once in a blue moon

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ベルナルダアルバ(베르나르다 알바)

2021-03-05 | ミュージカル・演劇・コンサート

ベルナルダアルバ再演を観に行きました。

初演のころはよく知らなかった作品ですが、主演のチョンヨンジュさんが
この作品で主演女優賞を受賞しその時のスピーチがめちゃくちゃかっこよく
また祝賀パフォーマンスも素敵だったので再演したら必ず観に行こうと決めていました。

しかーしチケット難でして...。
ただでさえ人気演目なのに防疫指針により座席の販売にも制限があったため全く予約できず。

しばらくしたら防疫指針が緩和され、緊急で追加チケット発売が
発売時間の3時間?くらいまえに発表され
このときしかチャンスないと血ケッティングに参戦しなんとか2列目のサイド席をおさえました。。。


出演者は女性のみ

スペインの戯曲「ベルナルダアルバの家」をミュージカル化した作品です。

あらすじは検索していただければわかると思いますが
ベルナルダアルバの二番目の夫が亡くなったところから始まります。
家のしきたりで8年間、喪に服すことを五人の娘に課します。

厳しく抑圧された生活を送る娘たち
年頃の女性たちが不条理な環境のなかでストレスを抱えやがてそれは爆発していくのですが...。

スペインが舞台ということでフラメンコを踊る役者さんたちがかっこいい。
抑圧されたストレスをフラメンコで爆発させて言葉にはないその迫力は圧巻です。
また音楽も非常にシンプルで役者が身体を叩く音は妙な緊張感を与えます。

あらすじは調べればわかると思いますがこれは細かい演出や描写は知らないで観た方がよりクライマックスのゾッとする余韻はいきるかと。

想像した以上に刺激的で怖い作品でした。

無機質なセットの中で唯一といっていいセットは椅子のみ
その椅子の使い方がこうきたか...と。

怖かった。
本当に怖かった。




理解したくないけど、女だからわかるあの空気。
狂気をおびた女の世界の抑圧。

女。

愛。
母の愛。
母のいる家。
守るべき家。
家。
家。

家。

沈黙....

言葉にならないゾッとする余韻。
素晴らしい作品でした。

祖母、母、娘と続く女の世界
娘を生む母、母を生む祖母
女の抑圧された世界は結局、女同士で生み出しているという皮肉にも感じました
男ではなく...

現代の社会でジェンダーへの配慮はもはや当然のことなっていて
時折、論争にもなるセンチメンタルな部分をグサッとさしてくる作品
この作品を観た男性はこの狂気をどう捉えるのかな...。

生と死、白と黒、赤と青、家と外
様々なコントラストが強烈

椅子の色がかわったのは自由を得た、を意味するのでしょうか。
真っ黒な喪服は続くのでしょうか......沈黙。










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