不動産屋おやじのつぶやき

私は、安心・安全そして親切をモットーに不動産屋を営業しています。日々の業務の中で感じたことを、皆さんに伝えます。

借家の老朽化

2011-05-18 17:24:35 | 日記
 今日、知合いの方から相談を受けました。

 知合いの方所有の借家に入居者がいるが、建物が古く老朽化しているので、出ていってもらいたいが、どうしたらいいですか。

 ということでした。

 借家人は、約20年間ほど入居しているそうです。

 ここで、問題は、借家の老朽化の程度です。

 老朽化の程度が、いつ倒壊してもおかしくないほど進んでいるような「朽廃直前」であれば、建物賃貸借の更新拒絶の

 「正当事由」として認められるでしょう。

 しかし、老朽化の程度がそれほどでもなく、修繕すれば、まだ相当期間使用できる場合であれば、「正当事由」として認められ

 ません。

 このように老朽化の程度についての判断は、難しいと思います。

 そこで、更新拒絶の「正当事由」を補完する方法として、立退料を提供して、出て行ってもらうケースがあります。

 立退料といっても、基準があるわけではなく、ケースバイケースです。

 知合いの方いわく、建物が壊れるまで、待つしかないかなあ・・・・・・

 こういった事案は、多くありますが、借地借家法という法律自体が、借家人の保護を優先していますので、大家さんは、大変だ

 と思います。