この国の人々は手をこまぬいて、この国を危険な「普通の戦争が出来る国」に造り変えようという自公維系安倍晋三軍団の、自ら墓穴を掘る愚かな自爆を只管待っているというのだろうか。それとも、かつてこの国が経験したあの敗戦と言う、同じ過ちを繰り返す歴史的愚行の馬鹿げた実験を敢えて試みようというのか。
軍隊を持てば所謂敵対する他国の明らかな標的となる。現行ミサイル戦略上の現実は、米軍基地や、やがて戦争ができることになる自衛隊を持つ地域に、確実に着弾すべく攻撃を仕掛ける敵の与えるきっかけを待っている。それが最も具体性を帯びているのが在沖米軍を抱える沖縄島に他ならない。これを知っている日本の国家政府は沖縄を犠牲に供することで、おのれらの延命を画策している、というしかない。但し、問題はそこにない。北朝鮮も中国もある種のテロ軍団を除けばそっちから全面戦争を仕掛ける筋合いにないし、起こるとしてもほぼ小競り合いに近い局地戦だと言える。そしてこの局地戦の被害こそ先島、八重山乃至沖縄島を軍事要塞化した結果として、取り返しのつかない最大の悲劇である沖縄戦再現というシナリオを用意しているということだ。与那国、宮古、石垣などは忽ち火の海と化し、初めてそこで自衛隊配備の愚行に気づかされる。
あのスキャンダラスな森友も加計もすべて安倍一族真っ黒と出ているのに、安倍晋三も菅もあるいは政権与党連中は厚顔無恥にも一向に顔色一つ変えず、マイナンバー、特定秘密保護法、集団的自衛権容認、共謀罪と、軍国への道をひた走りに走っているとしか見えない状況だ。驚くべきは、明らかな不正が白昼堂々とまかり通ってさえ、この国は何食わぬ顔で平然と日常生活を繰り返しているってこと。メデア・マスコミ・ジャーナリズムは公憤に突き動かされることもなく、当然に激しく非難、批判すべき事態を卑怯にもむしろ看過しているし、大体が政権寄り、御用新聞・御用放送と化し、政府発表を無批判に垂れ流している。おかげで国民は、ネトウヨたちのガセネタ、デマ、曲解を鵜呑みにして、どうせ何しても一向変わらない政治と高をくくって、決して韓国のような現役政治家弾劾の一挙に出でることもない。むしろまるで思考停止したかのように安倍応援団並に奇妙な高支持率を献上している(加計問題ではこれが急落したのだが)
沖縄では、あの広大な海域での積木のような辺野古軍港建設を目の当たりにしながら絶対阻止の旗印も色あせて知事は一向に承認撤回に踏み切らない。漸く岩礁破砕違法行為を目の当たりにして工事停止の訴訟を起こした程度だ(果たして効果があるのか?)。いずれにしろ安倍一族の沖縄加虐の許しがたい蛮行は一向に退く様子も見えない。国連勧告などどこ吹く風、ならず者国家は肩で風切ってにやけた面貌を臆面もなく晒している。沖縄戦の悲惨な現場でのこの国家犯罪は向後凄まじい歴史的断罪を免れまいが、それでも市民の間断ない闘いは苦痛を伴いながら非暴力に続けられている。神も仏もない。ただ人事のみがおのれの窮状を打開する。(つづく)