読書・水彩画

明け暮れる読書と水彩画の日々

磐梯吾妻スカイラインの紅葉と秘湯の旅

2017年10月12日 | 山歩き

◇ 福島と山形の秘湯と吾妻小富士
  久しぶりに舎弟夫婦と2泊3日の温泉旅。秘湯とちょっとした山歩きというの当方の
 リクエストに応えてくれたのが福島県(福島市)の秘湯・新野地(しんのぢ)温泉、
 山形県(米沢市)の秘湯・滑川(なめがわ)温泉と姥湯(うばゆ)温泉。2日目には
 浄土平の湿原と吾妻小富士散策というオプションがある豪華版である。

  10月初旬ではまだ外界では紅葉は始まっていない。郡山駅でピックアップしても
 らって岳温泉、土湯温泉などの標識を横目でにらみながら進むと次第に紅葉の雰囲気
 が出てきて、秘湯を守る会の宿、新野地温泉・相模屋に到着した。ここはすぐ手前に
 野地温泉ホテルという少し現代的な宿があるが、ここは人気があるが秘湯の会員では
 ない。

              

   

  内湯もよいがやはり露天風呂が良い。ススキを分けて進む木道の先に湯けむりを
 上げる湯舟がある。白濁の硫黄泉でもちろん加水もない源泉かけ流しである。
  食事は部屋食で、イワナの塩焼きや鯉のアライなど山の宿らしい献立がうれしい。


  翌日は磐梯吾妻スカイラインに入る。標高が上がるに従ってどんどん紅葉の鮮度が
 高まり、浄土平入口・兎平辺りでは感嘆の声を上げ通しであった。

              

  太陽が顔を出したのでまずは吾妻小富士を登る。距離は短いが登山道階段の丸太が不揃い
 だったりして足場はあまりよくない。今日の頂上は風が強く噴火口に吹き飛ばされそうにな
 る。一周40分位の楽勝コースなのだが、みな周回をあきらめて戻ってくる。

            

            

  仕方なく冬枯れが始まっている浄土平湿原を散策し次の姥湯温泉と滑川温泉に向か
 う。下り道ではあるが高湯温泉、信夫温泉まではまさに羊腸の道。紅葉のすばらしさ
 に目を取られていたら危うく谷底に転落しかねない。
  
  途中にある「つばくろ谷」に架かる不動沢橋周辺の景観は素晴らしく、連休明けの
 平日にもかかわらず紅葉を愛でる車・人で賑わっている。つまり駐車の余地がない。

              

     

  かつて訪れた高湯温泉・玉子湯を横目でにらみ、信夫温泉を通過しフルーツライン
 を走る。途中のリンゴ畑でたまらず陽光というリンゴを買い求めトンネル前の駐車ス
 ペースで昼食。山屋の弟は山用のガスボンベでスープをつくり、コーヒーを立て、パ
 ンとリンゴというあっさり系の昼食を済ませて出発。

  道は奥羽線(山形新幹線)を越えてどんどん標高を上げる。ここも羊腸。車の交換
 もままならない細い道である。この先の姥湯、滑川温泉の客は峠駅から送迎を受ける
 ことはできるが、徒歩では270分(5時間弱)かかるという難路である。まだ2時なの
 に木立の中はうす暗く、対向車のためにライトをつけなければならない。  

  まずは最奥の姥湯温泉・桝形屋。大日岳と薬師岳との谷間に一軒だけある温泉宿。
 我々は日帰りの訪問客で600円。一番大きな露天風呂は混浴で、峩々たる山容の岩壁
 が迫る。巨岩のごろごろする急な渓流のそばで白濁の湯に浸かる爽快さは他にはない。
 女性用の露天もあるが眺望に欠けるらしい。普通の感覚では、裸身を男性の視線にさ
 らすなど、とても堪えられない女性は、眺望とは引き換えに出来ないと思うかもしれ
 ないが、山女やこんな苦労をしてまで山奥の秘湯を訪れる女性は、普通の女性の感覚
 を超越していると思うので、男性の淫らがましい視線など歯牙にもかけず堂々と立ち
 向かって欲しい(が、わが妻などはやはりしり込みした)。

         

  さて、3時半ころ、また滑川温泉に戻る。ここも露天風呂は混浴であるが、宿から40
 mくらい離れた川縁にある。群馬県の宝川温泉もそうであるが、川縁の露天風呂もなか
 なか良い。朝は言った内湯はやはり白濁であるが、夜は言った時よりも白濁度が低く幾
 分透き通っていた。姥湯なども一日で何度の色は変わるらしい。

    

  一夜明けて一路福島経由郡山駅へ。途中奥羽本線で山形新幹線の途中駅「峠駅」に
 寄った。その昔奥羽街道の難所の一つ<板谷峠>。今は無人駅であるが何とも異様な駅舎で
 ある。急こう配でかつてはこの前後4つの駅はスイッチバックで登ったという。積雪対策に
 しては大げさすぎるようだがスイッチバク時代の名残らしい。新幹線が通ることになって
 新駅を設けたらしい(1日6本)。旧駅の前の店で名物「力餅」を売っていたので買い求め
 みんなで食した。

            

           

  最後は福島のさるJA野菜市場で「十割そば」で昼食をしたため、季節遅れの桃などを
 買って今回の秘湯の旅を締めた。
                              (以上この項終わり)

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紹介 (言霊百神)
2017-10-13 20:20:58
日本語の起源
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