反信長勢力の国衆が数多いる丹波…その中心地である園部に到着した光秀
道案内をしてくれた菊丸に「1つ訊ねたい。そなたは、この丹波の国に詳しいようだが
この国で、私の話に耳を傾けてくれそうな、有力な国衆は誰だと思う?」と質問
菊丸が「丹波は難しい国でございます。舟江の小畠永明様なら、あるいは…」と答えると
「やはり、そうか…さすがに詳しいのう、菊丸
判った。かたじけない」と、予め自分でも小畠に見当をつけていたらしく
どうやら例の「信玄メモ」を踏まえての質問だった模様…?
さて、約束通り、伊呂波太夫の仲介で近衛前久と再会を果たし
その鼓の音を聴いた光秀が「イヤ、誠にお見事でございます」と言うと
「この国は退屈なのじゃ。鼓を打つしか術がない
しかし、そなたが参ると聞いて、いささか光明が見えた
信長がいよいよこの丹波に攻め寄せるのじゃな?」と前久
光秀が「戦をするかどうかは、まだ何とも…
その前にお聞きしておきたき儀がございまして…
近衛様は、二条様に追われ、幕府に追われ、一向宗本山・本願寺に助けを求められた
その一向宗が、幕府と信長様と戦に及ぶと、その一味に加わり
その流れで、この丹波に来られた…しかと間違いはございませぬかな?
今後、前久様はどちらの側につかれるおつもりなのか?それをお聞かせ願いたいのです」と訊くと
「そもそも、私は信長のごとき武将が好きなのじゃ
何の因果か、信長が二条と手を組んだゆえ、かかる仕儀と相成った
しかし、すでに幕府は消え、二条も落ち目と聞く。この際、信長につかずして誰につく?
喜んでそなたとこうして会うているのじゃ
私に出来ることなら何でも手伝う所存ぞ」と答えたものの
光秀が「では、まず船井庄の小畠永明様に会わせて頂けませぬか?」と頼むと
「小畠?あれは、さほどの力はないぞ」と首をかしげ
「会って話を聞いてみたいのです。丹波の民が何を望んでいるのか?
幕府への年貢はどのように集められ、争いの元は金か?領地か?
川の氾濫も多い所と聞いております。治水はどうなっているのか?
我らが、それにどう手を差し伸べれば争いが収まるのか?」という光秀の言葉にも
「その志は結構なれど、丹波は都に接した国ゆえ
朝廷や幕府や、それに連なる諸大名らの腐れ縁があり、利害も複雑に絡んでおる
これを収めるには、話などしていては始まらぬ」とネガティブなコメントを返し(汗)
それでも「小畠に会わせて頂きとうございます!」と粘る光秀に
「会わせるが、小畠もこう言うであろう
一に戦、二に戦、話は戦に勝ってからじゃ!と…
この国に1年も住めば、それが判る…まず戦じゃ」と前途多難であることを断言(汗)
その前久の断言通り、丹波の国衆が信長に従うことはなかったみたいで
さすがの光秀も丹波攻略の戦を開始せざるを得ず…(汗)
一方、信長は、足利義昭を追放したあと、幕府に代わり畿内を掌握し始めたとはいえ
まだ各地に反対勢力が残っており、その1つである本願寺の顕如宗主は
「信長は、無体にもこの本願寺の地を明け渡せと言うておる
このようなこと、宗祖聖人のご意志に叶うはずがない!仏法の危機は今この時ぞ!
この戦いに粉骨し、仏敵を平らげるのじゃ!」と一歩も譲らず…
信長は、実に5年の歳月をかけて攻略を続け(汗)
そうこうする内に、朝廷は信長に対し、武士には異例とも言える
「権大納言 右大将」という高い官職を授与するも
信長は、次なる戦の支度をするため、美濃に戻ってしまい
たまりかねた実澄じいさまが、信長のもとを訪れ
「京には京の理がある。それを是非ともお伝え申さねばと…
なぜ京を離れられた?右大将に任じられたあと、任官の挨拶にも見えられぬ
名代として、身共が帝にご挨拶申し上げた次第…これは前代未聞のこと!」と責めると
信長は「武田が美濃に攻め入りまして…
事と次第では、この信長も出陣致す所存でございましたゆえ…」と説明
が…じいさまは「もそっと京にいて頂かねば…
そして、朝廷の仕来たりに従って頂かなくては…
帝を疎かにされては困る!」と官職に見合った務めを果たすよう苦言を呈し
信長も「お申し越しの儀、相わかり申した」と答えたものの
「これより先、京での仕儀万端は、この信忠が相務め申す!家督を譲ることに致しました」と宣言!?
じいさまが「なんと!」と驚くのは当然として、当の信忠もビックリ!…って
明らかに実澄じいさまが、お小言を言っている間に思いついたとしか思えませぬ(笑)
ただ、信長が「これで、よろしゅうごさいましょう?信忠、お主からもご挨拶致せ」と振ると
「以後、お引き立て賜りますよう、信忠、衷心よりお願い申し上げます」
…と、しれっと挨拶する辺り、この息子も食えねぇヤツって感じ(笑)
ともあれ…実澄じいさまが「そもそも信長殿は、いつまで戦をなされるおつもりか?
かの本願寺との戦も、この5年、一向に収まらぬ…お上はそれを案じておられる」と言うと
信長は「帝が?…ならば、お伺い致す
信長が献上致した蘭奢待、毛利に下しおかれたと聞くが何故?
毛利は、裏で本願寺を支えておる、いわば敵方…
そういうお話を聞くにつけ、この頃、帝のお姿が遠ざかって見えまするが…」とチクリ(苦笑)
信長は知る良しもないけど、帝がそれを指示した時
じいさまは、信長と敵対する毛利に!?と心配していたせいか
信長のこの言葉にドキッとしたみたいで「左様なことは!」と全力否定(苦笑)
それはともかく、朝廷の仕事は息子に任せ、武将に専念することになった信長は
京に近い近江の国・安土に城を築き始め、政の中心を移転
天下布武の旗印の下、目指す世の完成までは、あと一歩…
が、本願寺攻めの総大将・原田直政が討ち死にし
戦意を失った織田軍は、天王寺砦から討って出ることも
逃げ出すことも出来ないほどに追い込まれ、籠城を余儀なくされており(汗)
鉄砲を千挺有している1万3千人の軍勢を相手に
「この天王寺だけでは手勢少なく、事を進めるには無理がある
他の砦と示し合わせ、一体となって動くべきかと…」と光秀
松永久秀も「今からでも遅くはない!攻め込むなら一気に攻めた方がいい」とハゲ同
その準備に取りかかったトコへ、甲冑も着けずに信長がやって来て
「何を手間取っておる!」と激おこ(汗)
そして「お主ら、原田の家来どもか?」と声をかけ、2人の武士が前に進み出ると
「原田の家来の中に、一向宗の信者がおると言う…
お前か?お前か?」と言いながら、2人を殴る蹴る(汗)
「本気で攻め落とす気など初めからなかったのであろう!言うてみよ!言えー!言えー!」と詰問
見かねた光秀が「殿!お止め下さい!殿!原田殿に油断があった訳ではありませぬ!
敵が思った以上に手強い、鉄砲の数も多い、侮ってはなりませぬ!」と説明するも
「数ではない!気合いが足りぬのじゃ!
信者ゆえ、弾を込めずに鉄砲を撃つ、そういう輩がおったと聞く!
これで本気と言えるか?」と、殴る蹴るされて倒れている原田の家来たちを踏みつけ(汗)
「何をぐずぐずしておる!今すぐ討って出よ!行け!行け!行け!
佐久間!松永!行け!行かぬか!行け!行け!行け~!」と怒鳴りまくり(汗)
光秀が「皆、疲れておりまする!」と怒鳴り返すと「そうか、ならばワシが行こう!
いくら数があったとて、相手は坊主、坊主の鉄砲など当たらぬ!」と信長
「敵の中には、紀州雑賀の鉄砲衆が数多おり
狙いを外さず撃ちかけて参りまする」という光秀の言葉にも
「必ず勝てる!ワシは負けたことがない!ついて参れ!」と戦場に出て行こうとし
光秀を始め、佐久間や秀吉らが「殿!お止め下さい!」「殿!甲冑をお着け下さい!」
「殿!危のうございます!殿!お待ち下さい!」と止めるのも聞かず…(汗)
鎧兜を着けずに鉄砲を構えた信長は、当然、狙い撃ちにされ、見事に着弾(苦笑)
倒れた信長を見て、光秀が慌てて駆け寄り、自分の身で庇いながら
「鎧も着けずに無理でございます!
殿のお命は殿お一人のものではありませぬ!お考え下さい!」と声をかけると
「見ろ!弾が当たった…皆、なぜついて来ぬ!」…って、こんな上司ヤだ!(笑)
ただ、光秀が「ここは危のうございます。砦に戻り傷の手当てを…さあ!」と連れ戻そうとすると
「これしきの傷…撃たれるぞ!」と光秀のことを心配するような言葉も飛び出し
「ん?」と思って見ていたんだけど
光秀が「殿が撃たれるのなら、私もご一緒致しまする!」と言いながら、伝吾を呼び
伝吾が信長を肩に担ぎ上げ(笑)例の利三が盾になって、砦に戻る間中
「離せ~!離せ~!離せ~!止めろ~!離せ~!」とジタバタ(苦笑)
イヤー、ご家来衆って、ホントに大変ですねぇ…(苦笑)