ボクの奥さん

ボクの奥さんは、甲斐よしひろさんの大ファン。そんな彼女との生活をお話したいと思います。

ああ懐かしの…3

2015-07-16 20:22:22 | 日記
甲斐さんがビルボード・ライブで【噂】を歌われた時に
当時はテレビに出ないと『魔女狩り』に遭った(笑)とおっしゃったそうだけど

ヨーロッパでは『悪魔と契約を交わした者』という噂や密告で逮捕され
拷問によって自白を強要され、火あぶりの刑に処せられたという(汗)

飢饉やペストなどが流行し、社会不安が募って
その原因を超自然的なものに求めたため
『魔女』が格好の標的にされたと言われているらしい

そんな暗い迫害の歴史を持つ『魔女』は
欧米の童話や映画でも黒いフード付きのマントを身にまとい
おおむね『悪役』として登場するのに対して

日本では『魔法使いサリー』や『魔女っ子メグちゃん』など
『魔法が使える少女』が目立ちます(笑)

『甲斐バンドさん(笑)のファン』とおっしゃる小芝風花さんは
実写版『魔女の宅急便』のキキ役を演じられたそうで

『キキは空を飛ぶ以外、本当に普通の女の子なので共感できました』と話されてます

余談ですが…甲斐さんが書かれた【魔女の季節】の歌詞では
男を翻弄する肉食系女子(笑)みたいだけど

同じ『らいむらいと』に収録されている【悪魔に狂って】では
『可愛い悪魔』に『魅せられた憐れな僕』だと…(笑)

甲斐さんって『小悪魔』的な女性には
Mっ気が出て来ちゃうんでしょうか?(笑)

ちなみに、当時の日本では『神』と『悪魔』よりも
『天使』と『悪魔』という対比が受け入れられたようで
色んなミュージシャンの方が歌詞に採り入れておられました(笑)

それはさておき…魔女を主人公にしたアニメだけでなく
今や質も量も世界に類のない発展を遂げた日本の少女漫画は

50年代に『リボンの騎士』の手塚治虫さんや
美少女画の高橋真琴さんなど男性作家を中心に定着し

水野英子さん、西谷祥子さんといった女性作家の進出で広がり
70年代に『大爆発』が起こったんだとか…

ちょうど奥さんは小学生で『ベルサイユのばら』『ポーの一族』『風と木の詩』など
当時人気を博した名作の数々に触れて育ったようだけど

現在の話題作やヒット作のルーツを辿ると
この70年代に行き着くらしく

例えば『のだめ』や『ハチクロ』『ちはやふる』などは
『美意識・芸道もの』に分類され
槙村さとるさんや山岸凉子さんがこの流れを作られたという

その昔、松藤さんが妹さんのコミックで
山岸さんの『アラベスク』を読まれて
『少女漫画に目覚めた(笑)』とおっしゃってたらしい(笑)

甲斐さんは小林よしのりさんを通じて
漫画家の方とよく飲んでおられたそうですが

その飲み会で小林さんに泣かされた(笑)くらもちふさこさんは
紡木たくさんやいくえみ綾さんの表現法に
多大な影響を与えたと言われている方で

『紡木作品』は、くらもちさんを育てた萩尾望都さんや
大島弓子さんの作品の末裔であり
同時に『NANA』の姉貴分と言えると評されてます

70年代から続いている『乙女チック・ラブコメ』は
近年の『君に届け』まで恋愛ドラマの大潮流らしいんだけど

70年に高校1年生でデビューされた田渕由美子さんは、ご自身の作品について…

『ちょっと内気で自信のない女の子が、憧れの男子と恋を実らせる』
…という『恋が実ってハイ終わり』ってパターンの作品ばかりではなく

男女の葛藤や別れを描こうとなさったものの
主人公を学生から大人の女性に変えられると
ご自身の中から自然に湧き出てくるものがなくて
『頭で考えて無理をしないと描けなかった』

『自分の描くものは、自分以上でも自分以下でもない』と痛感されたそうだ

この当時の作品は『自分の幼さを自覚していなかった恥ずかしい作品』であり

その一方で『田渕さんの作品に影響を受けた』という方がおられると
『作家として本当に幸せだと思う』と話されてます

甲斐さんが長い間『らいむらいと』の曲を避けて(笑)おられたのも
きっと同じような気持ちだったんじゃないかと…?

ともあれ、一条ゆかりさんの『有閑倶楽部』から
主人公が『集団』という設定が定着し

その後、湾岸戦争の影響か?『月の子』や『セーラームーン』
そして、メガヒットの『花より男子』の連載当初には
『闘い』の要素が色濃かったそうだ
時代を切り取るのはロックだけでなく、少女漫画も同じなんですね

余談ですが、今回参照させて頂いたコラムの最後に…
忘れてならないのは『リボンの騎士』に始まり

『ベルばら』や『風と木の詩』から吉田秋生の初期作品を経て
『大奥』に至る一連の作品に描かれている

少年・少女と男と女の間にある緊張した性関係は
時代を超えて幻想と物語を供給し続けている…と記されてるんだけど

奥さんによると…『風と木の詩』の流れを汲む小説『翼あるもの』
作者の栗本薫さんは、その特殊な設定について

ひと組の人間の結びつきを
愛もまたその一部に過ぎないような『情熱』の強さを示すために
『最も抵抗のある設定』を探し出す必要があったと書かれてます

時代を超えて書き継がれているのは
緊張した性関係ではなく『人間』なんじゃないかと…
コメント
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