ラフカデオ・ハーン( Lafcadio Hearn 1850-1904 小泉八雲 ) はいい仕事をしてくれた。
両親を亡くした幼い兄弟を、冷血な大家が追い出してしまった、残されたモノはちいさなフトン一枚、冬の夜、戸外で夜を過ごす、
あにさん さむかろ
おまえも さむかろ・・・
寒い夜でした
あにさん さむかろ
おまえも さむかろ
やがて、かみさまは、
「真っ白なフトンを かけてくれました」
ところが、このフトンは、
「あにさん さむかろ
おまえも さむかろ」
ささやきつづけたのです。
ハーンの作品は英訳され世界中に広まる、だからキリスト教の神に痛めつけられた小さな神々がよみがえる、
「ああ 東海礼儀の国 われらの先祖の一派が たしかに渡っていたのだ」
ハーンは、この言い伝えに Celtのこころを見出したのかもしれない、明治の欧米化の風潮の中に、
「万物が交信する あの黄金の世界を記録したかったのです」