沖縄を考える

ブログを使用しての種々の論考

詩340

2011年07月21日 10時57分59秒 | 政治論
 マンハッタン計画においてロベルトオッペンハイマーを中心とするアメリカカナダの主に亡命ユダヤ系の科学者や米国内の優秀な学生まで動員して、ナチスドイツの原爆開発の機先を制すべく研究開発製造実験と突き進んだアメリカはついに人類史上最初の無差別な非人道的原爆炸裂を広島長崎で実行した。彼らがクリスチャンであることを我々は決して本質的に認めないだろう。彼らの祈りが悪魔の祈りだということを公言しなければならない。ここから戦後の欺瞞に満ちたアメリカ覇権国家の貪欲にして野心的な世界制覇軍事転回が始まる。オッペンハイマーが戦後どのように凋落していくか我々の知ったことじゃないし科学者の無邪気な政治的鈍感を責め立ててもしかたがない。「原子力平和利用」とは実にふるった皮肉な言い回しではないか。まさに原爆を人類の頭上に爆裂させた大いなる罪悪感が野蛮にむき出しの傲慢さを伴って人民の頬に打ち付けられよう。「平和利用」の立て看板の脇で彼らは各地でゆくりなく着実に、惜しげもなく莫大な費用を投入して核実験を繰り返した。その最大の被害者南洋島嶼の無力な人々や被爆死した久保山愛吉氏などまた周辺近在島嶼のとりわけ沖縄住民が目に見えない放射能汚染を甘受している実情に鑑みる時我々は世界の核使用者たちの有罪を声高に叫ばねばならないと思うであろう。彼らは間違いなく人類史上最も愚劣極まりない自己崩壊手段を手に入れてしまったし徐々に破滅へと向かっている兆候はすでに今「フクシマ」原発事故からも明瞭に見て取れる。誰も喜ばず誰も望みもしない経過と結果が見えている「原子力」は図らずも自然の力そのものによってその手に負えない影響力を証明した。ここから人民は何を学ぶのか。それでも地域振興と経済活性「空元気」がのどから手が出るほど欲しいというのか。沖縄に対してこの国が持っている邪推、「沖縄は基地に反対しているが振興策で潤ってるじゃないか」という見え透いた低劣な勘繰りを否定しても始まらないが残念ながら命と引き換えの現状を目の当たりにしない限り言われ続けるので、今原発事故のごとく何事かが起こらないと悟らない愚を嗤うのもいささか気が引ける。(中断)