ヨーロッパの中世にあっては、
「神が すべて」
病気・不幸・災害・戦争・・・すべてが神の試み、神の思し召し、これを通して信仰を貫くことで神の国に入れる・・・
今回のコロナも、中世なら、そのように解釈されたんだろう。
中世の終わり、教会の儀式の最中に地震が起こり、多くの信者が死んでしまった、
「これは ひどい」
「なぜ こんなことをなさるのか」
「ひょっとして 神は いないのかも・・・」
そこで、ニコラス・クザーヌス、
「神は この世界・この宇宙を作った」
「しかし 造った瞬間に後退したのだ」
「それは 時計職人と時計の関係に似ている」
「時計は 造られた瞬間から 時計独自の法則で動き始める」
「だから われわれが 時計のコトを知りたければ 職人を知る必要はない」
「時計の法則を知ればいい 宇宙の法則を知ればいい」
彼は、世界・宇宙を神から引きはがした、ここに、
「近代が 出発した」
権力と権威が人間の側になった、のだ。