北朝鮮が自称「水爆実験」と称している地下核実験をおこなったことは、許される話ではありません。
支配者の世代が下に移るにつれて、どんどんあの国も劣化していますから、更に不測の事態がおきることは想定せねばならないでしょう。
しかし、そうした中で、原子力規制委員会が今回の北朝鮮核実験に関連して、SPEEDIの利用を言い出したことには、更に驚きました。
彼らは、SPEEDIに関して、こう述べていました。
「しかしながら、原子力 災害対策指針がその方針として示しているように、緊急時における避難や一時移転 等の防護措置の判断にあたって、SPEEDI による計算結果は使用しない。 これは、福島第一原子力発電所事故の教訓として、原子力災害発生時に、いつど の程度の放出があるか等を把握すること及び気象予測の持つ不確かさを排除するこ とはいずれも不可能であることから、SPEEDI による計算結果に基づいて防護措置 の判断を行うことは被ばくのリスクを高めかねないとの判断によるものである。」
勿論、原発事故と他国の核実験は違うというかもしれません。
しかし、SPEEDIはある種の想定、しかもこうしたリスクを軽減するための措置です。
そうした中で、情報が多くある自国の原発事故でさえ、「SPEEDI による計算結果に基づいて防護措置 の判断を行うことは被ばくのリスクを高めかねない」と述べているのが、原子力規制委員会の立場です。
ならば、どうしてろくな情報がない北朝鮮の地下核実験について、SPEEDIを使うと言い出すのか。
二枚舌とはこの話に他なりません。
こうしたことを、日本のメディアはどうして追求しないのか、僕には皆目わかりません。
メディア人たちが、ジャーナリストでは全くない人々だということしか、説明原理はありません。
実は、SPEEDIに関して、彼らはいろんな言い訳をしている状態だと思います。
その根幹は、SPEEDIによる情報を、2011年3月に隠蔽したことが、犯罪的な話に近いことを本人たちが認識していて、そのことに関してひたすら意味のない話にしたいという意向が働いているだけだと思います。
しかし、そうした言い訳よりも、今回の北朝鮮核実験で何かしないとならない立場があるため、SPEEDIの世界版であるWSPEEDIを運用するとしているのです。
明らかな矛盾、というか大嘘を話し続けているだけの連中でしょう。こうした役人や専門家たちは。人間として、最低限のまともな意識があるとは思えません。
本当は意味のあるシステムを自分達のミスを隠蔽するためには、「意味がない」と位置づけ、国内の原発事故からは、国民がアクセスできないものにしたシステム。
しかし、現政権が大見得を切りたい、対北朝鮮に関しては、有効なシステムとしてアピールする状態。
完全におかしい話です。
こういうことに関わっている連中が、本質的に国民の安全を考えている可能性を僕は全く感じません。
ちなみに、全国のモニタリングポストで確認していると大見得も切っていますが、地下核実験でモニタリングポストが機能するレベルは、ふつうはありえません。モニタリングポストでおこなっていることは、通常行っている状態となんら変わりない話で、すごいことをしているように見せかけて広報する時点で、逆に信じがたい低次元の反応としか思えません。
更に、自衛隊機の大気サンプリングも、肝心要の希ガス検査が終わっていないのに、ヨウ素やセシウムが出ていないとPRする意味は何もありません。
原子力規制委員会などの政府側が的外れな話をPRし広報し続けていて、それに馬鹿なマスコミがそのまま追随する気分の悪い状態です。
狂った北朝鮮と、僕にはそんなに変わりない光景に思えます。
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