徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

松本清張 「張込み」

2009-11-25 23:25:37 | テレビ
 先日観た、映画「ゼロの焦点」もそうだが、12月21日が松本清張の生誕100年ということで、それを記念した映画やテレビドラマなど、ちょっとした清張ブームとなっている。TSUTAYAを覗いていたら、松本清張原作のテレビドラマ傑作選なんていうのが棚に並んでいた。中でも一番惹かれたのは「張込み」、しかも吉永小百合主演とある。さっそく借りて観てみた。清張作品の中でも、僕はこの「張込み」が一番好きかも知れない。1978年にTBSの東芝日曜劇場の枠で放送されたものらしい。見覚えのあるシーンがあったので、放送された時も恐らく観ているだろう。この物語の見どころは、逃走犯が、かつての恋人である人妻の前にいつ現れるかというサスペンスと、張込みをする刑事が覗き見る人妻への複雑な想いとほのかなエロティシズムである。全編46分余り、原作に余計な枝葉は付けていないので、吉永小百合の美しさが一層際立つ。この時、吉永小百合33歳、まさに匂い立つばかりの美しさとでも言ったらいいだろうか。今日見直してみると、まさしく逸品と言えるドラマだ。