bc7d3db348b7.jpg?1602483068)
2020年10月11日
カミングアウトデーである日に発表されたジェイミーのミュージカル映画の公式ポスター
ドラァグメイクをしたジェイミーの目元にブルーの星があるんです。
これは!と思いましたがさてなんなんでしょ(笑)
イギリスで映画公開はもともと2020年10月だったんですがコロナにより延期となり
2021年2月26日に決まりました。
韓国は2022年だとか?(はぁ~??意味わからない)
日本も公開予定だそうです^^
話戻します。
プリティから美しいよと言われ、ジェイミーはポツポツと8歳の(たぶん満7歳)記憶を話します。
お母さんのドレスを着てはしゃいでいたところにお父さんが入ってきて
そのときのお父さんの表情とお父さんが放った一言のせいで自分に自信がもてない、自分が嫌いなんだと告白します。
前向きだと思っていたジェイミーが自分自身を嫌いということに衝撃をうけたシーンでした。
グォンさんの台詞まわしが痛みを伴う言い方だったのが余計にショックだったんだと思います。
プリティはそれでもドレスを買ってくれたり、お花を贈ってくれたんでしょ?
ちょっと変じゃない?お父さんと話してみたら?と提案します。
もやもやしていたジェイミーはプリティに背中をおされるようにして
父親に会いにいくことを決意します。
そして
「もしかしたら、ちゃんと言ったことないかも知れないから言うけど君は女の子になりたい男の子が望む最高の友達だよ」と優しい声でいい
プリティの頬にキスをして部屋を去ります。
そしてプリティは戸惑うような表情をし
It means beautifulのリプライズを歌います
伝えることのない秘密
気を付けなければただ傷ついてしまう
本当のことだけど隠さなきゃ
Beautiful Beautiful
伝えてはならない話
いつか光をあびるときがくるのかなぁ...
こんな感じだったかと(記憶の意訳!)
千秋楽までずっとこのナンバーがいまいち分からず
ん?プリティはジェイミーに好意があったの?と思っていましたが
どうも千秋楽ではそういう印象ではなく
どちらかというと、ジェイミーの父親がジェイミーを応援していなかったことを
薄々勘づいていてジェイミーが真実と向きあうよう促したような
歌にも感じられたのが千秋楽でした。
頭のいいプリティだから辻褄のあわないジェイミーの環境に薄々気付いていたのかもと思いました。
確認したくても閉幕してしまったので
いまだにこのリプライズはジェイミーに好意があったのかもという一般的な意見寄りですが。
でも、そうとも読み取れるウンスさん最後のIt means beautifulでした^^
まだ10代なのにキャリアもありそして驚くほど歌がうまいウンスさん
これから期待の女優さんです!
ジェイミーが父親の家に行きます。
チョグォンさんの凄い表現力のひとつが声のトーン
独特の声質をお持ちですが使い方、聞せかたをよくわかっていらっしゃるようで
その声色ひとつでジェイミーというキャラクターの感情や思考が分かりやすくしっかり伝わってくるのが感動的でした。
このシーンもドレスや花を贈ってくれたジェイミーのお父さん像と
ジェイミーの記憶のなかにあるお父さん像が一致していない状況を
幼いジェイミーなりにお父さんという存在の記憶を真っ二つにわけて認識しているような印象で話されるのです。
純真無垢な声のトーンで話されていて凄いなと思いました。
しかし、父親はドレスを買ったり花を贈ってくれたどころか
「お前、そんなんで恥ずかしくないのか?」と冷たくいい放ちます。
その言葉にたいし
わたしの記憶ではグォンさん劇中でいちばん低い声で
「네, 안 쪽팔려요(はい、恥ずかしくないです」
と答えていて、ここも凄いと思いました。
ずーっとハイテンションの甲高い声で話していたから冷たくズシンと響く低音ボイスに
ジェイミーが急に冷たく凍っていくような印象を与えられました。
また目付きが凄いんですよ...いったい何者なんですか彼は.........。
忘れたくないからなるべく文字にして感じたものを記録しておきたいんですが
あの目付きをどう表現したらよいのか全くわからない...。
哀しい、おぞましい、許せない、軽蔑...
演技でああいう目をする人が世界でどれだけいるのでしょう...。
わたしの30数年の人生であんな目をする人を生で初めてみたし多分この先もあんな目をする人は
グォンさん以外みないんじゃないかと思います。
ていうか見たくないです。怖い。
目が合ったら立ち直れなくなりそうな恐怖です。
そんな怖いグォンさんを相手にするのは新人俳優のソン・チャングンさん
サンドラ役、ジョニー役そしてジェイミーの父親役三役を見事に演じわけていらっしゃいました。
チャングンさんは昨年のDIMFミュージカルスターという新人オーディション番組に出場されていて
低音ボイスが素敵で非常に印象深い役者さんでした。
一回目観劇した時はどっかで見たかただな~と思いましたが二回目観劇中にハッと思いだし感激!
オーディション番組で審査員だったチェジョンウォンさんと元夫婦役だなんて
ご縁とチャングンさんの努力が実となりデビューされたんだなぁと違う部分でも感動しました。
実年齢ははるかーにグォンさんが歳上ですが、しっかりお父さん役を演じられ
ジェイミーを打ちのめす一言
「역겨워(けがらわしい)」
を酷く最低な言い回しで表現されていてチャングンさん憎々しかったです(笑)
でもドラァグ役サンドラはめちゃくちゃかわいい^^
Ugly in this ugly world
冷たくドアがばたんと閉まりジェイミーが
내가 있어야 할 곳...
(僕がいるべき場所)
나 같은 사람들이 있어야만 하는 곳...
(僕みたいな人たちがいてもいい場所)
と歌い出すんですがグォンさん。
うまい~。
グォンさんの所属するグループがバラード歌手グループだからなのかそのあたりはわかりませんが
この歌詞をしっかり観客に聴かせ記憶に残させるんです。
うわぁ(鳥肌)となりました。
この歌詞がカーテンコールで歌うOut of the darkness(A place where we belong)に繋がります。
네가 있어야 할 곳 바로 여기야 그곳
(君がいるべき場所はまさにここ、ここにいていいんだよ)
グォンさんは、ちゃんとふたつのナンバーが繋がるように繊細に歌うんです。
私はミュージカルは全体としてのつくりが綺麗にまとまってる作品が好きで
作品のメッセージを明確にナンバーの歌詞を連結させて表現できる役者さんが好きです。
グォンさんはまさにその好きなタイプでした^^
これができる役者さんは感性が鋭くて美しいなと思います(個人的な観劇スタイルの好みです~)
ジェイミーは自宅に帰ります
父親に「恥ずかしくないです」と言ったときみたいな落ち着いた静かな声で
「それ(ドレス)誰が買ったの?」と母マーガレットに尋ねます。
マーガレットはいつものようにごまかそうとした瞬間
「僕、お父さんに会ってきた。お母さん、ネックレスどこにいったの?お父さんがくれたあのネックレス。売ったの?ドレスのために?他に何をお母さんがくれたの?花も?誕生日祝いのカードも?17年も僕に嘘をついてきたの?」
声を荒らげるジェイミーにマーガレットは
「ジェイミー、お前が幸せであって欲しくて...」とか細い声で答えると
「だからそんな嘘をついたっていうの!こんなドレスいらない意味がない」といい
マーガレットの手からドレスをとろうとすると揉み合ってドレスが破けてしまいます。
泣き出すジェイミー
「こんなんだからお父さんに捨てられるんだよ」と吐き捨て家を出てしまいます。
ジェイミーの言葉をじっくり噛みしめるマーガレット
He's my boy
처음 본 순간 사랑에 바졌지
(初めて見た瞬間愛した)
강해지는 법 사랑하는 법 알려준 너야
(強くなること、愛することを教えてくれたお前)
이 마음에 상처 주고 나를 할퀴고 떠나도
(心に傷を与え私を引っ掻き去っても)
내 몫일 테니 견뎌야 하겠지
(私の役割だから耐えなきゃ)
내 아들
(わたしの息子)
예쁘고 미운 그 아이
(可愛くて憎たらしいあの子)
좋을 때나 힘들 때나 맘 편할 날 하나 없지만 니 곁에 있을게
(良い時だって大変な時だって気持ちが楽になる日なんて1日もないけどお前のそばにいるよ)
내 삶의 이유 너 하나 너 뿐야
(私が生きる理由 お前ひとり お前だけなんだ)
혼자 애써서 뭐 하냐고 말하지마
(ひとり苦しんで何してるだなんて言うな)
제멋대로 구는 남자의 맘 내가 잘 알아
(身勝手な男の心 私はよく知ってる)
저 화려한 불빛 속에 때론 방황해도
(あの華麗な火花のなかでときにはさまよっても)
나의 모든 걸 바쳐
(わたしの全てを捧げる)
너 지켜줄게 내가 내가 너를 나를 나를 너널 위해
(お前を守る、私が、私が、お前を、お前を、お前を、お前のために)
더 자라나도 내 아들
(大きくなっても私の息子)
날 떠나가도 내 아들
(私のもとから去っても私の息子)
지독하게 고집만 세고
(ひどく頑固なだけの)
순수하고 착한 이해할수 없는 사랑
(純粋で優しい理解の範疇をこえた愛)
나의 꿈, 나의 삶, 눈믈이, 웃음이
(私の夢、私の人生、涙、笑い)
널 보면 아프고 행복해
(お前をみたら苦しくて幸せ)
나의 아가 내 사람 내 아들
(私の赤ちゃん、私の宝、私の息子)
素人翻訳なうえにリスニング間違いあるかもですが
このジェイミーという作品で私が一番すきなナンバーの後半部分を訳しました。
このナンバーを聞くたび娘の顔を思いだしたくさん泣きました。
たくさんの方々がぐしゅぐしゅに泣いていました。
このナンバーを最高のクオリティで歌ってくださった韓ミュ界の大女優お二方
淡く脆いこの作品をミュージカルとして拳固な形に仕上げてくださったこのお二方がいてくれたからこそミュージカルとして成立したと私は思っています。
それくらいこのナンバーのパワーは素晴らしかったです。
再演もできれば続投して欲しいお二人です。
傷心のジェイミーが街中をふらふら歩いていると不良にからまれます
華奢なグォンさんだけど倒せそうなマッチョ具合は気にしないようにしないとかなり強そうです(笑)
And you don't even know itのリプライズにあたる歌を歌っていますが
まぁーすごい目をしますよね。
グォンさんの目の奥は宇宙です。いろんな世界があります...。
イギリス版とだいぶ違う狂気をおびたこのシーン
これはグォンさんだからこうなったのか
全韓国ジェイミーがこうなのかきになりました。
暴力をうけるジェイミーのもとにヒューゴがやってきます。
何もかも捨てて逃げたい
父親の言葉が頭から離れられないと苦しむジェイミー
無知な輩の話など無視しろとなだめるヒューゴ
ジェイミーが
「ジェイミーニューの伝説はどんなですか?」と尋ねます。
するとヒューゴは
「昔、昔、他のこよりも10倍早く、10倍も華やかに暮らす少年がいました。その少年は怖いものなどない臆病者ゆえ、天才なのか愚か者なのか、成功者なのか負け犬なのか...なんだ自分の話をしちゃったじゃないか」とさみしそうに笑います。
そんなヒューゴに「おじさんは負け犬なんかじゃないよ、ロコシャネルじゃない」とジェイミー
伝説は伝説だ、この伝説のおわりは今ジェイミーと話しているこのバス停で終わったと
ヒューゴは静かにこたえます
そして
「お前を一度見て、世界を一度見て、その中でお前が生きる世界をみて、目を閉じてあけた先の変わった世界を見て、見えたものがあったのか、だな...。おじさんは、もう賞味期限切れだ。けれどジェイミー、お前は新しい。だからお前はジェイミーNewなんだな、うむ。」
そういうヒューゴに困ったような顔をして
「でもぼくは自分のことわからないのに...ぼくはどうなります?ぼくのエンディングは?」というと
「当たりまえだろ。まだ17歳なんだ。これからお前は様々なことを経験していくんだ。伝説を自分で書いていくんだ」
そう笑いヒューゴは去ります。
このシーン、観る人、立場によって感じ方様々だなと思いました。
あたらしい世代から見れば未来はあるし
ふるい世代から見れば過去があるんです
どちらも凄く綺麗なんだなと感じました
公演中にキャストさんが劇中でお気に入りの台詞を選ぶイベントがありました。
宝石箱みたいなキラキラの台詞だらけの作品なのでひとつ選ぶのは大変だったことでしょう^^
皆さんマーガレットの台詞やジェイミーの台詞から選んでいらっしゃりどれも素敵でした。
そんな中チョグォンさんはこのシーンのヒューゴの台詞をチョイスされてました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/46/78b0e9ce0eefb28d1bca9aab7cda14bd.jpg?1602763780)
お前を一度見て
世界を一度見て
その中でお前が生きる世界をみて
目を閉じてあけた先の変わった世界を見て
さすがだなと痺れました。
かっこいいと思いました。
またこの台詞を選んだことを
다른 누군가가 되어 사랑받기보다는 있는 그대로의 나로서 미움 받는 것이 낫다
(別の誰かになって愛されるよりありのままの自分で嫌われる方がマシだ)
このように仰っていて、ああいろんな視線に揉まれて苦労して生きてきて
今この人は自分らしく生きようと前を向いているから誰にも惑わされない芯が強い綺麗な目をされるんだな~と理解しました。
素敵だと思いますし、だからチョグォンさんのジェイミーがすきなんだと分かりました。
帰宅するジェイミー
バックミュージックはOver the Top
一幕さいごのナンバー、ジェイミーがナナナとしてドラァグデビューするために
ヒューゴたちが歌った歌です
「勇ましく戦いに出ていけ、優雅に戦え」と
ジェイミーは戦いに出たのかな
それともこれからが始まりなのかな...
この部分はまだ理解できませんでした。
家の前でレイが待っていて
「僕にはお父さんがいなくなっちゃった」としょんぼりするジェイミーに
「だね。でもジェイミー、かわりにおばさんがいるでしょ」
と優しくいい立ち去ります。
レイかっこいい♡
ジェイミーの顔の傷に気付いたマーガレットはすぐに手当てをさせます
ジェイミーの顔の傷以上に心が傷だらけのマーガレットなのに...
ジェイミーに嘘ついてごめんね、守りたかったんだと言うマーガレット
愛した人はお父さんたった一人だったのに自分にとってもジェイミーにとっても良い人じゃなかったというと
ジェイミーは「大丈夫だよ、お父さんはいらない。僕にはレイおばさんがいるから」
とさっきレイに言われたことをそのまんま素直にいうジェイミーがほーんと可愛い^^
「ジェイミー、ずっとそばにいてあげられないけど...」とマーガレットがいうと
ジェイミーがすかさず
「お母さん、僕もう17歳だよ。良くない縁だってあるよ。僕、毎朝ゴミ箱にすてるね...ヒールはいてだけど^^」
と言い二人は笑いあいます。
「お母さん、僕が平凡だったらよかったと思う?」とジェイミーが聞きます。
この台詞のグォンさんがまた上手かった...台詞じゃなく、心から聞いてるの...(震える感動)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/fa/0d28a5262174daf315eaeb79ce2f66f7.jpg?1602768656)
「ううん、全く。平凡ってなんなの?お前にとってはこのままが平凡じゃない」と答えるマーガレット
※ジョンウォンさんが選んだベスト台詞
マーガレット役お二人この台詞も全く言い方違いました
ソニョンさんは「ううん」の奥が泣いてる
ジョンウォンさんは「ううん」は早くて驚いてる
そのあとの台詞もソニョンさんは劇中いちばん穏やかな声で話し
ジョンウォンさんは頭から否定するようにキッパリ言う
どちらも心を揺さぶる言い方でした。
「僕が平凡だったら卒業式も堂々と行けるしお父さんだっていなくならなかったのに」というジェイミー
お父さんのくだり「レイおばさんがいるから大丈夫」という台詞のときの
まるごと受け売りな言い方と違ってしっかり傷ついてる言い方だったのがまた切なさ倍増でした。
本当にグォンさんもソニョンさんもジョンウォンさんも演技うまい!!!
「お父さんは愚か者だよ。お前はなに一つ悪いことしてないんだからね。こんなに立派な子に育ってるのにぜーんぶ見逃しちゃって。お父さんが気の毒だよ。卒業パーティ行きたいなら行きなさい。ドレス着ていってもズボンはいていっても全部脱いでいってもいい。やりたいようにしな。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/bc/ddc3ba926d8a132b0e55661ddafe82bb.jpg?1602769290)
ただし"お前"が行きなさい。
お前は何をしても美しいし"マジ尊い♡"んだから」
※ソニョンさんが選んだベスト台詞
嗚咽....劇場内ひたすらうっ...うっ...ぐすっ...ぐすっ...。
こんなかっこいいこと言えるお母さんに私はなりたいです。
ソニョンさんはこの완전 소중(マジ尊い)をグォンさんのワァンジョンソジュゥ~ンな口調で言っていたのが素敵でした^^
2006年に出会ったビリーエリオットは特別な少年でした
そして14年の月日が経ち2020年に新たに出会ったジェイミーニューは平凡な少年でした
1984年のダラムと2017年のシェフィールド
30年の月日は確実に新しい世代が新しい世界を作っているんだなと感じました。
My man,your boy
見ていて、聞いているだけで心があったかくなる歌です。
マーガレットの優しい嘘も劇中一度も見ることないマーガレットの涙や傷も
まだ幼いジェイミーには理解するのは難しいけれどおうちに帰ってホッと出きるのはお母さんがいたからなんだね、ごめんね苦しめてそんな歌です。
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いくら編集しても二幕3万字でおさまらなかったので中途半端ですがここで中断!続きます!(まさかの三部作)
本当にすごい記憶力と理解力だよねー観劇の仕方が違いすぎてマジ尊敬。才能のひとつだと思う。まみちゃんの視点が優しいところいいなって思うし。良いところを見つけるの上手!完結編?楽しみにしてるね!
わたしも笑った!これでもかなり削ったの!(笑)
記憶はジェイミーはWE版がYouTubeにあったからそれみて思い出してだよ~^^
理解力はそもそもあってるかわからん!(笑)
優しいなんてあんま言われないからテレる~!この観劇の仕方はビリーのおかげ。みんなちがってみんないい。ただし商品価値は最低限ね~^^;
完結編がんばってるけどなが~い(笑)