若女将の修行日記

『写真館の若女将・成長記録』のはずが、いつのまにか『若女将のおとぼけな記録』になっていました。

スウェーデン放送合唱団@タケミツメモリアル

2015-10-21 21:34:50 | 音楽(足利市民合唱団)

二代目が「すごい」というコトバはとても雑だ、と言うので、昨今では「すっごーーい」というコトバを使わないように気を付けています。でも、もう他に表現しようがなくて、語れば語るほどうそっぽくなるから、もう敢えて言うぞ。すごかった……。

 

音楽好きの伯父と伯母が誘ってくれて楽しみにしていたコンサート。30数名のちょうど男女比半々くらいの地味な衣装に身を包んだ人々がただ、ずらりと並んでアカペラで歌う合唱団。曲が終わっても、指揮者が「拍手していいですよ。」という空気を体から醸し出すまで会場中が固まっていて、爆発的に拍手とブラボーが始まるあの感じ。久しぶりだったなー。私も演奏中はなんだか「飲み込まれ」ちゃって、気を付けてないと背もたれからどんどん背中が離れて前のめりになってしまう感じ(←後ろの方に迷惑なので止めましょうとよく会場アナウンスが流れるやつね)。で、曲が終わって拍手しながらだんだん感情が身体に現れてくるって感じ。拍手しながら、がんがん泣く、あの感じ。

 

上手な合唱を聴いたときって、大抵そのピアニッシモにしびれることが多い気がするんだけど、昨日の合唱団に関しては私はフォルテッシモに震えました。たった30数名が放つその迫力。「大きい」っていうより「強い」フォルテは、私たちが具体的に自覚できていないどこかを刺激するんだろうと思います。上手な合唱を「お聴かせしましょうね。」じゃなくて、「聴いて!私たちの歌を!聴いて!!」という強い何かが1曲1曲伝わってくる感じは、プロの舞台を聴くとき特有の「遠い世界」な感じが薄く、歌っている人たち一人一人の魅力が客席に降りてくるような感覚がありました。個人の声が飛びぬけて聴こえるなんてことは決してなかったのに、一人一人のリサイタルを聴いたような個性を感じる合唱団。アンコール、いつまでもやって欲しいって思ったなー、3曲もやってくれたんだけど。他にも色々聴きたい。スウェーデンまで追っかけしたいくらいに、もっと色々な曲を聴かせて欲しい!渇望!