寄り道 まわり道 遠くへ行く道

新しいことを見つけるって楽しい!

水木サンの幸福論

2017年09月16日 | レビュー
鹿児島の獣医学会から戻りました。
道中読んだ本。

水木サンの幸福論 (角川文庫)
水木しげる
角川書店


実は、古本屋で水木しげる氏の本を見つけたら全て買う、ということにしております。
この本も、「すべての日本人に読んでもらいたい!」と思うくらいすばらしかったです。水木しげるさんは、とても豊かな子ども時代を過ごしておられて、それが後年才能を開花させる基礎となったことは間違いありません。今の世であれば、もしかしたらへし折られたかもしれない特異な力が、そのまままっすぐに伸ばされたことは本当にすごいことだと思います。ひるがえって、現代の私たちは、子どもの育て方について少し考え直さなければならない部分もあるのではないか、と思わされます。また、わたしは水木さんの妖怪の絵は怖いなあと思って幼少時代には鬼太郎のアニメくらいしか見てなかったと思いますが、妖怪について膨大な資料を集めて研究され、それを漫画として表現されたのだということが、この本を読んだらよくわかりました。もし水木さんがあれほど妖怪に固執されなかったら、今の私たちは妖怪についてほとんど知らなかったんじゃないか?と思えるくらいです。たぶん、断言してもいいと思いますが、私の世代の人であれば、ぬりかべも子泣きじじいも、みな同じ絵を思いうかべるはず。そして、他の本でも必ず出てきますが、戦争の話が非常に印象的です。水木さんのラバウル戦記とともに、ぜひ多くの方に読んでもらいたい本です。


死ぬほど読書 (幻冬舎新書)
丹羽宇一郎
幻冬舎


空港で目に留まって買った本。
学生に読んでもらいたい本ですね。
読書することの意義、について非常に明確にしてくれる本です。
本なんか読まなくても困らないさ、と思う人はぜひ読んでみてください。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする