若女将の修行日記

『写真館の若女将・成長記録』のはずが、いつのまにか『若女将のおとぼけな記録』になっていました。

ぱぱぱぱぱぱぱぱっ!※

2015-01-22 12:01:59 | 音楽(足利市民合唱団)

とても久しぶりにオペラを観に行ってきました。私の拙いオペラ鑑賞経験の割には、3回ほど生で観ている「魔笛」、映像でも色々観ているので、実は一番観ているかもしれないです。

 

前も書きましたが、松本の義父はよく「大河ドラマとオペラは嫌い。いっぱい人が死ぬ(殺される)から。」と言っていました。わたしはお嫁にきたころ、さほどオペラに興味も無かったので、「ふぅん」と思っていましたが、今は何となく義父の言っていたことも分かるような気がします。確かに理不尽に人が死んじゃう(苦しめられちゃう)ことが、多いかもしれない、オペラって。ストーリー的にも、キャラクター的にも、内容に入り込もうとすると(特に古典系は)、「なんでやねん。」と突っ込みたくなることがとても多くて、ちょっとイラっとすることさえあります。「そこで何故、意地をはるかな?いいから、酒場に入って行って泣きつけ!」とか、「なんでそんな怪しげなやつの言うこと信じて、こんないい人そうな奥さん、疑うかなー。」とかね。

 

で、ファンタジー系でそーいうことを特に感じることなく、純粋に音楽を楽しめるので好きだった「魔笛」の中でも唯一、「めんどくさいな、このキャラ。」と思っていたのが、ヒロインのパミーナちゃんでした。「だーかーらー、どう考えたって試練の最中だから喋ってくれないに決まってるじゃん!なんでそこで、死ぬだのなんだの大騒ぎするかな!待ってなさいって!」と(←もしかして私、体質的にオペラ向いてないのか)。

 

ところが今回、私がこの世で大好きな女性選手権を行ったら確実に上位入賞のソプラノ歌手(岩下晶子さん)がパミーナ役をされるというお知らせを受領。「へー。パミーナちゃんを……」と興味津々になりました。これはオペラや舞台を観る上で、もしかしたら間違った鑑賞姿勢なのかもしれないけど、どうしたって知っている方が演じられると、私はそのキャラクターに演者のキャラクターがかぶってきて観てしまいます。くりくりっとした可愛いルックスの割に、多分(それほど存じ上げませんが数少ない共通の思い出から想像するに)、意外と思い切った、堂々とした性格のしょうこ先生がパミーナを演じるという。はて、どんな感じになるんだろう?とわくわくして出掛けました。

 

ブルーの衣裳にくるくる巻き髪のキュートなルックスで舞台に登場したときは、「おぉぉ、ずばりパミーナちゃんだー。」と思いましたが、お話が進むにつれ、私のパミーナイメージが「強い女性」に変わっていく気がしました。女性としての頼りなさや、王子の愛情や母親の存在にすがるような態度は変わらないけど、そのすべては「一人の女性」としての個に基づき、それはそれで自立した我を貫く姿なのかもなぁ、なんて。男性にすがらず、自分の力だけで立っているから「強い女性」かっていうと、多分そうじゃない。パミーナは、そんな軟な女じゃない。そんな風にイメージが変わりました。

 

まぁ、『しょうこ先生だったから加点』が私の場合は付きすぎだとは思うけど(笑)、モーツアルトさん、どんなイメージでパミーナを描いたのー?と尋ねてみたい、そんな魅力あるキャラクターの一人になりました、パミーナさん。また私の音楽世界を拡げて下さったしょうこ先生に感謝。そして、ものっすごい臨場感たっぷりの席だったからこそ伝わってきた、全ての出演者の皆さんの気合いとこの舞台にかける想い、がっつり頂きました。私にとっての、2015年ニューイヤーオペラだった『横浜シティオペラ 魔笛』、ブラボー!!

 

で、結局魔笛のあと、必ず数日間続く症状が今回も。頭の中、「ぱぱぱぱぱぱぱぱっ!」継続中(笑)。


※このオペラの中で、超かわいい男女のカップルが「ぱぱぱ」の歌詞だけを歌い続けるめっちゃくちゃ可愛い曲があるのです。ものすごい好きなもんで。


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