ボクの奥さん

ボクの奥さんは、甲斐よしひろさんの大ファン。そんな彼女との生活をお話したいと思います。

甲斐よしひろ BEAT HARDWORK(5/3)3

2024-06-15 14:14:00 | メディア
クエンティン・タランティーノ監督作品に関するトークは続き…
「…で、一応ですね、えー、そうねぇ…クエンティン・タランティーノの一番…
もうとにかく、名シーン…名シーンが絶対…必ず1本につき1本…あの…1ヵ所、絶対あって
…で、さっきの『レザボア・ドックス』は、やっぱり、そのマイケル・マドセンがやってる
『耳削ぎダンス』の(シーンが)…もう、ホント素晴らしいんですけど…

あと『トゥルー・ロマンス』…これ『トゥルー・ロマンス』は
さっきも言ったみたいに、その…(タランティーノが書いた)脚本が売れたんですよね
…で、えー、トニー・スコットが撮ってるんですけど…
…で、その中で、デニス・ホッパーとクリストファー・ウォーケンが対決するトコがあるんですよ

…で、デニス・ホッパーの息子が主人公なんですけど、そいつ、女の人と逃げちゃって…
まっ『アラバマ』って女と逃げちゃって、その(デニス・ホッパーの)ウチに一時隠れてたんで
…で、そのトコ…ところに、クリストファー・ウォーケンっていう
その…シチリア出身のギャングたちが来るんですよね

…で、デニス・ホッパーも、もうそこで、ウチの中に入られちゃったんで
『ああ、これ、殺される』って判ってるんで
デニス・ホッパーとクリストファー・ウォーケンと、面と向かって
『お前、シチリア人だよな』って言うんですよ

…で、シチリアってさ…『シチリア人って、黒人の血が入ってるの知ってる?』って言って
そんなのは…『そんな訳ないだろ!』って、ゲラゲラ笑ってんですけど
『イヤイヤ、だから、黒いヤツいる…いる…いるじゃん?いるだろ?』って…

だけど、それはもう昔…何世紀(も前)に、そういう人たちが入って来て
あのー、こう…ナンかそういう風にこう…交わったんで『そうなってんだよ、な?黒ナス』って言って
クリストファー・ウォーケンに『黒ナス』って言っちゃうんですよ
当然、それ、もうそのあと、ボコボコに撃ち殺されてるんですけど、そのシーンはないんですよね」

…って、これは「13日の金曜日」等もそうですが
具体的な惨殺シーンはカットして、そのあとの惨状だけを見せることによって
そこに至るまでの残酷さや被害者の恐怖が、よりくっきりと焼きつけられるというか
勝手に想像を膨らませる方が、実際に目にするよりも、実は怖く感じるっていう
「幽霊の正体見たり枯れ尾花」的な心理を突いてますよね?

「あと『パルプ・フィクション』で、これもクリス(笑)…クリストファー・ウォーケンなんですけど
あの…こう…いっぱい主役いるんですよ?だって、ハイ、サミュエル・L・ジャクソンとか
もういっぱいいて…あの…『ダイ・ハード』の、あの人(ブルース・ウィリス)とかね
いっぱい出てるのに、このクリストファー・ウォーケンが一番スゴくて…

あの…クリストファー・ウォーケンが戦争に行って、戦友が亡くなるんですよ
その亡くなる時に『これを…この俺の形見を息子に必ず…アメリカに帰って…国に帰って、渡してくれ』
…っていうシーンがあるんですよ」と、そのシーンを説明なさった途端
奥さんは「『ランナウェイ・ブルース』の歌詞の元ネタはこれだったのか(笑)」とツッコミ(笑)

ともあれ…「…で、クリストファー・ウォーケンは、それを、すごくもう道義…
責任感を覚えて、どうしたか?って言うと、その(形見の)時計をケツの穴に隠すんですよ
…で、で、やっぱり拷問とか、色々されるじゃないですか?
それを、その…(拷問)されたのも全部、こう…アレして来て…あのー、越えて
…で、ちゃんと国に帰還して…で、そのー、息子の待ってるウチ…

まだ子供ですよ?小っちゃな…その子に『これは、親父の形見なんだ』って…
そいで『実は、俺のケツの穴に隠して持って来たんだ』って…『ちゃんと洗ってるから』って言って…
嬉しくないじゃない?そんなもん…もう、そこがスゴイんですよ!
もう、そこが…俺、50回くらい観てる、もうゲラッゲラ笑える(笑)もう…(笑)

しかも、クリストファー・ウォーケンさ、考えたら『ディア・ハンター』でさ
ロバート・デ・ニーロとさ、苛酷な…その…ベトナム人から
あの…ロシアンルーレット強要されてっていう、すごい…すごいシーンがあるんですよ
その時から、もう10年後とか、そういう十何年後とかいうくらい脳裏に焼きついてる訳だから

そのクリストファー・ウォーケンは『イヤ、俺がケツの穴に隠して、君のために持って来たんだ
ちゃんと洗ってるから、ちゃんと使えよ』って言う…(笑)年端も行かない子供に…(笑)」
…と話されながら、ホントにクスクス笑っておられましたが(笑)

その子にしてみれば、見知らぬおっさんの体内(笑)にあった時計を
「ちゃんと洗ってるから使えよ」って言われても「ありがとう」とは思えないでしょうし(苦笑)
苛酷な状況を乗り越えて、亡き友人の最期の願いを叶えることが出来たという安堵からか?
「ケツの穴に隠して持って来た」ことまで明かしてしまったのが、ホントに残念です(苦笑)

それはともかく…「あと『イングロリアス・バスターズ』ハイ
『イングロリアス・バスターズ』…まっ、これ、ブラッド・ピットなんですけど、主役…
もう、ブラッド・ピット、もう飛び越えて、何がスゴイかって言うと
クリストフ・ヴァルツって言って、ナチス将校の役を…もう初めてです!
あの…タランティーノの映画で出て来るんですけど
このクリストフ・ヴァルツの…マジ…マジ上手いんですよ

ドイツの、もう有名な役者さんらしいんですけどね、それを連れて来て
冒頭の10分くらいのところに、その…まっ、要するに、そのー、えー、ユダヤ人の牧場のトコに
もう、ナチスの将校がみんな、ワーッと行って…軍隊が行って
…で、実は、そこの家の床下に匿ってるんですよ、ユダヤ人の一家を…で、それを『吐け』と…

でも、その…その葛藤が、超ウマい…ウマいのね、もうサスペンスで…
やっぱり、イイ監督…カメラ、ホント、ウマいんで
…で、そのクリストフ・ヴァルツの冒頭の十何分の緊張感が、もうホントに怖い
もう、よく…カメラもウマいけど『この人、ウマいな!』と…

えー、それで、もう一躍、世界で有名になって
さっきの『Django』も、あのー、この人は奴隷商人の役で出てるんですけど
えー、ホントに、それ以降、あまりにスゴかった…インパクトがスゴかったんで
タランティーノは、ずっとね、えー、使ってるという感じですね、えー、名優です!ハイ」

…と、クリストフ・ヴァルツ氏を絶賛なさってましたが
北野武監督作品でいうところの大杉漣さんみたいな感じでしょうか?

「…で、その…えー『パルプ・フィクション』から…えー、かけましょう
Dick・Dale & His Del-Tones『Miserlou』」を流され
曲が明けると…「ハイ、えー『パルプ・フィクション』から…
えー、これは、えー、カンヌ(国際映画祭)でグランプリ獲りましたからね、ええ…
2本目ですよ?2本目で、もうグランプリ獲った…

えー『Miserlou』という…これ、あの…アメリカで
1962年に大ヒットしたらしいんですけど
これ、単なるサーフ…サーファーミュージックです
誰も知りませんよね、日本人はね、ホントに…ホンットに知りません!
えー、だって、この頃って、ベンチャーズとかさ、そういうのしかない時代ですからね
だから『パイプライン』くらいしか、サーファーミュージックって言ったら、ええ…
これは、もうホントに、ナンか、アメリカでは大流行りしたらしいんですけど…」

…と、さすがに、音楽マニアでいらっしゃる甲斐さんでも
小学生の頃に、アメリカでだけ流行っていた曲のことは、ご存知なかったみたいですが
タランティーノ監督は、お母様とご一緒に、ラジオから流れる曲をお聴きになって育たれたおかげで?
いわゆる「ドンピシャ」な、ご自身の世代以前の旧い曲も、しっかりと胸に刻まれているようで
お母様世代の方々には「懐かしい」曲を多数、作品に採り入れておられますよね?(笑)
コメント
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