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英語でプレゼン、ポスターセッション

2010年08月14日 | 仕事・研究
今日二回目の投稿ですが(けして暇なわけではないっ。今ポスターに取り組み中でちょっと息抜き)、追加でちょっと英語プレゼンテーションについて。(学生がはじめて英語ポスターの前で発表する、というシチュエーションの場合。)

ポスターの場合、どういう展開になるかは相手次第なので、どういう準備をしておくかというと、よくあるパターンの一つは質問が来てそれに答えるということですから、質疑を想定してその答えを書いて覚えておく、ということですね。もう一つは、「ざっと説明してくれない?」と言われた場合で、これは相手がホントに専門外であれば大枠だけを説明して、結論だけ、つまりこの研究で新しくわかったこと、というのを一つ二つ言えればいいです。自分の研究とかなり重なっていて同じようなことをしている人が来た場合は、も少し詳しく話さなきゃなりませんが、その場合でも、「自分のことば」で説明できなければいけません。つまり、いくら難しい文章を覚えられても、自分の口からでる言葉が自分でわかってしゃべってなきゃ、意味がないんです。

ですから、簡単にしましょう。
文章をシンプルに。
長い文章にする必要ありません。

それから、相手は英語ネイティブとは限りません。
美しい発音で聞いてくれるとは限りません。こっちが完ぺきな文法できれいな発音で話したって聞き返されることはあるんです。ですから、「excuse me?」とか「perdon?」とか言われた途端に「うわあ、どこま間違っちゃったんだ!どどどどうしよう。」とあわてる必要はありません。

まずはおなかから声を出す。
聞き取れない向こうが悪いというくらいの気持ちで同じこと繰り返して言ってよし。
それでもわからないときは、言い方を変えよう。よりシンプルに。

あとは、日本で開催する国際学会は日本人も多いですから、その場合は日本語でもいいですが、英語で話せば廻りのひとにも何しゃべってるかわかるので、できれば英語がいいですね。国際学会にいって日本の人の発表で残念だなあと思うのは、日本人の人とばっかりしゃべってて、しかも日本語ってことが多いんです。

それから、ポスター前に立つ時間は周囲のポスター発表者も自分のポスターの前に立ちます。まずは、となりの人としゃべってみましょう。たぶん近いテーマのポスターでしょうから、なんでも聞いてみるといいです。勇気、勇気。ひたすらチャレンジですよ。黒山の人だかりのポスターでない限り、素人ぽいことを聞いても、きっと喜んで教えてくれますから。



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国際免疫学会の準備

2010年08月14日 | 仕事・研究
仙台は朝晩がぐっと涼しくなり、過ごしやすくなりました。今日こそは国際免疫学会のポスターを完成させようと、早朝からPCに向かっています。

当人たち(学生)には悪いんですが、ちょっと今回の学会に対する考え方を書いてみたいと思います。私は毎年免疫学会にはエントリーしています。今年は国際学会が日本で開催されるので、通常の学会はありません。ですから、当然のように国際学会にエントリーすることにしました。まあ、いつも免疫学会は英語ポスターですから、実質あまり変わらないわけです。

ただ、いつもと違ったのは、免疫学会に関しては、これまでは自分の発表(私がファースト)できたのに、今回は学生の発表にしたことです。うちは小さい大学でしかも5年前に発足したばかりで、まだ大学院生がいませんから、学部生だけで普段研究を進めています。ですから、大きなラボのようにがんがん研究を進めるというわけには行きません。ただ、わたしが赴任前に考えていたよりずっとうちの学生はがんばってくれ、これまでわたしは「学部生でもここまでできるんだ」と認識を新たにしてきたというのが本音です。

ただし、学会とか論文というのは卒論とちがって、公に発信するわけですから、きちんとしたものを出さなきゃなりません。これまで数人の学生が学会発表をし、その後それがプロシーディングとして学会誌に載ったり、または論文としてまとめたりということがありましたが、外に向けて出す、とくに文字として紙に残るところは私の責任として私がやってきました。

しかし大学は教育の場であるので、実験にしてもポスター作成にしても、学生にまずはやらせて、最終的には私が調整、あるいは実験の手技でどうしてもスキルが足りないところは私がフォローするというスタンスで、とにかくまずは学生が自分でやるということを重視してきました。

長々書きましたが、今回の国際免疫学会は、私の考えが甘かったといわざるを得ませんが、実験も解析も考察もそのとりまとめも、すべてにおいて学生の力をそこまで持っていくことができませんでした。やる気はもちろん重要ですが、それだけでは足りません。実験の手技は日々積み重ねなければ上達しませんし、がむしゃらにどんどんやればできるようになるかというとそれも違います。なぜうまくいかないのかをよく考えなきゃなりませんし、学会のようにゴールがある場合は、そこに向けてのスケジュール調整も非常に重要です。つまり、頭を使うところがいっぱいあるわけですね。手を動かしていればいいというわけではないんです。

そういったことが今回うまく行かなかったわけですが、学生本人が今回の失敗をきちんと検証して、次に生かせればいいなあと思います。もちろんわたしの責任ですから、わたしも次回に生かしたいと考えています。

最後に英語発表について少し書きます。

国際学会などで、ポスター発表だと英語があんまりできなくても、とりあえず全部ポスターに書いてあるのであまり心配せずに前に立てますよね。でも、ポスターは一対一ですから、より「会話的部分」が大事になってきます。たとえば私が国際炎症学会でポスター前に立っていたとき、最初はやっぱり立ってる人に「Hello, How are you?」から始めることが多くて、「観光でどこがお勧め?」と聞かれたり「学会が終わったら家族もこっちにきて観光に行くんだよ。ぼくの子どもは○さいでね、、」といったポスターに全然関係ないことまでしゃべるわけですよ。だから研究内容がしゃべれるのはもちろん、やっぱり普通の会話ができないとつまんないです。

研究内容も、とおりがかり程度の人には大枠をしゃべってあげたほうがいいし、同じ分野の人には最初から説明する必要はなくて、相手によって話を変えなきゃなりません。そこいらも、準備が必要です。

国際学会にエントリーしたら、やっぱりよく準備してほしいです。せっかくの機会を大事にしてほしいです。外国のいろんな人と知り合えて、もしかしたら大御所のすごい先生とも直接しゃべれるかもしれない。「英語力がなくて、、」を言い訳にする限り、世界は開かれませんよ。大げさかもしれないけど、いくらいい仕事していても、英語で発信できない限り、意味がないというのがホントのところなんですから。英語ができないというのをいいわけにしないで、早くできるようになりましょう。そこからしか始まりませんからね。



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