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獣医学会は盛会にて

2011年09月21日 | 仕事・研究
昨日は学会の懇親会に参加しました。
母校の開催ということで、今回の学会では先生方や諸先輩方に大勢会えると思っていましたが、主催者ということで会場ではみなさん忙しすぎて話す暇もなし。懇親会でようやくご挨拶することができました。

しかし先生方がみな覚えていてくださってるのには本当に驚きです。
卒業後一度もお目にかかってなかった先生もいらっしゃったのですが、別の研究室の先生から同級生は誰?どの学年?と聞かれ、次々に学生の名前をあげていかれて、私の方が「ああ、それです、その人たちとわたし同級です!」という始末。わたしのところは卒業生がまだ3回分だから、研究室の学生の名前は全部もちろん言えるけれど、これあと20年続いても順番きっちりあげられるかというと、自信ないなあ。それに、ほかの研究室を卒業した学生たちを20年後に覚えてるかというとこれまた自信なし(教員失格?)。特に女性は結婚して苗字変わりますしね。

さて今日私は仙台に帰る予定で、これからホテルを出るところです。午後の飛行機を予約しています。が、この台風。「条件付きの飛行」が予定されていて、仙台には着陸できない可能性があるようです。一応明日は会議等も入れていないし、一日遅れてもなんとかなりますけど、朝からずっとニュースにくぎづけで、不安。

ところで今回の学会でアレルギーのセッションに出ましたが、そこでこの間からあれこれ疑問に思っていたことの一部が解決され、大変ためになりました。以下ちょっと専門的な話。

寄生虫(線虫)感染で起こってくる2型免疫応答に関し、最近ナチュラルヘルパー細胞(NH)の関与が報告されています。この話は先日の免疫サマースクールでも慶應大学のグループとずいぶんディスカッションさせていただきましたが、NHからTh2への流れがあるのかないのかという点が不明です。虫の排除には感染後8日目以降のIL-4,IL-13の上昇が必須で、この作用で消化管平滑筋の蠕動運動が増大し、虫は物理的に排除されます。もちろんこれだけではなく、IL-5→好酸球からの攻撃もあり、粘液の大増産もあって排除が成立するわけですが、これらの反応が起こってくるまでにちょっと時間がかかります。NHは、感染後1日でIL-13の産生を桁違いに増大させる、その刺激は消化管上皮からのIL-33だというのが最近の新しい発見なんですが、このNH(自然免疫系)の作用とその後のTh2(獲得免疫系)がどうつながるのか、ということがわたしの最大の疑問でした。NHはIL-4を産生しませんが、Th2の最初の誘導は好塩基球からのIL-4だと言われていて、NHとのかかわりが不明なんです。そのあたりを昨日のシンポジウムで兵庫医大の善本先生にお伺いして、今後の考え方の方向性が整理されたという気がしました。今後このテーマをもう少し練っていきたいと考えています。

写真は第一会場前でうちの研究室の学生たち。



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