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新しいことを見つけるって楽しい!

先に教えてもわからない。

2012年02月01日 | 仕事・研究
卒論を無事提出し、わたしも肩の荷が下りましたが、最後の二日間くらい、ようやくまともなディスカッションができたことで最後の最後でちょっと安堵しました。本当はこういう会話を2か月前にはしたかった。でも、できませんでした。今年は学生が読んだ参考文献もやたらと少ないですし、足りないことだらけです。でも、実はここまで至らず、もっと以前の状態で終わりを迎えるのではないか、と危惧していたので、やっとここまできたなと、感慨深く思います。ただ、もうこれで終わりなので、やっぱり「あともう少し早ければな~」と思うのは確か。とにかくここまでこれただけでもひとつ安堵ではあるのですが。

ずっと先もって言ってきました。やることの意味を考えないで実験していたらあとで収集がつかなくなるよ。文献は日々読んで積み上げていかないと最後に困るよ。11月には卒論を書き始めた方がいいよ。緒論を書くときは「免疫とは」から始めたら終わらなくなるよ。でもいずれも実際にあの子たちがそのとおりだと実感したのは最後の一週間ではなかったかと思います。

いくら先んじて教えてもわからない。
「自分で」やり始めないと。
言われたまま作業をこなして日々過ごしていたときには全く理解されなかったことが、卒論を「書く」ことでやっと整理され理解されたと思います。

毎年この時期は学生の一番の成長を見るときで、私にとっても苦労とともに喜びの時でもあるのですが、今年も(程度の差はあるにしても)苦労の甲斐があったと思います。卒論で書いた内容が卒業後社会でそのまま役に立つわけではない。でも徹底的にものを考え抜く、そしてそれを文章にするという過程を経て、数か月前とは全然違う成長をとげて社会へ出ていくのが、卒論というものではないかと思います。とくにうちの大学のように、ほとんどの学生が学部で卒業していく大学では、卒論は非常に大事、ということを改めて思わされました。
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