若女将の修行日記

『写真館の若女将・成長記録』のはずが、いつのまにか『若女将のおとぼけな記録』になっていました。

ドリア

2008-12-13 10:01:03 | その他
子供のころの愛読書(?)に、「女の子のマナーブック」という本がありました。結婚式にお呼ばれした時、ディナーの時、デートの時……といった場面で上手に振舞う方法が列記されたイラスト7割、文章3割の本です(未だに持っている)。

そこに、「初めてのデートで食事。何をオーダーするとキレイに食べられるか」という項目があり、その答えは『ドリア』。スパゲティは洋服を汚すかもしれないし、ハンバーグは可愛らしさが足りない、サンドイッチではお腹がすいてしまうし気取り過ぎ……、というわけで『ドリア』です。

その本を忘れ去って10年余、二代目との初デートのとき、私はふっと思い出しました。「そうだ、ドリアだ」と。

わたし「私は~、ドリアにするね」
二代目「へー、結構カロリーとか気にしないんだね」

……まぁ、二代目も少し緊張していた上での失言ということで(その頃わたしは今より10キロ以上多い、真ん丸顔の女の子)。

マナーブックを手にとるより更に昔、母方の祖母(伝説の人、今子さん)と二子玉川の高島屋にお出掛けすることになり、かなりスペシャルな出来事に私はルンルンでした。レストランの前で、合羽橋で作られたであろう食品サンプルを見つつ、「何でも好きなモノを食べなさい」という祖母。私は「あれがいい!グラタン!」と決めました。

一口目を食べてみて吃驚。「おばあちゃん、このグラタン、マカロニじゃなくて、ゴハンが入ってるよ!(内心:東京はスゴイな)」。ところが、それを見た祖母も吃驚して、「なんだろうね、これは(内心(想像):ドリアって一体なんなんだ。グラタンのハイカラな呼び方かと思っていたのに。ゴハンを入れるなんて邪道だね)。」と、二人で恐る恐る食べたのでした。祖母も私もまだ『ドリア』という代物を知らなかった頃のお話。