不動産屋おやじのつぶやき

私は、安心・安全そして親切をモットーに不動産屋を営業しています。日々の業務の中で感じたことを、皆さんに伝えます。

崖の防壁

2012-06-05 08:50:27 | 日記
 売却対象となっている土地の境界に、崖があり、現在は、地盤は安定しています。

 しかし、将来的には崖が崩れても大丈夫なように、完全な工作物を設置したいものです。

 こういった場合、どうしたらいいんだろうか。

 こうしたがけ崩れを防止するための防壁については、塀についての民法226条を準用して、相隣者が共同の費用(原則として半

 分ずつ負担)をもって設置すべきというのが裁判所の判断です。

 したがって、隣地の崖地所有者へ防壁の設置を求めれば、所有者同士が費用を出し合って設置することになります。

 しかし、擁壁工事というのは多額の費用がかかるので、何でも当然に認められるといことではありません。

 一方的に設置を要求する場合には、判例は、「崩壊の危険性が抽象的なものではなく、具体的に極めて大きいことが必要」とし

 ています。

 崖地が一応安定した状態にある場合は、自己防衛として、防壁を設置するしかないんですかね・・・・・。