どこ吹く風

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印象

2005年08月19日 11時19分51秒 | 旅-スイス
人・人間
 スイスの国名は、Confederatio Helvetica 「ヘルヴェチア連邦」と言う、と解説書にある。へ~っという感じだ、初めて知った。
九州ほどの広さに720万人の人口だそうだ。
人が少ない、希薄という印象はあった。その希薄というのは目にする人々の数が少ないというより、自分との接触度が薄いという意味も含んでいる。

 山への人出は多いが人間臭さが無い、人間を感じさせないほど山の風景に溶け込んでいるのだろう、と考えてもおかしくない。しかし、しかし・・だ。
初めてのヨーロッパなので考え違いがあるかも知れないが、人ごみの中でも人を感じさせないのは自分と大勢の人との間に非常に大きな空間があるように感じる。

 アジアでは何処でも人ひとヒトで、空気もネットリして目が合う人たちと自分は何か関係があるのじゃないかとの錯覚を覚える。何かしらヒトとの関わりが出てくる雰囲気が漂う。それほど経験が多いわけではないが、アジアとの差が感じられる。

 スイスでは隣に坐っているオバチャンがスイス人なのか外国人なのか判別できない。この時期、この時間に旅を楽しんでいるのは我々と同じく外国人かもしれない。このような意識も作用しているのか。



 スイスは旗が似合う国だ。野山をバックにしてへんぽんとはためく赤地に白十字の国旗。集落でも国旗を立てている家が多い。車窓からの風景だが集落の半分の家庭に旗が立っている地域もあった。何かのお祭りだったのか、それにしては国旗を立てている家が偏っている。

 山の一軒家、片田舎のポツンと建つ家にも立っている。その風景がまた絵になる。石屋根の家の庭先の旗、緑の野山の赤い旗は風情があり美しい風景だった。
そこで国旗を立てている家が多いですね、聞いてみたら、スイスでは飲食を提供する場にはおおかた国旗が立っているとのこと。
これで納得がいった。

ハイキングコース脇の民家に上っている国旗は喉を潤し腹を満たす場所だそうだ。それを国旗に象徴させるということは、国は国民を飢えから守るということを現しているのだろうか。

この項で暫らくスイスから離れよう。
昨日スイス鉄道の旅のVTRを図書館から借りて見た。ミラノからサンモリッツ、アンデルマット、チェルマット、ゴルナーグラード、そしてモンブランまでの沿線を紹介していた。チェルマットまでは見覚えのある風景だった。
今は廃線になりボランティアが運行しているというフルカ峠はぜひ通ってみたい。また越えてみたいところだ。

 妻が旅行の話をしたら、スイスだけに11泊したの!勿体無いという雰囲気だったそうだ。それも殆んど山岳地帯だけ。まあスイスのある面だけを見たということです。
また歩ける日を夢見ることにしよう。

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