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「言葉」による人と人とのつながり

2009年09月30日 | レビュー
伝わる・揺さぶる!文章を書く」 山田ズーニー

今はさまざまな情報がブログから入るようになり、私もブックマークしているページがいくつかあります。しかし、本当に私自身の生活スタイルや仕事に生かせるというページは実はそう多くありません。その中で、私が常に見ているページに「研究留学ネット」があります。このサイトのことは以前も紹介しています。最初はアメリカにいましたから、掲示板が役に立っていました。今は、ここで紹介される書籍が大変参考になっています。たぶん管理人の方の方向性が私と似ているのでしょう。そこで最近紹介されていた本に、「研究者の仕事術」というのがありました。私も読んでみましたが、確かに、「なるほど」と思わされる本ではあるのですが、やはり視点が男性のもので、こればかりはいかんともしがたいというか、仕事だけに集中できる人と同じようには考えられないなあ、というのが私の感想でした。しかし巻末に紹介されていたこの本、「伝わる・揺さぶる!文章を書く」は、ぜひ読んでみたいと思い、さっそくアマゾンに注文しました(今、アマゾンは本の値段にかかわらず送料無料なので、気軽に一冊でも注文できるんです。)

さて前置きが長くなりましたが、この本を読んだ感想です。

この本は、文章を書く「目的」というものに気付かせてくれます。文章を書くためのいわゆるハウツー本ではありませんので、そういう目的で購入されるとがっかりするかもしれません(実際、アマゾンの評価をみるとそういう感想を付けている人もおられます。)。文章を書くというのは、自分を表現する手立てです。そのことによって、自分を伝える。しかし自分を伝えるだけでは不十分です。なぜなら、文章を書くときにはそれを読む「相手」が存在するからです。当たり前のことのようですが、文章を書く目的、それを書いたことで到達するゴールを意識して書こう、という提案がなされているのです。これはとても重要なことです。思考力・表現力の鍛錬によって人はより自由になり、人との関わりが深まる。そして自分の生き方も深まる。そういう示唆があると思いました。

私がこのブログを始めたのは、学生のみなさんのためでした。
講義やゼミでは伝えきれない「いかに生きるか」という命題、そのことについて書いていきたいと思ったのです。若い学生の皆さんには将来に大きな可能性がありますが、しかし可能性があるというのは実際にはまだ何も持っていないのと同じことです。喜んで楽しんで充実して生きていくために、日々をどうやって過ごしていくか、そういうことのヒントになればいいなあと思って書いてきました。だから仕事や勉強のことだけではなくて、日々の暮らしにかかわる些細なことも書いています。人間は女性も男性も日々の暮らし、仕事、世の中のこと、さまざまに関わって生きていくのが「豊かな」生き方だと思います。その参考に、ぜひこの本も手に取ってみてください。

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