読書・水彩画

明け暮れる読書と水彩画の日々

水彩画「篭の中のイチゴ」を手入れ

2013年01月31日 | 水彩画

◇ 「篭の中のイチゴ」に手を入れた
  一応出来上がったと思ったイチゴの絵、しばらく眺めていたらまだ完成度が低いことに気が
 付いて、何個所か手を入れました。
  さて、どこでしょう。


            「手を入れる前の絵」          
   
  

         「手を入れた後の絵」

  

                                              (以上この項終わり)

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ロバート・ゴッダード『封印された系譜』を読む

2013年01月29日 | 読書

◇ 『封印された系譜(上・下)』(原題=FOUND WANTING) 
                   著者: ロバート・ゴッダード(Robart Goddard)
                   訳者: 北田 絵里子  
                    2011.4 講談社 刊 (講談社文庫) 

    

  R・ゴッダードの最近作(20作目)。
  英国外務省に勤務するリチャード・ユースキン、出勤途上に別れた元妻に呼び出され、
 ケンブリッジ大学時代の親友マーティのためにアムステルダムまである品物をとどけて
 ほしいという頼みをきく羽目になる。
 元妻ジェマはユースティンと別れた後マーティと夫婦になった間柄。
  アムステルダムに届けるのは今は亡きマーティの叔父クレムの保存された書簡が入
 ったアタッシェケース。
  かつて大学時代の二人は帝政ロシアの最後の皇帝ロマノフ一族の系譜に興味を持ち、
 マーティの叔父クレムがかつて警視庁主任警部のころ、英国訪問中のニコライⅡ世の長
 女と次女を反逆者の襲撃から救った功績で皇帝から直々に謝辞を賜ったという自慢話を
 聞いていたこともあって、クレムの書簡の中にはロマノフ一族の膨大な隠し財産の謎が
 隠されているのではないかという期待がある。また、ロマノフ家ただ一人の生き残りアナ
 スタシアを自称するアンナ・アンダーソンとは本物なのか。はたしてこの真相も解き明か
 すことが出来るのか。歴史の謎ときの証拠をめぐる争いが展開される。
 
  このアタッシェケースの書簡をめぐって、トルマーというコングロマリット・ミョルニルの会
 長をはじめアナスタシアの足跡を追うアメリカ女性レジャイナ、いろんな人たちが暗躍し、
 何人もの人が死ぬ。
    舞台は英国ロンドンだけではなく、ブリュッセル、ケルン、ハンブルク、オーフス、コペン
 ハーゲン、ストックフルム、バルト海、ヘルシンキ、フィンランドのパイネン湖など北ヨーロ
 ッパ各地が舞台となる。紀行ミステリーと呼ばれる所以。

  主人公のリチャード・ユーズデンはとりたててタフガイではないし、銃も初めて持ったと
 いう普通の人であるが、なにしろ主人公なので不思議と危難をくぐりぬけ、最後に握った
 銃で悪役トルマーを撃ち倒す。 
  事件後ハワイトホールの外務省を辞め、トルマーの元妻が主催する財団で働くことにな
 る。
  R・ゴッダードの作品は何冊も読んでいるがこの作品はまるでケン・フォレットやジャック
 ・ヒギンズ張りの諜報員もののようなテンポの展開で、いつもの緻密な謎解きの作品とは
 また違った面白さがある。

 (以上この項終わり)

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透明水彩の静物画(革製バッグ)

2013年01月27日 | 水彩画

◇ 背景で変わる印象「革製バッグ
  先週の水彩画は静物画。革製のバッグを描いた。添え物は青いスカーフ。
 バッグが主役で皮革という材質がうまく表現できれば成功だが。ハイライトの扱いが決
 め手のように思った。
  2時間で仕上げたものの、最後に「背景が美しすぎる」と講師先生からご指摘を受けた。
 主役のバッグを前面に出すにはこの色ではきれいすぎて主役を殺してしまうということらしい。
  そこでバイオレットとパーマネントマゼンタの混色で変化を付けてみた(下段の絵)。
  少し印象が変わりました。
  

   

  
    CLESTER F6

                                             (以上この項終わり)

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再びロバート・ゴダードを読む

2013年01月24日 | 読書

◇ 「さよならは言わないで(上/下)」(原題=TAKE NO FAREWELL)
                   著者: ロバート・ゴダード Robert Goddard
                   訳者: 奥村 章子
                   1994.10 扶桑社 刊

   

 久しぶりのゴダード。
  1994年といささか古い作品であるし、時代設定も20世紀初頭という国際電話もなかなか通じない
 ころの話であるものの、法廷でのやりとりは現代でも十分通用し新鮮さを失っていない。ただ英国
 の場合、我が国や米国などと違って公訴権が国にある(検察官が告訴)わけではなく、国王対被告
 人という形をとり、民間人訴追の原則を維持していることで、法廷でのやり取りなど若干勝手が違う。

  主人公のジェフリーは少壮建築家。ロンドン近郊の町で有力者である農園所有者ヴィクターの邸宅
 建築を請け負う。そこでブラジルから嫁いだヴィクターの新妻コンスエラを識り恋におちる。
 仕事を請け負った立場にあるジェフリーは依頼主の妻との不倫にジレンマに陥るが、ついに二人は
 外国に向けて駆け落ちを図る。そんな折り大規模なホテルの設計・建築の話が飛び込んできて、建
 築家としての飛躍と名声を夢みるジェフリーは英国での仕事をとるか、コンスエラとの駆け落ちをと
 るか、究極の選択を迫られる。そして、彼は駆け落ちの時間に落ち合う場所に現れなかった。「君と
 一緒になることはできない」という手紙をメイドのリジー託して。

  それから12年。ジェフリーは結婚し男児をもうけたものの流感で亡くしてしまう。妻との間もぎくしゃ
 くしてきて・・・。そんなある日新聞で驚がく的な記事を見いだす。コンスエロが夫ヴィクターの毒殺を
 企み、間違って義兄の娘ローズマリーを殺害した廉で逮捕され予審裁判に掛けられるたというのだ。
  コンスエロに罪の意識を持つジェフリーは、なんとか彼女を苦境から救い出そうと駆けまわるが、こ
 とごとく障害にあって、コンスエロ不利な状態を解消できない。性格的に岐路に当たって果断に行動
 に踏み出せず常に躊躇逡巡するジェフリー。・・・

  稀代のストーリーテラーゴダートのこと、息もつかせないテンポで事態が展開するのでなかなか本を
 手放すことが出来ない。
  最後のシーンがまたよかった。
  次は『封印された系譜』を読む予定。

  (以上この項終わり)

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浅草演芸場で新春初笑い

2013年01月16日 | その他

平成25年二之席前半昼の部の出しもの

       

  所属ボランティア団体の恒例の初笑い。前は上野鈴本へも行ったがいまやほぼ
 浅草演芸ホールに定着した。
  今日は新春二之席前半の最終日である。新春の席は顔見世興行で長帳場であ
 るが全員登場となるらしい。数えると昼の部夜の部で演者60人。したがって中入
 り後の5人は持ち時間は20分。後は出番はたったの10分である。
 これでは漫才はどうにでもはしょれるが、落語などまともな噺はできない。ほとんど
 小噺やダジャレでごまかしている。もっとも最近は古典落語を話しても、聞く側に昔
 言葉の知識がないので、何を話しているのか分からずにキョトンとしている。噺家
 としても張り合いがないだろう。
  入れ替えがないので夜の部の最後(9時)まで粘れば60人の芸を楽しんで
 3,000円は安い。「ひとり頭50円だよそば一杯も食えやしない。」と嘆いた芸人が
 いた。 
 正月興行は普段2,500円の料金が3,000円と跳ね上がる。シニア割引などない。
 お客のほとんどが高齢者だから意味がないのだ(学割・子供割はある)。

  律儀な漫才の芸人さんが、我々を含め今日の団体さんの名前を挙げてよいしょして
  くれた。15日は小正月で「イチゴの日」だそうだ。知らなかった。
  正月特別興行は10:30から。お昼には500近い椅子席がほぼ満員になった。

  昨日の演者は春風亭べん橋、鏡味味千代(太神楽曲芸)、瀧川鯉橋、桂枝太郎、
 三遊亭遊喜、宮田昌司(売り声)、三笑亭夢花、三遊亭遊馬、松乃家扇鶴(音曲)、
 桂文治、神田陽子(講談)、コントD51、春風亭柳好、桂小南治、松旭斎小天華(奇
 術)、三遊亭左遊、三笑亭夢丸、Wモアモア(漫才)、三笑亭茶楽、古今亭寿輔、春
 風亭美由紀(俗曲)、三遊亭圓輔、三笑亭笑三、林家今丸(紙切り)、橘の圓、桂歌春、
 桂歌若、東京太・ゆめ子(漫才)、瀧川鯉昇、春風亭小柳枝、ボンボンブラザース(曲芸)、
 春風亭昇太(主任)

  番組表では二之席昼の部の主任は「桂歌丸」となっていたが、風邪をひいて急きょ
 春風亭昇太が昇格して主任を勤めた。美由紀姐さんは雪道で転んでお化粧直しの
 ため遅れた。

  珍しい出しものといえば「江戸物売りの声」。いまは誰も聞いたことのない物売りの
 声を聞かせてもらって、江戸時代にタイムスリップした感じになった。お宝売り、七草
 売り、煮豆売り、おでんうり、さしみうり。くじらのさしみ、ふかのさしみ…ほんとにそん
 な刺身があったのかねと思うが…。
  海外でも活躍しているという奇術の松旭斎小天華は、ほとんど無言で、芸も大した
 ものでなくつまらなかった。
  
  久しくお座敷での三味線芸になどお目にかかっていないので、美由紀姐さんの三
 味線と踊りは「まったりとして」嬉しかった。
  面白かったのは桂歌春、昇太、笑三。笑三は88歳だという米寿だ。

  (以上この項終わり)

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