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腸内細菌と腸管免疫

2008年11月22日 | 仕事・研究
私は腸管免疫を専門としているのですが、腸内細菌については素人に近いです。腸内細菌というのは、免疫に限らず、生理学の分野の先生でも手を出しかねる人の多いブラックボックスの領域だと思うんですが、今回はこの腸内細菌のシンポジウムで東京に行ってきました。

これです。写真は会場であった東大・安田講堂。

今回は、阪大微研の審良先生の講演が大変勉強になり、きっちり頭が整理されました。また、他にもいろいろヒントを得ました。しかし、やはりブラックボックスという印象はあまり変わりません。乳酸菌については山のように論文があるわけですが、まだまだ明確になっていないところがたくさんあります。私の個人的な好き嫌いで言えば、TLRのシグナル伝達系のように、きっちり分子メカニズムがおさえられているところのほうがやっぱり気持ちよく聞けるわけです。(TLR:トールライクレセプターとは、自然免疫の要になる分子。体の中に入ってくる病原体を認識するための受容体。詳しくは免疫学の本で!)

東京に行ったついでに、友人と一緒にご飯を食べに行きましたが、そこで「ヨーグルトは体にいいけど、一回食べたからといって乳酸菌が腸管に定着してそこで増殖してくれるわけじゃないからネ」というと、「知らなかった!!」とびっくりされましたが、まあ普通はそう思っちゃいますね。ヨーグルト食べると腸内の細菌そうが善玉にそっくり入れ替わってくれるような印象を持っている人が多いかもしれません。しかし、菌の定着というのはそんな簡単にはいかないんですよね。






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