沖縄を考える

ブログを使用しての種々の論考

詩186

2010年09月17日 23時13分52秒 | 政治論
 代表選は沖縄票は小沢一色で、本土と乖離する内容だった。これを普天間問題への関心度から評価すると日米再協議を掲げた小沢への期待票が明瞭に本土と沖縄では相違する結果として受け取られるのだが、実はこの明瞭な相違こそ明らかに倫理上の文民統制が本土において欠落している実態を浮き彫りにしているし、この状況は戦後65年間全く変化しなかったこの国の戦後史の不健全な症状として絶えず沖縄県民が眼にしてきたのだった。それは安保問題を不変の国家優先事項として国民レベルの検証討議を一切してこなかったこの国の在り方自体に根がある。しかし住民闘争を惹起した沖縄においては安保はすでに国家の専権事項ではない。そのことを鳩山政権が浮き彫りにしたにもかかわらず、奇妙な不透明な胴体着陸後、国民レベルの問題としての普天間及び安保がまたしても本土と沖縄の意識の乖離として再現されたとき、地元は絶望感を濃くしこの国の情けない実態に空しく憤り相変わらない差別的不平等を実感せざるを得ないのだ。尤も彼もまた沖縄について何も知らない時代には基地問題が対岸の火事だったことは認めざるを得ない。というより基地被害という現実すら伝わってこなかったのだった。3ヶ月間何もしなかった菅を代表に選ぶのは結局彼が未知数だからだ。小沢が切られるのは彼が汚れたイメージでみられるからだ。所詮この代表選には実質的に評価されるものは一切ない。先行き検討もつかない新内閣を国民は大きな不安と共に眺めているが、沖縄に関しては最小不幸の一例にしないでくれと祈らずにいない。

詩185

2010年09月17日 11時40分34秒 | 政治論
 アメリカは自民政権時代に可能だった政府間協議の強行を民意に関係なくこの民主政権に期待しているらしいが、逆に民意がその強行を食い止める働きをしている現状では、民主党がいかにぶれようが客観的視点から合意案の実行は不可能だという解答がすでに出ているのだから、どうやらオバマ始めアメリカの政治家は極東特に日本の普天間には関心がないらしいが、そろそろはっきりした決断をしめさないと安保そのものに有効性を期し得ない事態が来るやも知れず、菅政権はこの点を踏まえて、11月の知事選以降日本の特に辺野古の実現不能性にはっきり政府公式認識を示すこと、ここからオバマとの首脳会談に臨むこと、そして自民政権時代の沖縄施策との相違を特に民意に関しこれを第一に据える方針との相違を鮮明にし、そのうえで日米協議の仕切りなおしを提示すべきだ。現状植民状態の沖縄に関しハーグ陸戦条約違反の事実を明確に訴え、その改善に日米双方が協力して当たること、第一には日米地位協定の完全見直し、経済的自律性を喪失した今の沖縄の実態を徹底的に検証し、基地公害というべき沖縄負担を最終的には完全除去すべく米軍再編の手直しを要求するところまで踏み込むこと。まあできるわけがないが心しろ。