The orthodox civilization is the festival politics of Japan

「安藤真の『世界文明の正統は』」の続き、祭政は人間中心を超え物質文明を越える、これを受け継いでいるのが日本の伝統と文化

杉原千畝の青春 春

2016-07-16 05:38:55 | 世界経済
        
 杉原のロシア語は perfect だったらしい、それが何を意味するかは語学をやった者なら分かるだろう。

 ロシア語の発音の微妙さについては門外漢だが、子音の連続するイギリス語の困難さは知っている、アメリカのインテリ集団が日本に来て、
 「今日のガイドは まあまあだった」
 すると、ほとんどが「まあまあ」以下か、例えば、" class room "は " class loom " に聞こえるらしい。

 ワタクシなんかは、早々に、あきらめてしまった、あきらめたら気が楽になった、だから進歩がない、それでも文学の方に進出、W.H.Hudson の、
 ”I came upon two skeltons of deer with the hornes interlocked ."
 「with 以下がいいなあー」

 だから、カタカナ英語を聞くと、
 「ああ この人はいい人だ」   

 三菱商事の何代か前の会長が、ハーバード大学に留学したのだが、アメリカの友人や教授が驚いた、それは、彼の発音が、
 「ロンドンの一画で使われている宝石のような言葉」
 本人には、全く自覚がない、ただ、父親の仕事でイギリスで幼少期を過ごした、その折、交際していたイギリス人の「品のいい山の手言葉」、それが、身についていたのだ。

 こういうのが、本当の語学学習なんだろう、最近、語学教育について言われるが、このくらいにまで踏み込んでほしい、それこそが、日本の財産になる。

 ところで杉原のロシア語、彼は若者になってから学習したはずだ、ものにしていた、そこにこそ杉原理解の重大なヒントがあった。

古代のギリシャ文化はシュメールのルネッサンスか 下

2016-07-14 05:28:21 | 世界経済
 
 古代ギリシャの、個人に立脚し真実を尊重する姿勢が、ヨーロッパ文明のベースになった、それが、アジアの国々には欠けていたのかもしれない。
         
 ところで、いつも行くサウナに、上半身は逆三角形、筋肉が盛り上がり、彫りの深い顔、
 「アガメムノンのようだ」
 まるで、ギリシャの彫刻、だが、ひとつ、ひとつ足りないものがある、そう、ちっちゃい、ちっちゃいのだ、160ない、155センチぐらい、大急ぎでサウナ室を出て柱のかげで、笑った、笑った、
 「手のㇼ文鳥ってーのが あったけど」
 「手のㇼヘラクレス はっはっはっー」
 「手のㇼヘラ」、すごいなあー、生きていてよかった、
 「ひっひっひつー ひっひっひっー ゲボゲボ ああ くるしいー」
 死ぬかと思った。

 今回の展覧会は、金券ショップで1400円、ちょっぴり安い、だが、7月7日は暑かった、道路は、光りと熱を反射して真っ白、
 「はやく あの木陰に行こう」

 後半の場内には、アフロデテとヘタクレスがいた、ヘタクレスではなく「ヘラクレス」、あのショックから立ち直れていないみたいだ、目の前の像も、そんなに大きくない、黒服の女の係官に聞こうと思ったが止める、90パー返事がないだろう、なにをカン違いしたか、横柄な態度でイヤな思いをしたことがある。

 彼女たちはハケンか、こういった博物館の館員や学芸員、それに館長たち、受験エリートのなれの果てで、アタマで芸術を見ている、自分の鑑賞眼が育っていない、日本をダメにしている勢力の一翼かもしれない。

 ともあれ、ギリシャの文化や神話はギルガメッシュの影響を得ているのではあるまいか、あの圧倒的な文明の民衆版、あれでは毒が強すぎる、そして、古代ギリシャの民主主義は数万人の人口だったから、なんとかうまく行ったんだろうネ。

 だが、無上の一点を目指した古代ギリシャのあこがれとかなしみはどうだろう、シュメールの精神を、見事に歌い上げてくれた、だから、
 「ギリシャは 東洋の永遠の敵である 
  だが またしても こころひかれる」


古代ギリシャの文化はシュメールのルネッサンスか 中

2016-07-12 20:37:30 | 世界経済
              
 ニッポンは未だに「タテ型の人間関係」が生きていて、ボスがえばっているグループがある、このボス、教養も気品もない、そして、よせばいいのにおべんちゃらを言うものがゾロゾロだ、まだ、こんなのが残っている、そこには、明るい会話や自由な空気はない、それどころか、
 「今度の飲み会 出席するんだろうな」
 なかば強制で、タテ型人間関係の再確認であり、これが日本の困った点だろう、そして、ああいう酒はイヤなもんだ、横浜の下町でもこうだから、ニッポンの地方ではどうだろう、今回の参議院議員選挙もこういったパターンの応用と展開があったのかもしれない、なにか新しいものが生まれただろうか。
     
 上野の「古代ギリシャ」展の前半は、あの漁師ともうひとつ、巫女のような女性の頭に、鳥が二羽、
 「なかなか やるな」

 意識は飛ぶ、思考は自由で、時間を越えることができる・・・メソポタミアには、もっとすごいものがあった、カリスマ的な女性が、両手を広げている、その手の先に鳥、足元には首を切断された牡牛、牡牛は男性原理だが、女性の愛情の横顔は、男性原理を切断する、両腕の鳥は、この魔女の力は数百キロも飛ぶことができる、ユングのグレイトマザーだ。

 都会には、こうしたナゾとフックがいたるところに仕掛けられている、それが、こころの弱い人々を引きずり回すことがある、それにあやつられて数十年が過ぎてしまうケースもある。

 また、親から子へ、子から孫へと引き継がれてしまう、世の中には、なんとも嫌味(いやみ)なヒトがいるが、あれは、その成果なのかもしれない。

 後半には、精緻に描かれたツボがあった、ずいぶん抑えた筆致だ、あのデモニッシュなシュメールと比べると、
 「なんて おだやかなんだろう」

 もっと荒々しいかと思っていた、だが、これが、ギリシャの成功の秘密かもしれない。

古代のギリシャ文化はシュメールのルネッサンスか 上

2016-07-11 05:29:40 | 世界経済
       
 上野で「古代ギリシャ」展、かなりのモノが来ている、よくぞ出してくれたものだ。

 会場の前半では2つの収穫があった、ひとつは漁師のフレスコ画、これは紀元前17世紀、このくらいになると、古代も近代もない、というより人類は進歩したんだろうか。    

 これっ、モダーンである、たんなる写実ではない、シュールなところもある、明るく溌剌(はつらつ)としていて、そう時間や空間から自由だ、この作者と彼をとりまく人間集団の空気が伝わって来る、
 「あーら 今度のよく描けているわね」
 「まあーまあーだろ ほれなおしたかい」
 「ふん 絵の才能と人格はベツなのね」
 「うっうっ 言ったな」
 「うっうって そんなところで うん〇なんか するんじゃあないわよ」
 そんな楽しい会話が、聞こえてくるようだ、なに、聞こえないって・・・

 もっとも当時のポリスは数万人ほど、だが、あのプラトンの哲人政治、うまくいかなかったようだ、だから、政治がいかにむずかしいかが分かる、個人を解放し、自由を与え、権利を保障し、平等の社会にするとタイヘンにややこしくなる、
 「あなたとわたしは 同じね」

 大衆の気まぐれやルサンチマンが、社会を動かしてしまうことがある、この制度、アメリカの戦略か、太平洋の島々で死闘を繰り広げたアメリカ、なんとか日本人を弱くしようとしたのではあるまいか、それには、
 1、意識を変える   
 2、反対勢力をおだてる    

 1の決め手は、やはり、学校教育だろう、今、街に出れば、退職した団塊の男たちがフラフラしている、貫録や威厳がない、教養も無さそうだ、〇✕式の教育では、精神の発達は不可能だったのかもしれない。

 原宿の外人観光客、一杯のコーヒーで一時間も、会話を楽しんでいる。

 それが、ダンカイの連中には身についていない、なんとさびしいことか。

「御柱祭」と裂けた鹿の耳 終

2016-07-08 05:43:39 | 世界経済
      
 失われたユダヤの10支族が諏訪に来ていたとすると、どんなルートがあるのか、アブラハムとイサクのエピソードに似た神事が大社の祭礼に受け継がれていた。

 国立図書館の分室で江戸時代の信濃の資料を調査したことがあるが、その中に当時のスケッチ、今とはまるで違う、神韻飄々(しんいんひょうひょう)の山河、まるで別世界・別次元、そう旧約聖書の世界のようなのだ。

 普通の日に、下社を訪れたことがある、巨木の陰から消えてしまった・消されてしまった少年神があらわれるような気配がした、
 「こちらが 本当なのかもしれない」
 日本の正統は伊勢神宮ではなく、出雲から諏訪への伝達、かろうじてこの国の真実の情報が伝えられたのではあるまいか。

 もし、失われた支族が来ていたとすると、
 1、出雲経由    
 2、ツングース民族経由  
 3、津軽ルート    
 4、その他       

 出雲大社の社殿は、古代には百数十メートルの高さか、これは、あの大洪水の記憶を想起させる、そして、この政権は、大和王朝以前であり、半島とも頻繁に交流している、かなりの情報の伝達があったのかもしれない、だが、いかんせん、     
 「資料がない」     

 それは、自然に消滅したのか、消滅させられたのか、それでも、鋭い直観のいくつかがあった、あのE.ケンペルの日本人の一部は、
 「バビロニアから来た」

 だから、何かがあったんだろう、これは、日本人と言われる人間集団の財産かもしれない。



「御柱祭」と裂けた鹿の耳 4

2016-07-06 04:33:37 | 世界経済
       
 出雲のタケミナカタによって水田稲作農業が持ちこまれたというのは、この地域の開発には出雲グループの投資と技術の導入があったということだろう。

 それが、諏訪の縄文社会の上に乗っかった、その底部には、さまざまの要素があり、
 1、オオハフリ    
 2、「スワ」という地名  
 3、「ミシャクジ信仰」の継続    

 テレビでは黒曜石(こくようせき)についてかなりの時間を割いていた、矢や槍の先端につける鋭利な黒曜石が多量に・何トンもの単位で採掘されており、列島の各地で発見されていることから、諏訪の人々は、かなりの財を蓄えていたことが推察されるという、
 1には現人神の伝統があった,
 2は「スワ」はツングース語で解釈できる  
 3は今でも祭られている      

 戦前、西村真次博士は「ツングース民族南下説」を提唱、彼らは東北地方の各地に定住したというのだ、地名のなかにはツングース語で解明されるものがあるようだ、そして、青森美人や秋田美人は、これによる、東日本特に東北地方が縄文系だというのでは、東北の人々の色の白さの説明がつかない、縄文人はアイヌ人に似ているから、ああではない。

 ツングースは新モンゴロイドで、長身で色白、あの「清朝」を建てた。

 それにしても「裂けた鹿の耳」のエピソード・「少年犠牲」の儀式・「モリヤ」という地名の不思議、どこかにヒントがないものか。

「御柱祭」と裂けた鹿の耳 3

2016-07-05 05:43:32 | 世界経済
              
 バングラデシュ人質テロ事件では7人の日本人が犠牲になった、親日国だけにいたましい・・・この事件は、日曜日の参院選にどう影響するか、そろそろ、国際政治の現実に向き合い、準備だけはして置くべきかもしれない。
 
 さて、現実離れをしたテーマを追求しようか、何回か前の御柱祭、なにもかも高かった、7年ぶりの荒稼ぎ、これだから田舎者にはかなわない、ただひとつ、いつもと同じ値段、なんだと思いますか、
 「マクドナルド」
 だから、長い列ができていた、その頃は、こういったものは食べなかった、今は、時々、コーヒーが100円から、コンビニのオニギリは、着色料に防腐剤・保存剤で何週間経っても腐らなかったが、ここのモノはどうなんだろう。

 旅館も高かった、女主人が、
 「もー 次の祭りは見られそうもないからね」
 それで高い価格か、業(ごう)の深そうな横顔だ、ドストエフスキーの金貸しババアもハダシで逃げていきそうなくらいキャラが濃い、
 「次の祭りぐらい ダイジョーブなんじゃあないの」
 「・・・」
 それどころか、あと4回、30年は生きられそうだがね。

 夕食が貧弱、声が飛ぶ、
 「特別料理 たのむかい」

 値段を見てビックリ、本が何冊買えるだろう、
 「ううん これでいいよ」
 「ふうん」
 「いま 食欲がないんだ」

 なあに、そうじゃあないんだがね、地方の郷土史家の出している本は高い、それでも買わないと後で後悔しそうだ、しかし、参考にならないことが多い、ひとりよがりの思いこみが強いからだ、
 「やはり 都会だな」
 都会で揉まれてこそ、いいものができる、それでも九州の対馬で買ったものの中に、
 「対馬は美しいが さびしい」
 白砂青松の海岸は絵葉書のようだが、なんとも言えないさびしさ、さびしいとアタマが動かなくなる、モノを考えられなくなる、小さな発見。

 信州の御柱祭、みすぼらしい夕食、壁を見るとあの王さんの写真(プロ野球)、その前のテーブルには何十品ものゴチソウ、
 「有名人には サービスかい」

 有名人にはなりたいと思わないが、
 「ああー ハラが減った」


「御柱祭」と裂けた鹿の耳 2

2016-07-02 11:40:21 | 世界経済
        
 諏訪大社の祭礼のひとつに「御頭祭(おんとうさい)」がある、今は鹿の頭部の剥製を用いているのだが、かつては生首を使用、しかも75頭。その光景は、
 「身の毛もよだちて おそろし」

 この75頭の中に、必ず、
 「耳の裂けたものあり」

 しかもこの神社の祭礼には、子供を犠牲にささげる儀式があった、だから、あのアブラハムのエピソードを連想させる、神の厳命によって、アブラハムは我が子・イサクを奉げなければならない、イサクが言う、
 「イケニエの子羊がいません」
 「・・・」
 アブラハムの沈黙は深い。

 ユダヤの民を救うためには唯一の神・ヤハウェーと契約しなければならない、残酷な神は、残忍な命令を発したのだ、イサクを縛り、我が子・イサクのやわらかな首に、刃を当てる、その手を天使がおさえる、
 「契約は 成立した」
 「ここから見える限りの土地は ユダヤの人々と彼らの子孫に与えることを約束する」
 これが、パレスチナ紛争の遠因か、困った神さまだ。

 この時、アブラハムは木の枝に絡まったヤギを奉げたのだが、そのヤギの耳が裂けていた、そして、諏訪の御頭祭の75頭の鹿の首の中にも「裂けた耳」、聖書の舞台はモリヤ、諏訪もモリヤ、奇妙な一致であろうか。

「御柱祭」と裂けた鹿の耳 1

2016-07-02 11:24:08 | 世界経済

 列島の中央部の諏訪の地では、             
 「御柱(おんばしら)に乘ることは オリンピックで金メダルを獲ることよりも名誉であり 孫子(まごこ)の代まで語り継がれる」

 テレビで御柱祭をやっていた、よく撮れている、もうちょっと掘り下げても良かった、それでも、これまで分からなかったことを明確に解説、ずいぶん研究が進んでいる、列島に水田稲作農業がやって来たのは紀元前1000年頃としていた、これが最近の成果らしい、私の頃は、紀元前400年頃・縄文の晩期だった。

 たちまち九州から中国・近畿地方に広がり、さらに北上するのだが、列島の中央部でストップ、ここで、はねかえされる、強力な文化圏があったのだ、それが諏訪地方の巨木信仰、だから水田稲作社会は諏訪を迂回し、列島の北端・津軽に飛び、そこから南下したというのだ。

 かなりの歳月が経過し、高天原の神〈天皇フループ)が出雲の建御名方の神と力比べをし、これに敗けたタケミナカタが諏訪にやって来て水田稲作農耕を教えた、教えるというより強制か、これに反対したのが地元の神・モレヤ、やがてモレヤは妥協し、タケミナカタをサポートするようになる。

 今でもモレヤの子孫・守矢家が継続しており「ミシャクジ信仰」を守っているという内容、なかなかコンパクトにまとまっていた、水田稲作の発展とタケミナカタの介在、このふたつは、その通りか。

EU離脱と歴史の転換 終

2016-07-01 06:36:56 | 世界経済
        
 残留派の中には、残留すると思ったので投票に行かなかった、だから、
 「もう一回 投票をしよう」
 300万人が請願している、だが、決定は決定だ、
 "It is no use crying over spilit milk .” 
 「覆水(ふくすい)は 盆に返らず」

 元にはもどらない、不満と問題があったのは確かだ、それは、今のEUの何カ国も同じらしい。

 イギリス経済にとってEUに留まっていたほうがいいに決まっている、これからどうなるか、しばらくは、「不安と混乱」の時代が続くだろう。