“百年に一度”、という文言が独り歩きをしている。誰が言い出したのか、
重たい現実を言い表している様に受け取られている。確かにその実感はヒシヒ
シと生活の全てに圧し掛かっているが、どうも内実が今一、はっきりしない。使
って便利な文言を生み出したものだと、感心はする。“百年に一度・・・”と言わ
れると全てが是とする錯覚におそわれる。悲惨な現実打開の為だと、膨大な財
政出動を是認してしまう。次期政権に丸投げし後始末を置き土産にする。そう
いう麻生政権の焦りが、追加予算、数次の補正予算の連発で国民の歓心を買
い、次期衆院選を有利にする。もう政権の末期症状を呈しているとしか言いよ
うがない。小沢民主党の敵失を手玉に取り攻勢をかけているが、日が経つに
つれその効き目は遠のく。名古屋市長選を制した勢いは漸次、民主党に有利
に働く。復権の兆しが見えてきた。民主党不利の趨勢を払拭する勢いが戻って
きた。これからが民主党の正念場である。内部に爆弾を抱えたまま選挙戦に
突入するから尚更である。かかる眼先の解決に与野党とも翻弄されているが、
大事なものを見失っている。4か月を切った衆院選まで、じっくり時間を掛けて
取り組むべき重大な課題は、これからの「日本の経済社会の長期ビジョン」の
策定である。時間的にも無理かもしれないが、それ抜きにしては通れない喫緊
の課題である。双方が対案を出して論議を戦わす事を望む。国民に視える形
で論戦を展開してほしい。それを拠り所に次期衆院選の投票行為を決める。
遅きに失した感はあるが早期の提示を切望する。“中福祉、中負担”、では到
達目標が視えない。政策は視える形で提示するのが基本である。是非、国民
に納得のいく政策の提示をお願いしたい。
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