ご迷惑・ご心配をおかけしまくって、マーラー交響曲第2番「復活」、出演することができました。110人の大合唱団の内の一人だから、私が出るか出ないかは、どーでもいいことなんですが、それは私にとって、どーでもいいことじゃあなくて。いつもは『本番より練習が楽しい~』なんて言ってるくらいなんだけど、今回は妙に本番にこだわりがありました、なんでか分からないけど。絶対出たい!ってこんなに強く思ったのは、中学校の合唱コンクール以来かもってくらいに。だから、快く送り出してくれた家族と、練習休んだり体調最悪な私を応援して迎え入れてくれた仲間に心から感謝しています。ありがとう☆☆
さて、今回私の属するソプラノの前にはオケの打楽器陣がいました。金沢のお寺の和太鼓合宿の資料を取り寄せたり(勇気がなくて行かなかった)、アメリカでドラムのクラスに通ったり、私はとにかく太鼓が好きなんです。今も、若女将の必殺撮影小道具は、『泣く子も黙るでんでん太鼓』ですし。だから、今回はこれ幸いと、打楽器陣に注目して眺めていました(2~4楽章、合唱団は舞台上で座って出番を待っていたのです)。
「復活」の曲中で、打楽器が静寂から入り、ぐわーーーっとクレッシェンドする場所があったのですが、その小太鼓さんを見ていて、私は(まったく、完全なるヒトゴトなのに)、ドキドキしてちょっと緊張してしまいました。その超目立つ音を、たった一人で、これだけの人数のオケ&合唱団の創り上げる舞台の上で、責任を持って、思い切って、叩かなきゃならないんだーって。それは打楽器をやろう!と考えた方々にとっては、日常の光景でしょうし、快感の瞬間なんだろうけど、私はあの場に自分が立って、指揮者の合図が自分に向けられる!と想像しただけで、ちょっとお腹痛くなっちゃった。
きっと学生時代とかに、何かの機会に恵まれて、シンバル(か、トライアングル)を1回でもバーン(か、チーン)と舞台で叩く経験をしていたら、もっと勇気をもって歌えていたかもなぁ、大勢の中のちっぽけな一人なのに、それでも怖くて声が出せないことがある情けない自分を変えたいなぁ、と思いました。だから今回は、「この次の音、わたしいつも低いんだよなー。どうしよう、黙っちゃおうかなー。」って最初のころ思ってた箇所を、しっかり毎回勇気をもって「出す」ことにこだわりました(業務連絡:先生に「ソプラノ2!ココ、思い切っていかなきゃだめだよ!」と叱られたラストの三連符のとこね)。そしたらね、一曲歌い終わったあとの、達成感がハンパないんだよね。私は勇気をもって歌いきったぜ!的なね。
この曲にもらった勇気、忘れずにこれからも携えていきたいと思います。またモジモジし始めた若女将を見付けたら、「ほら、小太鼓、小太鼓」って励ましてね(←既にもう弱気)。