若女将の修行日記

『写真館の若女将・成長記録』のはずが、いつのまにか『若女将のおとぼけな記録』になっていました。

プッチーニ三部作 東京二期会オペラ劇場

2018-09-19 14:54:20 | 音楽(足利市民合唱団)

大のお気に入りのオペラ歌手や指揮者、演目がある訳ではないし、大した知識もない。実際体験しても大した感想を言えるわけでもないし、分不相応な贅沢だよなぁ。よし、今回で最後にしよう。DVDだって観られるんだし。そんな風に思いながら初台の新国立劇場へ向かいました。

 

プッチーニの『外套』『修道女アンジェリカ』『ジャンニ・スキッキ』の三部作。昭和の映画でもあるまいし、三部同時上演とはどういうことだ?と思いましたが、プッチーニさん作った時からそのつもりだったそうで。「プログラム1000円かぁ……。ネットで一応予習してきたし、いいや。」と席(前から4列目の砂被り席)へ。初日スペシャルで演出家の方のお話コーナーなどもあったりして、期待をふくらませ、いざ開演!

 

最近よく行くセカオワさんのコンサートで、周囲の若い子たちを眺めつつ「すごいなぁ、あの没頭ぶり。」と一人で冷静に音楽を聴いてしまう自分がちょっと寂しい時もあるのですが、オペラのときは別。歌手の方が自分ではなく、誰かを演じることによって放たれるチカラの引きが強くて、お尻や背中を引力でがーっと引っ張られるような、重さを伴う感情が湧くんです。主役の歌手の方がカーテンコールで跳ねるように出ていらしたとき、「あぁ、アンジェリカが居た訳じゃなくて、誰かが演じていたんだなぁ」と改めてビックリしてしまうほど没頭して観ていました。

 

 泣いたり、「はっ」と小さく声に出てしまったり、声に出して笑ったり、思わず腕で自分の体を抑えなくてはならないほど震えたり。この派手な感情起伏が生の魅力だなぁと思います。毎回、「今回が最高だ!」と思うけど、今回もまたその気持ちが上書き保存されました。あの日、お財布にいっぱいお金入ってたら「おかわりチケット」買ってしまっていたかも(入ってなくて、まぁ良かった)。

 

 「プログラム絶対買うし!」と気持ちは変化し、帰りの電車で読みふけりました(分厚いシャーロックホームズ持って行ったのに、重いだけだった)。

 

 ありがとうオペラ。行かせてくれた家族にも、この演目を教えてくれたAちゃんにも感謝。あーー、次は何観に行こうかなー!