沖縄を考える

ブログを使用しての種々の論考

詩132 本土の日本人よ 

2010年07月21日 16時25分59秒 | 政治論
 沖縄移住者にとって「学べば学ぶほど」沖縄は異常な社会である。米軍基地の75%を押し付けられている事実は勿論だが、先次大戦で「本土決戦の時間稼ぎ」として軍民一体となって対処させられ一家全滅や集団自決を余儀なくされ、県土の大半を焦土とされ、戦後復興の初めにはアメリカの統治下におかれた。その歴史を眺めると沖縄の悲哀が見えるのだが、感じられる異常さは今なお戦争の傷跡が残りかつ半ば生き生きと脈づいておりしかも県土には生々しい戦争に係わる証言の数々が日常的にありふれている光景にある。もしこれが異常なのでなくむしろ戦争の話が全く出てこない本土の光景こそ異常だとしたら。戦後の日本本土はあの大日本帝国の先頭を切った優等生たちと同様に過去を一辺倒の評価で片付け復興回復繁栄のみを闇雲に追及してきたのだとしたら、今この国はやっぱり誤った戦後を経過して現今誤った為政者の選択により、取り返しのつかない現代史を準備しているのではないかと危惧する。あの戦争がアメリカ誘導包囲網に引っかかった日本の必然な自衛的反攻だとしても、そこにいたった大日本帝国の爬行的近代化は文民統制で軌道修正すべき重大案件だったことにはかわりがない。それができなかったことはあらゆるこの国の政治家並び政治を志す者が徹底的にその原因を検証し解決しなければならない重大問題にちがいない。今一人の移住者は沖縄の異常さが実は本土ないし日本全体の異常さだということに気づかずにはいない。沖縄差別はここにきてまず第一に感じた異常事態だった。そして沖縄で起こっている事は本来日本が日本人がまず第一に負わなければならない過去の負の遺産であり、その意味でも日本人は現況の閉塞状況を沖縄問題を通して考究するのが最も効果的と感じる。

詩131 本土の日本人よ 

2010年07月21日 00時47分48秒 | 政治論
 北朝鮮が核兵器を保持し中国が太平洋を窺っている、まあ女子供がそれだけ聞けば「あらこわい」となり沖縄はここで一番好位置にありアメリカがこの脅威から日本を守っている、といえば「しっかりお願いします」というわな。沖縄から海兵隊が出て行きますなんて言ったなら「どうか出て行かないでください、沖縄のかたどうか我慢しておいてやってください」というだろうて。しかしこれは本土の女子供に限られる。65年の間ずっとアメリカの軍隊に占領され爆音騒音墜落の危険流れ弾米兵の治外法権内の犯罪(ひき逃げ、強姦傷害殺人、窃盗など検挙されもしない数多の犯罪)公害垂れ流しの状況を殆ど集中的に沖縄が負ってきたことをまず何よりも慨嘆してみるがいい。おまえさんがたのそのぼけきった平和は長らくのほほんとなんの心配もなく続けられてきたかもしれないが、一方には沖縄の過大な負担をなんの痛みも感じないでいた日本という情けない国が人がいたことを思い出すがいい。そう、あんただ。あんたが無神経に無情にこの現状を無視してきたのだ。見て見ない振りをしてきたのだ。シカトしてきたのだ。この沖縄の過大な不当な負担と待遇は第2次大戦、沖縄戦といわれる日本唯一の、住民を巻き込んだ地上戦から始まる。皇民化教育で洗脳した結果護国の鬼と化した県民は本土決戦のための時間稼ぎでしかないこの戦闘に旧日本軍共々玉砕覚悟で撃ちあたったがアメリカの物量には到底及ばず「鉄の暴風」ともいう間断ない艦砲射撃や空襲に曝され無残に女子供老人が殺された。このアメリカの無差別攻撃は人道的にも許しがたい戦争犯罪でありその点だけでも許容の限界を超えているが、しかしまた友軍と沖縄県民が呼んだはずの旧日本軍までもが中国大陸で中国人に対してした蛮行を沖縄の人々にもしたのである。信じがたい事だが一部の良心的な兵隊は別としてとりわけ上級クラスの軍人では沖縄差別が当然のように実行された。その醜悪な民族差別は今も本土の人間に連綿と受け継がれている。そう、おまえさんだ、おまえさんが沖縄差別を黙認しているのである。通常ならばこの75%基地負担の現状に鑑み、よろしく対処するはずの日本政府がみずからあらゆる可能性を放棄してアメリカのいうなりに今度も辺野古に移設すべく机上の空論をぶち上げているのさ。沖縄県民はこの児戯に等しい茶番劇をあきれ返ってみているわけさ