若女将の修行日記

『写真館の若女将・成長記録』のはずが、いつのまにか『若女将のおとぼけな記録』になっていました。

オペラ「沈黙」

2015-07-01 12:01:53 | 音楽(足利市民合唱団)

この作品がオペラになっていると知ったのはいつごろだったんだろう。「観てみたいような、観たくないような」と思ったのは、前回の新国立公演のときだったのでしょうか。

 

6月に新国立で「沈黙」公演があるのは随分前から知っていて、行かれる時期だって分かっていたけど敢えてチケットは買っておらず、ほんの数日前になって、一応……と覗いてみたところが、足利第九演奏会でソリストにいらしてくださった方が何人もキャストを務められる日に、ものすごくイイ席がぽっかり空いている……。「行けってことだろうなぁ。」と、半ば勢いでチケットを購入しました。

 

原作をもう一度読み直してから行くべきだろうなって、読んでみて。感想も反応も思いも何もかもが20代前半に読んだ時と変わっていない自分に、何だかガッカリして、事件も政治も私を落ち込ませるばかりの6月後半の日々を、暗澹とした思いで過ごしていました。そういう時に限って、仕事でもプチミスを繰り返したりするんだよねー、もう……。

 

このオペラを創っていく過程で、いかに原作を大切に扱っていたかが伝わってくるような、そんな音楽と歌と舞台でした。あの舞台に乗っている人たちは、きっと苦しいだろうなぁ、と想像しながら、でも「伝える」ために必死で奏でているんだろうなぁ、と感謝の思いが湧いてきたカーテンコールでした。

 

観に行って本当に良かったです。でも、多分、もう行かない。まさに、一生に一回のオペラでした。