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安倍政権の失態であるイスラム国人質事件で特定秘密法を持ち出す政府感覚。高浜原発再稼動決定への懸念。

2015-02-04 20:47:33 | 福島第一原発と放射能
 【 放射能リスクを見ようとしない日本国民が、イスラム国リスクを増大させた政治実態も見ようとしない構造 】 
『2015年、被曝問題について木下黄太の大放談(1)』
【 被曝回避はあくまで具体論、「現実とどのように向き合うか」 】 
【 なぜ医師は被曝問題でフリーズしているのか 】 
【 耳鼻科でも甲状腺の手術ができる医者は、実は2割以下しかいない 】 
【 福島県立医大の甲状腺治療レベルは大丈夫なのか? 】 
【 まともに甲状腺を診てくれる医師を求めて 】 

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予算委員会などの答弁で、イスラム国人質事件で特定秘密法を持ち出す感覚が安倍政権にはあるようです。

とても違和感があるのですが、実質交渉過程などは、ヨルダン側の要請もあって当然ながらそもそも非公開です。

特定秘密をかける必要がある状態でもありません。

しかも他国内で拘束されたジャーナリストや民間軍事会社代表が惨殺された事件。

どこに本当の意味での特定秘密を持ち出すポイントがあるのかと思います。

テロ事件だから、特定秘密といいたいのかも知れませんが、実質戦争状況のエリアで、潜入した日本人が拘束され惨殺されただけの事件です。

国際的テロ組織が暗躍し、それを他国諜報機関から入手した情報によって、何かいろんな進展があるのなら、特定秘密法を言うのもわかりますが、そんなすばらしい状態があるのか、相当に疑問に思います。

当初の身代金要求に政府は応じず、実質交渉を隣国のヨルダンなどに委ねていただけです。

はっきり言いますが、実は何にもしていないのに近い話です。

イスラム過激派や中東情勢に詳しく、現在は、日本エネルギー経済研究所中東研究センター長の田中浩一郎氏とも話しました。

「いやあ、それはおかしいでしょう。そもそも特定秘密に値するようなレベルの情報を、今回、日本政府が何か得て動いている状況はないと思いますよ。そんな情報があったら、対応が違うはずです。」

僕も全く同感です。今回の一連の日本政府対応を見ていると、まともな情報で動けているのか、相当に疑問だとはっきりと思います。

別の専門家も、僕にこう話しました。

「それは、おそらく前例作りではないですか。要は、政権の失態も含めて極力オープンにしたくない。こうしたことで、今回、特定秘密を持ち出して煙幕を張ることで、政権に対しての追求を逃れるようにしておく。こうした感覚で行っているとおもいますよ。これからも楽になりますから。」

こうしたケースで、曖昧に特定秘密法を使う前例を作り、とにかく政権がしていたことを隠し、政権批判を避ける狙いがあると思います。実はこうしたことの対応をまちがっただけで、その時の政権が崩壊することは避けられない状態も、過去にはいろんな国でありますから。

結局、安倍政権の答弁を見ていると、自己責任逃れに秘密保護法を使おうしている雰囲気が滲み出ています。

おそらくこの交渉過程の情報が出てくると、如何に無責任の対応を、政府中枢などがしていたのかが、つまびらかになると思います。そうしたことを避けたい狙いがあるのだと思います。

秘密保護法という、本当に国益を国際的な諜報機関との情報共有で守るために使うべき法律を、自分達の判断ミスなどを隠蔽するために用いようとしているのが、現政権であるならば、それは国益を反故にする国賊的な立場に他ならないと僕は思います。軍事機密、諜報機密の世界でぎりぎりの戦いをせねばならないのが、本質にも関わらず、幼稚な安倍政権は自己都合の言い訳に、秘密保護法を印籠として使おうとするのが、本当に腹立たしいです。

そもそも、今回は過剰にイスラム国対峙を鮮明化した安倍政権失態の意味が大きいというのに。

こうした政権の状況は、原発事故対応ともつながる素地があると思います。

そうして、このような政府が、さらに何をおこなうのか。

報道によれば、12日にも、高浜原発の再稼動を、原子力規制委員会が容認する見通しということです。

本当に今度、原発事故がおきたら、日本は完全に終了しますし、高浜原発に何かおこれば、関西までもが終わります。

福井県のみの被害で終わる可能性など全く存在しません。

多少の経済的な利得のために、どうしてこのようなリスクを抱え込もうとするか、狂気の日本です。

こうした異様な政治決定を次々とおこなう日本政府とは何なのか、あたりまえのことが通じなくなっている状態に強い憤りを覚えます。

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原子力に反対する 100 個の十分な理由 ~100 gute Gründe gegen Atomkraft~

#82 警察の暴力

原子力反対の抗議活動を阻止するために国家は暴力を行使する。 うまく反論できない者には、暴力しか残されていない――警察はこれまでに数万人の市民 に対し、警棒で、足蹴りで、拳で、放水車で、格闘技の絞技で、ペッパースプレーで、ガス榴 弾で乱暴に扱い、負傷させ、これまでに 2 名が死亡している。この 2 人は何をしたのか? 彼らは反原発のデモを行ったのだ。

日本の警察も同じですね。