読書・水彩画

明け暮れる読書と水彩画の日々

今年も終わり

2014年12月31日 | その他

◇ 2014年もすぐに終わり
  今年も台風や土砂崩れ、地震など自然災害で多くの人が思わぬ被害にあった。
  災難は思ってもいなかったときに起きる。そんな目にあっても右往左往うろたえたりし
 ないようにしようと思う。
  世相はといえば、親とも思えないような虐待を繰り返す親。小さな子を平気で殺す親。
 弱い者いじめで殺す子供。最近は目を覆うばかりの事件が多くなった。
  経済政策の効果が出ないのに、野党の態勢が整わないうちにと党利党略で解散を
 急いだ与党。圧倒的多数獲得で党是の憲法改正まで視野に入れた自民党がどう動く
 のか。危うい道筋がほの見える。
  今年のマーケットは大納会が▼279円の17,450.77円で終わった。せっかく「マッサ
 ン」のエリーこと、シャーロット・ケイト・フォックスが鐘を鳴らしに来たのに。下落の大納
 会は2010年来の4年ぶりとか。2015年は日経平均20,000円を目指すと見る向きも
 多いが、新興国、ロシア・中国などの動向、ギリシャの政情不安、原油安など楽観でき
 ない要因があって楽観はできない。
  今年は所属のボランティアグループが創設10周年を迎えた。これを記念して「記念誌」
 を発行した。編集はもちろん印刷、製本も全部手作り。社会福祉部署に印刷・製本・裁断
 機などがあって使用料金が安いことからずいぶん助かった。
  趣味の水彩画はグループの一泊写生旅行の幹事として旅行先の選定や宿の選定・交
 渉、引率など苦労した。来年は何処にするか。
  今畑には大根、キャベツ、ブロッコリー、小松菜が育っており、味の良いものができた。
 絹さやが芽を出している。
    読書は、週1~2冊くらい読んでいるが、ブログにご紹介するのは1/3くらい。もっぱら
 エンターテイメント主体の選択になっているが、たまには名作でまだ読んでいなかった本
 (『老人と海』など)も読む。村上春樹の『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』も
 手元にある。村上春樹の本はこれまで一冊も読んだことがないしまだ読む気にならない。
  ところで今年は吾輩の酒好きを悟った向きがお歳暮などでいろんな銘酒を下さった。
 ご参考までに銘柄を列記します。
 <日本酒>
 ・神戸酒心館(兵庫) 福寿(純米醸造:今年のノーベル賞晩餐会出供された日本酒)
 ・原酒造(新潟)    越の誉(純米酒:しぼりたて生原酒)
 ・司牡丹酒造(高知) 司牡丹船中八策 (純米酒:朔旦冬至搾りたて薄にごり)
 ・玉乃光酒造(兵庫) 玉の光(純米吟醸)
 ・惣誉酒造(栃木)   惣誉・初しぼり(吟醸)
 ・菊の里酒造(栃木) (中取り大吟醸)
 ・高橋商店(福岡)   箱入娘(大吟醸)  
 <焼酎>
 ・喜界島酒造(鹿児島) 沙羅 (黒糖焼酎)
 ・向玉醸造(鹿児島)   魔王 (本格いも焼酎)     
 <ウィスキー>
 ・ニッカウィスキー 「竹鶴」 (ピュアモルト43°)

  本年もこのブログを御覧頂いてありがとうございました。

  (以上この項終わり)

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湊かなえ『山女日記』を読む

2014年12月27日 | 読書

◇ 『山女日記』 著者:湊かなえ  2014.7 幻冬舎 刊

   

  まぎらわしい題名。
  やまめ?やまおんな?
  某市図書館では担当者が早とちりしたのか、わざわざ振り仮名付きで新刊紹介をした。
  「山女(やまめ)日記」。
  ところが本には小さい文字ながら赤い字で丁寧に<やまおんなにっき>と振り仮名を振
  っている。

  山男・・・は歌の文句にある通り「やまおとこ」だ。娘さんに、惚れてはいけない種類の男とし
  て例示している。余計なお世話であるが。
  山女も対句として「やまおんな」と通用しているが、同じ字でヤマメもあるから紛らわしい。
  山女、今は「山ガール」ともいう。
  
  ところで湊かなえはこれまで推理小説作家としては読んだが、実は山女だったのか?

   この本は幻冬舎発行の女性のための読書雑誌『GINGER L.(ジンジャー・エル)』に
  8回にわたって掲載された連作。
   本書には妙高山・火打山・槍ヶ岳・利尻山・白馬岳・金時山・トンガリロと7つの山登りに
  まつわるオムニバス形式の物語が綴られている。
   都心にある丸福デパートで働いている独身の女性・律子。婚活で互いに気にいった       
  お相手と山に来た美津子。離婚寸前の姉と利尻山に、そして姪も交えて白馬岳に登っ
  た希美。家の近くの餃子の店でバイトをしている彼と知り合い金時山に連れてこられた
  舞子。婚約直前で壊れた彼との思い出がある山トンガリロ(ニュージランド)に15年ぶ
  りに登った柚月。それぞれが同僚、妹、婚活のお相手、同好の老夫婦などとのエピソ
  ードを含めて山登りの過程が語られる。山の特徴やコースの詳細が綴られているわけ
  ではない。山登りはあくまでも背景の扱いである。しかし山に登ったことがある人には
   同感できる苦労や感動が素直に語られていてそれなりに楽しめる。

  巻末には Special Thanks 山と渓谷社 神谷浩之氏 柏倉陽介氏 とある。彼らに
  当該山に関する知識や山登りに関するアドバイスを受けたのではないか。とすれば著
  者自身はそれほどの山女ではないのかもしれない。
  ともあれ運動靴で妙高・火打の縦走山歩きを敢行した丸福デパートの由美が登場した
  時にはいささか呆気にとられた。 

  来年1月6日まで期限があるものの、後ろの予約者がいるので返却します。

  (以上この項終わり)
   
  

コメント (3)
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最後のひと粒

2014年12月25日 | その他

◇ ひとつぶの老爺柿
  庭に地植えした老爺柿。たった一つの実が残っていた。
 数年前に数個の実を付けて、これも葉が落ちてから知った。
 その後枝をばちばち切ったので当分実はならないと思っていたが…。
 
  すべての葉が落ちて初めて気が付いた。もう少し前から愛でてやればよかったのに、
 可哀そうなことをした。もうすぐ寿命が尽きる。

  

                                      (以上この項終わり)

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百田尚樹の『プリズム』

2014年12月21日 | 読書

◇『プリズム』 著者:百田 尚樹  2014.4 幻冬舎 刊(幻冬舎文庫)

  
  

  著者百田尚樹については、『永遠のゼロ』を読んで感動して次いで『BOX』など読んだが、
 結構幅広い分野を手掛けているという印象だった。その後日本軍創設やNHK経営委員
 として不穏当な発言があったりジャーナリズムを騒がせる言動があって、意外と右傾だっ
 たことに驚いて印象が変わった。

  この本は『永遠のゼロ』を紹介してくれたH女史から回ってきた本で、なんと多重人格―
 解離性同一性障害―をテーマにした本だった。多重人格として知られている傷害の病理
 については『アルジャーノンに花束を』で初めて知ったが、本書のように恋愛サスペンス仕
 立てで小説化したのには驚いた。
  聡子という主婦が初めて訪れた家庭教師のアルバイト先で多重人格の男性がいた。最
 大12人、今は5人の異なった性格の人格が入れ替わり立ち替わり聡子の前に現れる。
 聡子はその主人格への多重人格の統合という治療を行っている女医の計らいで多重性
 の全容を知ることになるのだが、そのうちの一人格に惹かれ始め、ついには不倫関係に
 陥る。関係の最中に他の人格が登場したりしてそれ自体はスリリングなのであるが、果た
 して肉体をもつ主人格から解離した交代人格と持つ性交渉はいったいどういう性質の交
 わりなのか。結局は不倫関係にあって 代人格葉人格統合治療の中で消えることとなり
 聡子の恋愛感情は潰えうろたえる。不気味な推移があってそれはそれで面白い。

  春日武彦という臨床精神科医が「解説」で本書の読みどころを3点挙げている。その一
 は多重人格の人間を前にして、そのうちのひとつに人格だけと恋愛することは可能かと
 いうこと。その二は聡子の恋愛が絶望的という点、三番目は解離性同一性障害の中でも
 きわめて特殊な病態である多重人格をいかに読者に理解させ、成り立ちを把握させるか
 という手腕であるとしている。著者は30を越える解離性障害に関する30を超える文献を
 挙げている。相当勉強した結果このように迫真の、わが国では珍しい多重人格障害の小
 説が生まれたのだと納得した。

 (以上この項終わり)

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秋の夜長は読書

2014年12月19日 | 水彩画

読書の秋は夜がいい

  

   CLESTER F8

  秋といえばインドアの楽しみは読書と相場が決まっている。
  読書関連のグッズを持ち寄って描いてみようと、ランプ(さすがにエミール・ガレとはいかなかったが)、
 絵の本、メガネはわれわれには必須のグッズ。そして夜の読書にとって欠かせないのは飲み物。飲み
 物といえば読書と切っても切れない友アルコール。ウィスキーでも、白ワインでも、ブランデーでも何で
 もよい。
  チーズとコニャック。読書は何時間でも続く。
  (実際は教室ではアルコールはなかった。わが家のコニャックとグラスを描き加えようとスペースを残
 しておいたのだ。)

  (以上この項終わり)

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